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【朔 #235】二十一日間だけ同い年

 愛子内親王殿下(と言っておかないとなんだか落ち着かないから言うだけなので、そう身構えないでください、と予防線を張らないといけないのが面倒くさいが)のお誕生日らしく、二十三歳になられたらしい。えっ、そんなに年近かったっけ、となるし、二十一日間だけ同い年ってことか、ともなる。私が中学生の頃だったか、見るからに窶れた姿をカメラに晒されている時期があって、心配していたものだった。今では考えられない。
        今では考えられないものの一つに雲梯があって、いまや、ぶら下がる為には脚を折り畳まなければならない。違うんだ。ぶらーんと、一本の棒になって、重力と睦みたいんだ。泣く演技が上手い子役たち。けど、
                  天がまっ青で、瞳の裏を稲妻が通過すると、納豆巻き温みがそのまま校庭を渡ろうとする、その時こそ私は一本の棒ではなく匙になろう。傘四本が家になる時代だ。回ることのない、濁らない、澱が正しい位置にある、すなわち底にある、だから水は澄んでいて、一粒の大豆。

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