【朔 #154】占領されている占領されているんだ矢印の矢印の先まで矢印の嵌る矢印まで
人生は使い古された手拭のように涼しい。
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猫が鳴いている。野村喜和夫か。
よくよく聞けば、
トランペットが拉げているだけだった。
全身筋肉痛に苦しみながら、私は、滝壺に向かう。新たな一行を得るために。
投身するのは十代までで、
もう、私も、
十一月には二十二歳になりますので、
ちゃんと、
濡れます。昨夜、
海峡と添い寝して、
凹んだ月を見つけてしまった。
ぽぽぽぽぽぽぽぽと、
冷たい西瓜が坂を転がってゆくのは、きっと千曳の岩にも似た資本主義なのだろうが、夢の中、中学校の廊下にて全裸の同級生たちとすれ違う瞬間、なぜ男も女も、自由が羨ましくなって、ほと、殆、確信犯的に、ほと、殆、見せてきて、金魚が、皇帝となるべき者の木靴まで泳いでゆく、まっすぐに、雷の夜を澄む尾鰭、こんな遠くまで流れ着くのかと感心しつつ蛸を掲げた私はいつのまにか君になり霧になりああそうか早くも秋めいてきたなと雲に言うねシリウス矢印の彼方までパウル・クレーに占領されている占領されているんだ矢印の矢印の先まで矢印の嵌る矢印まで矢印まで歯軋りぎりりりぃリリィ白百合の穢れの花粉白百合の反駁せよまた廊下の奥から全裸の同級生が歩いてきてそれは君であり私であり贖罪するかそんなに駄目か海峡の首元に腕を回した夜々を教えてやろう長くなるよ……。
むちゃくちゃだ。
馬、のんのんと馬。unknown、馬。
ぬん!
死がますます駆けてゆく。だからって、生?
滝壺で濡れている。
リチウムイオン二次電池ひとつで生きてろ、馬鹿。