すくみ手法(きぬ流)
一般的な3すくみとは、ヘビはカエルを食べて、カエルはナメクジを食べてナメクジはヘビを食べるというように強弱が循環することを指しますが、為替でいう3すくみとは、sssさんが提唱された通貨ペア3つによる売買の循環手法を言います。ABロング、BCロング、CAロング(またはショート)ですね。例えばUSDJPYロング、EURUSDロング、EURJPYショート(円を売ってドルを買い、ドルを売ってユーロを買い、ユーロを売って円を買う)ようなものです。
為替取引はすべて通貨間の強弱で成り立っているので、どこかの通貨価値が下がっている場合は相対的に他の通貨の価値が上がっていることになります。例えばドル円相場が上昇している時、ドルの価値が上がって円の価値が下がっていることになります。そうやって考えると、売買を循環させることで必ずどこかの通貨ペアでは利益が発生し、安定的に利益を得ることができます。ただし、必ずどこかの通貨ペアでは含み損が出るため、ある程度含み損を抱える長期投資に向く手法と言えます。またこの手法は相対的な価値は常に安定することを前提としているため、通貨価値がゼロになるかもしれないような通貨ではなく先進国通貨を前提としています。
そもそも、リピート系(グルトレではなく長期運用目線のトラリピとかを想定)では、年単位の一定期間放置を前提にすると思います。
その場合、ひとつの通貨ペアだと1ヶ月単位で逆行し続けたら利益が出ないのと含み損が膨らむので、利益の安定化と含み損をならすために複数通貨ペアでの運用は必須と思ってます。
複数通貨ペアを選ぶ際には近似の動きをする通貨ペアを選んで逆ポジにする他通貨両建てにすることで一番、利益と含み損が安定すると思っています。
今だと私はEURJPY売とAURJPY買を設定しています。
さらにEURAUD買を入れると3すくみになって、この3通貨の強弱がどんな形で発生しても、安定できるかなって思っています(๑•ω•๑)♡
ただし、すくみではスワップの利点はなくなります。EURJPY売とAURJPY買ではスワップはいずれもプラスで、他通貨両建てだと一通貨での両建てと異なりスワップをいずれもプラスにすることができ、長期保有でのメリットを出すことができるのに対して、EURAUD買を入れるとスワップはマイナスになってしまいます。スワップは通貨間の金利差で発生するものなので、通貨ペアを循環させることによりどの通貨ペアを選択したとしても基本的にすくみ手法ではスワップメリットは得られません。
現在よくやられているすくみ手法は、ABロング、BCロング、CAロングだけでなくショートも入れて両方向で循環させるやり方になっています。これは単一通貨ペアで見た場合は両建てになります。(例.ABロングとABショート)同一通貨ペアでの両建てにはそれほどのメリットはないと思っていて、すくみのメリットは循環させることで利益と含み損を均一化できることなので、一方向での設定でよいと私は考えています。
すくみ手法は今の狭い幅でのレンジ相場には合ってると思っています。ただしレンジから飛び出してトレンドを形成した際に大きな利益が出る代わりに含み損も大きく保有することになる手法だとも思っています。そのため、いくら含み損を均一化できるとはいっても、それにより証拠金を減らすことには私は賛成しません。またレンジ幅を決めない無限レンジでのすくみ運用は危険だと思っています。そのため、レンジ指定ができるトラリピでは含み損の最大値を自分でコントロールできるのでいいですが、他社でやるのは危険かと思っています。もちろん自分で管理して途中で損切りできる人ならトラリピでなくても、すくみでのリスク管理は可能だと思います(๑•̀ㅂ•́)وただ、それは相当の相場観を持っていて、相場をきちんと監視している人じゃないと難しいでしょうね。
トラリピですくみをやろうとした時にネックになるのが通貨ペアの選定です。トラリピで扱っている通貨ペアがクロス円中心で、円を含まない通貨ペアが少ないからです。私が上であげていたEURAUDもトラリピでは取り扱っていません。そのため私はEURAUD買を組み込めずにいるんですよね。。トラリピでやっていることは、イフダン注文の連続なので日々口座をチェックして約定していたら注文を出し直しさえすれば通常の口座でも同じことはできるのですが(でも面倒)。
トラリピでできるすくみとして、AURJPYとAUDUSDとUSDJPYを検討したことがありました。チャートを重ねてみるとAUDJPYとAUDUSDはともかくAUDJPYとUSDJPYってかなりの乖離なんですよ。ヘビがカエルを食べるとこは簡単で、カエルがナメクジを食べるとこまでもなんとか合わせられるけど、ナメクジとヘビ遠すぎ!みたいな・・Σ( ̄□ ̄;)USDJPYを近似通貨ペアに組み込むのが難しいんですよね。。そもそもAUDJPYは合成通貨なので、それ自体がAUDUSDとUSDJPYと同じことです。AUDJPY買、AUDUSD売、USDJPY売は、単純にAUDJPYの両建てをするのと実質的にやっていることは変わらず、取引量が増えてスプレッドとスワップの点でデメリットが増えるだけです。
オーソドックスなUSDJPYロング、EURUSDロング、EURJPYショートだとうまく行くのかも気もしますが、検証未済です(こうむいぬさんとか検証されてそう)
トラリピのようなレンジ指定でのリピート系って実はマネーパートナーズさんでもできるみたいです。注文数は20という制限がマネパさんのデメリットになるかと思いますが、そこまで頻繁にリピート系は約定しないのでガチ放置の人はつらいと思いますが、私だとデメリットには感じないです。マネパさんだとEURAUDも取り扱っているんですよね。乗り換える場合は、EURAUDだけマネパさんにしてしまうと含み損を均一化して口座内の証拠金維持率を安定化させることができなくなるので、全部マネパさんに移すことになります。
ただ、前から思っていたのはグルトレEAでもトラリピと同じことはできそうなんですよね。グルトレ自体は短期的な戦略としてトラリピとは分けて実行していますが、それとは別に中長期的なリピート系もグルトレEAを使って実行するのはアリかなぁと思います。EA口座は外為ファイネストさんを使っていますが、そちらとの比較したメリットを考えてみたいです。
【つづきはまた今度】
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