見出し画像

何かを始めるのに遅いコトはない

はじめまして
新年を迎え金継ぎを始めてから今年で15年目になります。
グラフィックデザイナーのちアクセサリーデザイナーが前職となりますが、どちらも今の生業に役立っていると感じています。

自作のワークショップや教室用の冊子など
オクトゴナルのイメージで四隅が手切りの名刺
ワークショップで作製されたカトラリーレスト
呼び継ぎで作製したアクセサリー

金継ぎの技法の一つ“呼び継ぎ”でアクセサリーやカトラリーレスト作製のワークショップや展示会のための作品なども。

きっかけの茶碗

祖父母のご飯茶碗を形見として受け取り、祖父より先に亡くなっていた祖母の綺麗な方を割ってしまいショックでしたが捨てられず、破片ごと包んで仕舞い込んだままにしておりました。
数年が経ち“金継ぎ”を識る機会があり、先ずは教室に通う事に。

左がその後、金継ぎした祖母の茶碗
趣きのある夫婦茶碗です

二人の恩師

その時の講師が伊藤和江先生
今のモダン金継ぎがまだ現代風金継ぎと呼ばれていた頃、青山のギャラリー5610で毎年作品展を開催したり、その頃のお仲間とパリでの展示会を企画し渡仏を果たすなど勢力的に活動していました。
教室のコンセプトが“あ・そ・び”だったのでそれは自由な発想で、呼び継ぎで作るアクセサリーもそんな中から生まれたのです。
モダン金継ぎのパイオニアとも言える作陶家の鴨下知美さんと同教だった事もあり大いに触発されました。

伊藤先生から教わった事
「綺麗に直してなければ直してないのと同じ事」刺さりました 笑

金継ぎは漆芸の一種

数年が経ち本格的な金継ぎも身につけてみたいと思い漆芸家の菱田賢治教室の門戸を叩く事に。
伊豆の工房の他に都内にアトリエ兼教室をもたれ毎年、黒田陶苑、伊勢丹新宿店他、全国で個展を開催されています。

“金継ぎ”という単独の職業が無かった事も知りました。
陶芸や漆芸をする上で修理に必要な手立てとして、器の繕いがあるという事。

作るのではなく直す事。
以前の(クリエイションする)職を思うと今の仕事の方がずっと自分にしっくりきていると感じます。
なろうと思ってなれたわけではなく、ご依頼が増え、時代に必要とされ、この生業に携わっている今に至ります。
何事も始める時に遅い事なしを実感してます。

今後ともよろしくお願いします。


いいなと思ったら応援しよう!