【朔 #16】雪は予感
新しいエクリチュールの予感 or 余寒。
一日中、今日は木曜日であり明日は金曜日だ、という錯覚に囚われていて、急いで諸々を準備していた。締切などの関係。殊に郵便を用いての投稿は曜日に気をつかう。
否、だからまだ水曜日だったんだって。
付け焼き刃の原稿が机の隅に置かれていて、今夜のバイトは憂鬱で、寒さはますます厳しい。
春近し?
ノン!
本当は山の上で思いきり大声で朗読したいの、に、……。
一度、輪、多、市、を襲った絶望は充分に、渡、私、を殺し、もう、殆どの絶望は漣になってしまった。大阪中之島美術館で福田平八郎の展覧会をやるらしいということを知った時の、過去の方からの波動。絮、枝、に絶望への鈍さだけでなく、希望への鈍さも具わっていたとは思いもよらなかった。
雪は予感。
これから沢山の紙を皮膚に変えてゆく三ヶ月になりそう、層。