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金魚売り
2019年11月6日 11:04
鏡花水月、幾つもの月があった。それは、愛にありがとうと言うようなものだ。 愛にありがとうなんて、我が儘を許容できるほど出来た金魚じゃない。酷く滑稽だ。ひとつの命にそれほどまでの生き様を晒さなければいけないなど蛮行に過ぎない。しこうじて、また死んだのだ。
2019年11月2日 14:12
みたび死ぬには、ふたたび生きなければならなかった。至極当然に、それは訪れた。 最初は、そう考えたときいったい何れが、何時が最初だったのかというモェビウスが現れる。至死不渝。わたしたちは、どれもがそうであるということだけを知る。順は定かにないけれど、ひとつの死は根腐れだった。生まれたからといって真っ当咲くわけにない。とはいえ咲かぬからといって死ぬわけでもない。根腐れするには相応しく
2019年10月30日 21:43
どうやって死んだのかなんて覚えていない。ただ、みたび死んだことだけは定かにある。それから、命に差はないけれど正しいか否かは別だということ。それから、そうまでするのはやはり、それぞれが生きていたからなんだと思う。答えは出ているのに愚問は消えない。 然うして、いつから金魚だったかを類推するも当然に答はなく、命に普遍性などないと思うしかなかった。猫が金魚を前肢で転がすように、それは必然
