株式会社らぶ茶 #2(仮)
お蕎麦が運ばれてきたものの、依然として会話の弾まない二人。軽く「いただきます」とだけ呟いて食べはじめる。
ズズズ…らぶぐみの蕎麦をすする音が沈黙の部屋にことさら大きく響いた。フーフーしながら上品に食べるらぶちゃを横目に、自分も音をたてまいと努めるが、不慣れな食べ方が彼の満腹感に一層拍車をかけた。
らぶちゃも会話することを諦めたのか、それとも単に二つのことが同時にできなきないのか、にしん蕎麦を食べることに集中しているようだった。
会計の段階になり、らぶぐみは自分が全て払いますと