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【FX】金利上昇・株高が目を引く1週間→債務上限問題は来週がひとつの山場か

みなさま今週もお疲れ様でした。

【5/15-19まとめ】


<<金利上昇加速、ドル買いも継続の1週間>>
今週は大きなイベントが無かったこともあり単日で際立った値動きとなった日はありませんでしたね。
順番に見ていきましょう。

基本的に月-木に関しては一貫した流れで、金利高-株高-ドル高でした。
要因としては下記で捉えています。
・米高官たちのタカ派発言が意識される
・米債務上限を巡る交渉が合意に至るとの楽観が強まる
・銀行株が買い戻され銀行不安が意識されなくなる
これらを背景に6月利上げを織り込む動きが進みました。

そしてこれらの要因を否定するヘッドラインが金曜日に出てきました。
・パウエル議長が引き締まる信用環境受け、そこまでの利上げ必要ない可能性示唆
・債務上限問題で共和党が急遽話し合いの場から退席、進展なし
・イエレン財務長官が銀行業界でさらなる吸収合併の可能性示唆
これで6月利上げの織り込み確率が低下、一時40%を超えていましたが18%まで巻き戻しました。

一方市場は金利安-株安-ドル安で反応したものの限定的な動き。
週末フローも助けとなって流れが加速してもおかしくなかった局面でしたがそうはなりませんでした。


下記その他の材料です。
・ NY景況感:下ブレ
・小売売上高:予想下ブレ、前回からは改善
・PH景況感:上ブレ
・全国消費者物価指数:上ブレ


<<米指標状況>>
◆住宅関連-悪化からやや持ち直し→住宅着工件数など堅調
◆景況感関連-悪化→エンパイアと小売は下ブレ、フィリーは上ブレ
◆物価関連-減速
◆雇用関連-堅調→新規失業保険は下ブレ


<<要点>>
○金利⬆️上昇:日足5連騰で大陽線、レンジ上限である短期4.25%長期3.6%を抜けて引ける

○米株⬆️上昇:堅調推移が続きダウ以外は一時年初来高値更新、銀行株が弱くメガテックが強い動きは続く

○原油⬆️上昇:大きな動きはなく70$-73$が意識されたテクニカル的な動き、5週ぶり陽線

○ドル円⬆️上昇:月-木4連騰で139円手前まで上昇後、金曜複数要因が重なり下落

○ドル⬆️上昇:月火で押し目を作ってから木曜まで上昇→金曜は売られるといった流れ
○円⬇️下落:金曜日以外はほぼ売られる展開

【来週に向けて】

<<FOMC議事録とPCEデフレーター>>
来週もメインイベントと言えるほどの発表はありません。
注目しておきたいのは水曜FOMC議事録と金曜PCEデフレーターくらいでしょうか。
また今週同様に複数人の米高官発言が予定されています。
意見が割れてきている印象がある中で今週はタカ派コメントに反応する場面が見られましたので来週もおさえておきましょう。

FOMC議事録、PCEデフレーター共によっぽどサプライズ的な内容でない限り大きな動きにはならないだろうと想定しています。

次に債務上限問題ですがイエレン財務長官がXデーとしている6/1を前に来週が一つの山場となる可能性はありますので警戒はしておく必要がありそうです。

まずは月曜日に今週金曜日米時間の動きが続くかどうか全体相場の推移を見ていきます。


下記その他注目イベントです。
・火曜-欧米PMI
・水曜-英CPI


<<金利>>
○今週
日足5連騰で大陽線、金曜日には一連のヘッドラインで上げ幅を縮小しましたが陽線は維持しました。

大枠では3月中旬以降、短期3.75%-4.25%長期3.3%-3.6%でのレンジ推移となっておりましたが今週はレンジ上限である短期4.25%長期3.6%を上抜けて引けました。

○来週
目先は直近までのレンジ上限、短期4.25%長期3.6%での攻防を注視していきます。
テクニカル的にはレンジを上抜け上昇継続が考えられる一方で、ファンダ的にはパウエル議長が利上げ停止を示唆した中で次の節目に向けた上昇は難しいのではないでしょうか。

また債務上限問題に関しても合意に時間がかかり下落圧力となることも考えられますね。
(債務上限問題で金利大幅下落となるような展開は現状想定していません)


<<米株>>
○今週
堅調推移が続きダウ以外は一時年初来高値更新となりました。
金曜日の下落も限定的でしたね。
基調としては銀行株が弱くメガテックが強い傾向が継続しています。

FEDの利上げ終了間近ということで上目線のプレイヤーがジワジワ増えてきている印象を受けます。
これを強く否定する指標結果が出ない限りは堅調な動きが続きそうです。
対局上昇トレンド入りを考える向きも出てきましたが、下落トレンドを脱した後も継続上昇していくにはインフレ再燃、企業業績悪化、リセッションなどの懸念材料をこなしていく必要がありまだまだ道のりは険しいと捉えています。


○来週
ダウ<S&P500<ナスダックと直近のパフォーマンス差が明確になってきました。
やはりここは中立なS&P500での4200明確超えに注目していきたいと思います。
来週は大きな材料も乏しい為、小動きorジリ上げをメインシナリオで考えています。

長期では早くともインフレ継続低下→米金利ターミナルレート到達までは反発上昇を挟みながら下値を探っていく下落トレンドが依然メインシナリオです。
ただ物価指標が着実に低下してきておりますので徐々に長期で上昇地合いになっていくイメージも膨らませていきます。
(リセッション懸念が本格化した場合は利上げ終了でも上値重いシナリオも)


<<原油>>
○今週
大きな動きはなく70$-74$が意識されたテクニカル的な動きとなりました、週足は5週ぶり陽線です。

○来週
短期的には引き続き70$のサポートと74$付近のレジスタンスでの反応を確認していきたいところですね。

4月OPEC+減産決定はもちろん事実として価格上昇要因ですが、需要が増す展開になるかどうかが今後の推移を占いそうですね。
すなわち景気後退の有無と程度ということです。
景気後退にならず、需要増加+減産維持はインフレ鈍化期待にとって最悪なシナリオになりますがイメージはしておかないといけませんね。


<<為替>>
USDJPY
○今週(現状ポジションなし)
流れとしては月-木4連騰で139円手前まで上昇後、金曜複数要因が重なり下落となりました。
金曜米時間の下落はズルズル下げる展開とはならず、やや値を戻しての引けとなっております。

○来週
買い目線
まずはファンダと週末フローが相まったであろう金曜米時間の動きが継続するかどうか週明け様子を見ていきたいと思います。

ドルはフラット、円は円安継続目線で考えています。(理由は日銀緩和維持、日経買いのヘッジ等)
円高ではなくドル安で下がってきた場合には135-137を目安に買い下がっていくイメージをしています。

また押し目なく上昇していく場合でも、状況によっては138定着からの140までを狙うイメージも持っています。


上昇要因
①日米間の絶対的な金利差
②本邦輸入企業のドル買い円売り
③インフレ再上昇(コア高止まり)懸念
下落要因
①FED転換期待が高まりドル売り
②約二年間の上昇によるポジション傾きの解消
(円キャリートレード含む)
③日銀が引き締めスタート(YCC上限幅拡大)
④欧米銀行危機問題


EURUSD(現状ポジションなし)
○今週
月火で1.09付近まで戻ってから木曜まで下落→金曜は1.075手前で反発といった流れでした。
トレードとしては戻りで4発売りたかった中の2発を売れて、1.08付近で別々に利食いでき戦略通りの立ち回りが出来ました。

○来週
様子見
ここからのドルの動きが想定しづらく原則様子見で考えています。
(再度ドル買いならドル円ロングを優先)
先週末に1.07-1.075までの下落からロング目線に切り替えるイメージもしていましたが、まだそこまで下落していないことと、ある程度の勢いで下落してきていますので基本的には一旦様子をみようと思います。


○他通貨
今週の主要通貨の強弱感としては
豪ドル≧ポンド>ユーロ 
となりました。

今週は大きな強弱感は出ませんでしたね。
来週は欧英PMIと英CPIがありますのでユーロとポンドに注目しています。


<<要点>>
○ドル(DXY)上目線:テクニカル、ファンダともに上昇一服を示唆している感もあるがやや買い優先目線(大局はドル安目線維持)
○米株上目線:テクニカル的には引き続き強い、S&P500で4,200を明確に超えられるかが焦点
〇注目イベントはFOMC議事録とPCEデフレーター

それでは皆様良い週末を。

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