【朔 #108】どっちかというと私は野村さんタイプになりそうだ
最近、夢が変だ。
変、というより不安定と言った方が的確か。
見覚えのない女とまるで恋人のように川や遊園地に行っていたかと思うと、急に場面が切り替わり、畳の上に使用済みコンドームが落ちている。女の姿はない。コンドームを取った後、もう一回交わった気がする。西日が差し込む畳には汗の滲みも残っている。ドタドタと足音がして振り向くと、件の女が血の付いた包丁を持ってこちらに駆けてきていた。ここで目が覚めた。
かと思えば、現実にあるのかどうかはわからないバウハウス風の巨大ホールで旧友たちとすれ違う。人波に押され押されて、席に着くと始まるのは切腹だ。白装束を着た男が鮮やかな血潮を噴きながら倒れる。これが五人続いたところで、急に茨の花に蜂が近付くイメージに切り替わり、目が覚めた。
性的な夢にせよ、巨大建築の夢にせよ、私にとっては珍しくない夢だが、死がかくも直接的に現れるのは稀だ。そして、長篇の夢の割に睡眠時間が短く、どっと疲れる。
昨日の鼎談(小笠原鳥類、野村喜和夫、広瀬大志)で夢の話も出たが、どっちかというと私は野村さんタイプになりそうだ。