【FX】FOMCと雇用統計受けてもドルはレンジ→来週CPIでのサプライズな結果が必要か
みなさま今週もお疲れ様でした。
【5/1-5まとめ】
<<FOMCと雇用統計通過も流れは出来ず>>
イベント盛りだくさんの1週間でしたが大きなサプライズはなく今後の流れを作るような値動きは生まれませんでしたね。
まず先週一時的ではありましたがリスクオフの原因となりました、FRCの経営不安に関してJPモルガンの買収が決まった状態での週明けオープンとなりました。
この動きを受け月曜日は金利上昇-円安でしたが、火曜日から「次に危ない銀行」を探す流れとなり複数の地銀株が急落。
この基調は木曜日まで継続しました。
(金曜にはやや不安が和らぎ地銀株も反発)
次に水曜FOMCについてですが結果は25bp利上げ、利上げ停止は示唆せずも声明文から利上げの文言も削除といった大方の予想通りの内容でしたね。
議長の銀行リスクや債務上限には警戒していると言った発言などから全体的にハト派と受け取られ米金利は下落となりました。
最後に雇用統計ですがこちらは全ての項目で予想を上ブレ、相変わらず堅調な雇用環境継続となりました。
市場の反応は金利上昇、景気後退懸念が和らいだことで株高となりました。
下記その他の材料です。
・ISM製造業:やや上ブレ
・RBA:利上げ再開+25bp
・JOLTS求人:下ブレ
・ADP雇用:上ブレ
・ISM非製造業:やや上ブレ
・ECB:利上げ幅縮小+25bp、APP再投資停止
<<米指標状況>>
◆住宅関連-悪化からやや持ち直し
◆景況感関連-悪化→各ISMやや上ブレ
◆物価関連-減速→平均時給(雇用統計)上ブレ
◆雇用関連-堅調→JOLTS求人下ブレ、ADP雇用上ブレ、新規失業保険は上ブレ、雇用統計は上ブレ
<<要点>>
○金利➡️まちまち:銀行不安や金融政策に反応するも方向感欠く、短期4%長期3.5%を中値としたレンジ推移が続く
○米株➡️まちまち:木曜日までの下落を金曜日に大きく巻き戻す、堅調な雇用統計・アップル好決算・ショートカバーなどが材料
○原油⬇️下落:木曜東京時間まで一方的に下落が進むも木金で下げ幅の半分以上反発、3週続落
○ドル円⬇️下落:上昇がややいき過ぎたところに火-木で地銀株下落からの円高で下落、金曜は反発も4週ぶり陰線
○ドル⬇️下落:FOMC・雇用統計を受けても明確な方向感は出ず、軟調推移が優勢で2週続落
○円⬆️上昇:地銀株下落の影響で火-木堅調、週間でも多くの通貨に対して買われる
【来週に向けて】
<<米CPIが最注目>>
盛りだくさんの今週と打って変わって来週はCPIに一点集中ですね。
総合コアともに前回値とほぼ変わらずといった予想値でして、予想通りであれば今回は物価低下幅が鈍化するといったことになります。
インフレ鈍化傾向が明確になってきたこともあり、昨年と比べると市場への影響も限定的となっていますが今回は予想値が低下となっていませんので下ブレとなればある程度の市場反応がありそうですね。
メインシナリオとしては予想値付近の結果でドルが一定買い戻されるのではないかと考えています。
(もちろん水曜までのドル推移にもよりますが)
下記その他注目イベントです。
・木曜-BOE、米PPI
・金曜-英GDP、期待インフレ(ミシガン大)
<<金利>>
○今週
火曜からの地銀株急落とともに下落が進みましたが木金では反発し結局は直近レンジ内での動きでした。
大枠では3月中旬以降、短期3.75%-4.25%長期3.3%-3.6%でのレンジ推移となっており今週はこの下限と中値が意識された動きでした。
○来週
目先はレンジ上限の短期4%長期3.45%での攻防を注視していきます。
更に注目する点は米CPIの結果を受け3月中旬以降、短期3.75%-4.25%長期3.3%-3.6%でのレンジブレイクがあるかですが、これには大きなサプライズが必要となりそうですね。
また銀行不安と債務上限問題はパウエル議長からも言及がありましたが、金利上昇にとっては重しとなっていきそうです。
<<米株>>
○今週
銀行不安からジワジワ下げ続ける日が続きましたが金曜日に一気に上昇、指数によってまちまちではありますが下落のほとんどを打ち消しました。
要因としては堅調な雇用統計・アップル好決算・ショートカバーなどが考えられますね。
FEDの利上げ終了間近ということで上目線のプレイヤーがジワジワ増えてきている印象を受けます。
これを強く否定する指標結果が出ない限りは堅調な動きが続きそうですが現水準は真上のレジスタンスも強く身動きが取れなくなっていますね。
対局上昇トレンド入りを考える向きも出てきましたが、下落トレンドを脱した後も継続上昇していくにはインフレ再燃、企業業績悪化、リセッションなどの懸念材料をこなしていく必要がありまだまだ道のりは険しいと捉えています。
○来週
テクニカル的には今週も強い状況で引けていますがS&P500での4,200が本当に重い水準となってきています。
堅調目線ではあるのですが米CPIでよっぽどサプライズな下ブレでもない限り4,200を明確に上抜けは難しいのではないかなと考えています。
長期では早くともインフレ継続低下→米金利ターミナルレート到達までは反発上昇を挟みながら下値を探っていく下落トレンドが依然メインシナリオです。
ただ物価指標が着実に低下してきておりますので徐々に長期で上昇地合いになっていくイメージも膨らませていきます。
(リセッション懸念が本格化した場合は利上げ終了でも上値重いシナリオも)
<<原油>>
○今週
木曜東京時間まで一方的に下落が進みましたが、木金で下げ幅の半分以上反発しました。
週足では3週続落。
水準的には年初来安値をやや更新したところから買いが入り、70$に戻すといった展開でした。
○来週
短期的には70$のキリ番でにの攻防と水色のレンジ下限73$付近がレジスタンスとなるかに注目ですね。
4月OPEC+減産決定はもちろん事実として価格上昇要因ですが、需要が増す展開になるかどうかが今後の推移を占いそうですね。
すなわち景気後退の有無と程度ということです。
景気後退にならず、需要増加+減産維持はインフレ鈍化期待にとって最悪なシナリオになりますがイメージはしておかないといけませんね。
<<為替>>
USDJPY(現状ロング)
○今週
月曜続伸でやや上昇がいき過ぎたところに火-木で地銀株下落からの円高で138円手前から下落していく流れとなりました。
金曜には地銀株が反発+堅調な雇用統計→金利上昇で上昇となりましたが週間では4週ぶり陰線となりました。
ポジションとしては平均レート134.6でロングを保有している状況です。
○来週
上昇目線(スイング)
ドル高の展開はイメージしづらいですが、金曜の流れ継続で銀行不安が落ち着けば円売り再開目線です。
まずは重要な節目である135円の攻防に注目していきたいところですね。
上昇した場合は136-137で順次部分利確予定。
下落した場合は134を軸に撤退を検討していきます。
上昇要因
①日米間の絶対的な金利差
②本邦輸入企業のドル買い円売り
③インフレ再上昇(コア高止まり)懸念
下落要因
①FED転換期待が高まりドル売り
②約二年間の上昇によるポジション傾きの解消
(円キャリートレード含む)
③日銀が引き締めスタート(YCC上限幅拡大)
④欧米銀行危機問題
EURUSD(現状ポジションなし)
○今週
先週同様1.095-1.11でのレンジ内で推移しました。
(DXYでは101-102.5)
重要な節目付近で長らく拮抗が続いていましてFOMC、雇用統計も通過してもなお大きな動きは出ませんでした。
○来週
ロング目線(スイング)
高値圏横ばいが続いている為、基本は様子見スタンスです。
来週大きく動くためには米CPIでサプライズ的な結果が必要になると考えています。
CPI上振れで1.08-1.09に押し目をくれる様であれば下値は限定的と考え買い下がっていくつもりです。
(あまりにも高い数値でなければ)
引きつけられないのであれば見送りでいいと考えています。
○他通貨
今週の主要通貨の強弱感としては
豪ドル>ポンド>ユーロ>
となりました。
サプライズで利上げ再開の豪ドルが上昇、利上げ幅縮小のユーロが下落と今週は強弱感がはっきり出ましたね。
来週はBOEがありますのでポンドに注目です。
<<要点>>
○ドル(DXY)下目線:安値圏横ばいが継続しており、来週も米CPI上ブレ以外で明確な上昇はイメージしづらい
○米株上目線:テクニカル的には引き続き強い、一方硬いレジスタンスを抜けない状況が継続
〇注目イベントは米CPI
それでは皆様良い週末を。
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