最高の音を負い続けるレコーディング・エンジニア、古賀健一さんの情熱。初の課外授業!
チャットモンチー時代のレコーディングを担当してもらったり、現在も高橋と親交のある古賀さん。私達が聴いているCDや配信の音楽は演者だけでなく、レコーディング・エンジニアの腕に大きく左右される。音楽はどんな場所でどのようにできていくのか。スタジオの雰囲気を味わってもらうため、古賀さんのレコーディングスタジオから金夜初の課外授業です。(2020年3月初旬開催)
司会:高橋久美子(作家・作詞家・詩人)✕ 綾部健司(音楽家・詩人)
ゲスト:古賀健一(レコーディングエンジニア)
●1983年生まれ ゲスト:古賀健一
古賀:この三本のマイクでどれが一番いい音かみなさん手を挙げてください。
会場:(これかな、あれかなと手をあげる)
古賀:一番多かったのが、一番安いマイクです。
会場:ええー!!
古賀:はい、騙されましたね(笑)よく聞こえさせたいマイクは感度をよくしてわざと抜けが良く、高音が綺麗に鳴るようにしている。そこで人間の耳は騙せるんです。安いマイクほど中低音がなく高域より。でもみんな「いい音!」ってなる。
高橋:なるほど。一般的に聞こえがいいマイクを選ぶんでしょうかね。会合とかで使うことが多いでしょうし。
古賀:でも実際は安いのは遠くまで音が届かないので、ピーってハウリだすんですよね。これは4800円、こっち9800円です。
高橋:あ!値段が高いマイクは低音が出ますね。(ピーとはおる)あれ?!
会場:あはははは!
古賀:ん、このマイク(4800円の)意外といいな(一同爆笑)
高橋:安いピアノとかドラムの方がよく鳴るっていうのありますからね。
さて、古賀氏(コガウジ。歴史が好きなので高橋が昔名付けた)と出会ったのは13年位前、その時はレコーディングスタジオのアシスタントですよね。
古賀:はい。
〈チャットモンチーと出会ったアシスタント時代〉
高橋:『生命力(チャットモンチー メジャー2ndアルバム)』を録音してくれた、小野寺さんというレコーディングエンジニアさんのアシスタントさんでしたね。まだ20代前半?
古賀:24歳か25歳くらいですかね。たしか3年目とか。
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