【朔 #130】Dacryopinax spathularia
「もう、
死にます」
なんちゅうところに生えとんねんと思ひつつ筒井筒つつつと指を這はせたベンチにツノマタタケ(Dacryopinax spathularia)は哄笑してゐた曰く「ここにたましひの硝子質が濡れぬれぬるぬべしだとかつべしだとか鶴瓶師とかの一呼吸」とどこにも天使なんてゐないししかるのちとをくの窓から雨音の兆し殺したりない鱓の歯が今朝の一面に躍り出た。
すんません。
すんません。
「また(股……)、
生きているのね」「まだ?」
鉄錆の浮いている防火水槽。(夏菊や遠き野川に油浮く/秋元不死男)
帛門臣昂「生成譚」への感想に、
「吉原幸子もいましたね、……」
という途方もない丘の呟きをいただきまして、ありがとうございます、桝。