【朔 #83】余程めでたい脳である
ししししししししし、と
不吉な平仮名を並べて、もしも、
全宇宙の統帥権を握っている気がしたならば、
余程めでたい脳である。なづきである。
さっきから、歯の音がうるさい。
ミシミシッ、ミシミシミシミシッ。
ガコッ……。
これで「気にしすぎ」という方が不思議で愚かで、
余程めでたい脳である。なづきである。
学士号取得からやり直せ。
安里琉太『式日』(左右社)を読んだ。なんとも刺激的な句集である。所々、悪い意味で気になる句はあったが、それも含めたバランスが非常に良い。詩と俳、これについては詩に傾いているような気もするが、放埒な措辞を用いておらず飽く迄も定型感覚によって統べられた一冊になっている。
こういうものを読んでいる方が、詩の肥やしになる。勝手に、人の作品を肥やしにするな。
何か決定的なことを言いたいような気もするのだが、
まだ春だし、
夏が来たらでいいと思う。