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物件との出会いと使った補助金について

KINUBARI COFFEEの絹張です。

初めての実店舗「KINUBARI COFFEE ROASTERS」がオープンしてから半年が経ちました。
日々ご来店いただくお客様のおかげでなんとか営業を続けられています。
ありがとうございます。

今回の記事でこのマガジンも折り返し。
今日は物件との出会いや開業に使った補助金について書いていこうと思います。


物件との出会い

KINUBARI COFFEE ROASTERSの店舗は上川町市街地のど真ん中にあります。
JR上川駅からも徒歩3分。
おそらく築60年以上経っている建物で、何度も増改築されていました。
元床屋さんの店舗兼住居で、1階の道路側が店舗、奥と2階が住居になっていました。

上川町に移住したのが2019年の3月で、それからすぐに物件を探していました。
元々カフェを開業することを目的に上川町の地域おこし協力隊(KAMIKAWORK)に応募していたので、協力隊の任期は3年ですが、任期中から開業の準備を進めないと協力隊を卒業してから準備を始めたら遅すぎると思い、初年度から物件を探していました。

市街地にも空き物件らしき建物はいくつかありましたが、不動産屋さんのない上川町ではなかなか家賃や建物の状態、大家さんの情報などの不動産情報を得るのが難しかったです。
ネットで調べてもほとんど情報は出てきませんでした。

はじめは賃貸で探していたのですが、役場の人や町の人に聞いても出てくるのは売買物件ばかりでした。

移住してから1年が経ち、いくつか良さそうな物件に目星をつけていたある日、地元の建設会社の社長さんと飲みに行った帰りに市街地を歩いていた時に、たまたま目星をつけていた物件の前を通ったので「この物件いいなと思ってるんですよね〜借りれないかなぁ」と言うと、「ここ知り合いの持ち物件だから紹介してあげるよ」と言われて、すぐに繋いでもらいました。

この物件のオーナーさんは、元々この物件で床屋さんをやっていた方で、僕が移住してくる数年前までこの物件に住みながら営業していたそうです。

とりあえず内見をさせてもらうと、店舗部分はリフォームされていて、わりと綺麗な状態でした。
奥と2階の住居部分はかなり古くて、床も傾いていたり、修繕にお金がかかりそうな気配がめっちゃありました。
でもその古い感じや、通りに面した大きな窓、立地などから「ここでやりたい!ここなら絶対良い店にできる!」という根拠のない謎の自信が湧いてきました。

ただ、賃貸が良いなと思っていたけど、やはりこの物件も売買でした。
でも、もうかなり古いし、安く売ってくれるとのことだったので「それなら買っちゃおう!」と思い、話を進めていったのですが、途中から、当初提示されていた金額の倍くらいの金額になりました。

どうやら名義上持ち主となっていたのはオーナーさんだと思っていた方のお父さんだったらしく、そのお父さんが「そんな値段では売れない」と言い出したらしいです。真相はわかりませんが。

もちろんまだまだ開業資金もそんなに貯まっていないし、手取り15、6万円くらいの地域おこし協力隊なので、今の段階でローンを組んでまで物件は買えないなと思い、一旦この話は白紙にしました。
マジでお金がないと何も出来ねぇんだな…と落ち込みました…

しかし!当時はコロナが大流行していた時期で、このタイミングで給付金という臨時収入がありました。
うちは3人家族だったので、30万円の給付金がもらえました。

この先、この場所より良い物件が出るかどうかわからない…
今ある貯金とこの給付金を突っ込めばギリギリ買えちゃう…
「よし!買おう!」

そんな勢いで移住2年目の夏にこの物件を購入しました。

補助金について

住居部分のキッチン部分。今は厨房と焙煎室になってます。

そんなわけで協力隊の任期中に勢いで物件を購入したのですが、開業資金として貯めていたお金や給付金を全部突っ込んで物件を買ったので、すぐに改装!ということにはならず、とりあえず休みの日に少しずつ片付けや解体を進めよう!ということになりました。

それから実際に改装が始まるまでに約1年半。

1年半!?

そうです。買ったは良いものの、その後約1年半くらいはほとんど手をつけることができずに放置していました。

物件を購入したのが2020年の夏。
その年の秋くらいから、元々任意団体として活動していたEarth Friends Camp(EFC)の法人化に向けた動きなど、協力隊以外の活動も多くなってきたり、2021年の6月に株式会社Earth Friends Campを設立して、すぐに交流&コワーキングスペースPORTOの立ち上げ、EFCのシェアハウスづくりがあったりなど、全然キヌバリコーヒーの店舗づくりに時間が取れない状況が続いていました。
それでも改装をお願いしたいと思っていた大工さんには連絡をして、2021年の春には一度物件を見にきてもらいました。
夏の間に準備を進めて、補助金の申請をして、2021年の冬に工事を始めて、2022年の3月に協力隊卒業。
そして4月からはカフェをオープン!
そんなイメージで進めていたのですが、めっちゃずれ込みました。
みなさんご存知の通り、実際には2022年の11月にオープンしました。

改装に着手するのが遅くなったのは、忙しさだけじゃなくて、補助金申請が全然進まなかったことも理由の一つです。

キヌバリコーヒーが実店舗オープンのために使った補助金は2つあります。
1つは、地域おこし協力隊の補助金。
これは協力隊を卒業して町で新しく開業する人が使える補助金で、100万円を下記のような開業関わる費用として給付されます。

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