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【朔 #100】遂に百回

 遂に百回。
 かといって、別に終わらない。
 特別なことも書かない。
 Klee、ねえ。
 何もかもわからなくなって、相子智恵『呼応』(左右社)を読み返す。若葉冷に心が塞いできて、石沢麻依『貝に続く場所にて』(講談社文庫)を読み進める。ようやく、小論の出発点を考え始める。紙一枚で感覚的に抉り出すのがstyle。木の椅子を肘置きにして、何も考えず(薫風や頰杖ついてかんがへず/小澤實『澤』)、四十雀の変奏なんて本当にあるのだろうかという声が、未成の声が文机の下からしてきていた。
 和らいだと思えば、
 拭いがたい歯の違和感。
 お、
 朧、
 お、朧、ぼ、ろろろろろろろろろろろろろ。
 しししししししししし、と
 不吉な平仮名の整列。
 雨雨雨雨、豆。

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