【朔 #81】私が座を定めれば、そこから放射する幻視の方向がある
沖縄の蓮。
私は島の神に嫌われていた。
否、
そんな、
海峡の懐古は不要。
本当に語りたいのは藤の美しさ、示唆。
藤、藤、藤に、熊蜂。
椋鳥。
蒲公英もいいよね(たんぽぽやまばたきのなき死後の景/小川軽舟)。
藤の昼といふ季語があり、それはとても嬉しいことでした。
藤の風、といふ語はなく、それはどうでもいいことですが、熊蜂も虻も(藤の虻ときどき空を流れけり/藤田湘子)羽音を立てて、私が座を定めれば、そこから放射する幻視の方向がある。
あなたは、
誰?
藤娘。
すかすかの、
藤の房、左府、サフラン。
風車は回り続ける。