10/3-7振り返りと10/10-14展望
今週もお疲れ様でした。
【10/3-7振り返り】
<<雇用統計>>
結果は全体的に予想をやや上回りFEDの引き締め長期化を後押しする内容となりました。
雇用市場がタイトであることは賃金高止まりに繋がりインフレ長期化を導いてしまいます。
一方で平均時給が予想前回を僅かながら下回ったことはインフレ鈍化に向けた唯一の好材料でした。
これで月初から台頭していたフェドピボット(FEDの政策転換)期待はひとまずお預けとなり次回11月FOMCでの0.75bp上げがより濃厚となりました。(米CPIが来週ありますので展望で触れていきます。)
市場の反応は金利高-株安-原油高
為替は反応が乏しく金利もそこまで大きく上昇したわけではありませんでしたが米株は月火(ISM製造業の悪化やJOLTS求人の減少)で上昇しすぎた分の剥落で大きく下げました。
雇用統計は堅調な推移が継続している分、CPIが低下し始めた上で低下傾向が出てくると改めて政策転換期待となりそうです。
次回は11/2のFOMC直後、11/4に指標発表となり引き続き注視です。
<<米株>>
月火で指標悪化を好感し大幅上昇も水曜以降の指標が良好だったのを受けほぼ全戻しとなりました。
特に金曜の下落は雇用統計を受け大幅なものとなりましたね。
(原油の上昇もインフレ長期化を示唆し株価下落を後押ししていたかもしれません)
<<ドル円>>
週足小幅陽線、これで週足8連騰となります。
介入数日後から形成されている直近の小幅レンジをやや上抜けした状態での引けとなりました。
ここまで急激な変動を抑えるといった観点では一定の効果を見せていますが、ジリジリと介入実施水準目前まで迫ってきました。
<<マクロテーマ状況>>
◆景況感-上昇
◆物価先高観-やや上昇
<<要点>>
○金利→⬆️小幅上昇、月火下落も水曜から巻き戻し下髭陽線
○米株→➡️ほぼ同値、月火で上昇も木金で下落、指標に振らせれた週
○原油→⬆️大幅上昇、OPEC+での大幅減産を追い風に目の覚める様な大陽線坊主
○ドル円→⬆️陽線で8連騰、水-金3連等でジリ上げ、介入水準が目前に
○ドルは月火で売られ水-金で買われる(週間ではほぼ中立)、
円もドルと同様
【10/10-14展望】
<<トレード目線>>
○USDJPY
142付近まで押してくれる場面があればL検討
↑希望水準まで下がってくれるパターンは二つ
・CPI大幅低下
・CPI上昇→円買い介入
○ドルストレート
まずまずの水準でGBPUSDのSを持てたので建て値ストップを置きCPIを跨ぐ予定です。(もちろん木曜CPIまでに大きな値動きがあれば順次利確していきます)
○クロス円
引き続き大局がドル高-円安基調なので原則トレード対象外とします。
大局円安の中で当局による円買い介入が始まりましたのでトレードに適した環境でないと捉えています。
直近ではドルと円が同じ方向に動く傾向が強いですね。
ですがやはり円の動きが読みづらい(介入警戒も含め)ところがありますので、ドルストレートで大局ドル高方向へのトレードを軸にしていきたいと考えています。
○他通貨
RBAが利上げ幅縮小(0.25bp)で市場にサプライズを与えました。
ポンドは今週落ち着いていましが現状来週末14日が英国債買いオペの期日となっていますので注目です。
直近の主要通貨の強弱感としては
ユーロ≧ポンド>豪ドル
で捉えています。
<<米CPI>>
こちらが今月のメインイベントですね。
世界中が注目しているはずです。
下記が事前予想(前年比)です。
総合 +8.1%(前回8.3%)
コア +6.5%(前回6.3%)
総合は前回から減少、コアは前回から上昇といった予想になっています。
指標に関してはいくら考えても結果は分かりませんので複数のシナリオを構築しエントリーに適した動きになれば検討するといったことを心がけています。
予想上振れ→金利高-株安-ドル高(円買い介入警戒)
予想値近辺→小動きOR金利高-株安-ドル高
予想下振れ→金利安-株高-ドル安
大枠では上記をメインシナリオと捉えています。
特にコアが予想前回値を下回る様であればFEDにとっては嬉しいサプライズとなりますね。
一方でそうなると少なくとも一時的にはリスクオンの株高となり、継続的ななCPI低下の妨げとなってしまうのが難しいところです。
<<金利>>
今週も長短ともに続伸し高値圏維持となりました。
CPIが強い数字であれば短期は4.5%を長期は4%を超えていくこととなりそうです。
<<米株>>
CPIの結果次第で反発上昇か年初来安値更新かが決まり、今月の流れを決定づけることになるかもしれません。
直近はナスダックの11,000での攻防を注視しています。
(一段下のS&P500、3500水準も一定意識されるラインかなとみています)
その辺りをしっかり割り込んでいく様だとファンダ起因で分かりやすい急反発が来るまでは下げ止まり水準の想定が難しいと捉えています。
長期では早くともインフレ継続低下→米利上げターミナルレート到達までは反発上昇を挟みながら下値を探っていくことになりそうです。
<<原油>>
OPEC+で200万バレル/日の大幅減産が決定となり週間でも大幅上昇となりました。
チャートを見ていただくと分かる通り直近の下落傾向から一転インパクト十分の大陽線となりました。
結果的にはWTI77$の大きい節目で反発となりましたね。
このまま更に上昇していく様ですと来月発表のCPI総合値の上昇圧力となりますので上昇継続具合に注目していきましょう。
<<要点>>
○ドルは上目線→ドル高地合いは揺るぎないが今週はどうしてもCPI次第(CPI低下なら一旦はドル売り)
○米株は下目線→引き続きナスダック-11,000、S&P500-3,500での攻防に注目、こちらもCPI次第では一旦買われる見込み
〇注目イベントは木曜米CPI
それでは皆様良い週末を。