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不妊に漢方は効く?3つの漢方で男性不妊を改善しようとした話。

男性不妊用サプリメントを飲み始めて3ヶ月。いっこうに数値が良くならないので次の改善アプローチとして「漢方」での改善を図ってみた。

肉体的を形成する栄養素だけならサプリメントで十分だけど、それ以外の未知の部分、例えば脳に対してアプローチするなら漢方や気功など東洋医学的な発想が効果的なんじゃないかと期待したわけです。

精子は脳から生まれる。

精子を造る内分泌系

精子の形成は脳と精巣で行われます。脳にある視床下部がGnRHを分泌し、下垂体にFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)の分泌を促します。FSHは精巣の壁にあるセルトリ細胞を刺激し、精子になるまでの間、栄養を与えます。LHは精巣のライディヒ細胞を刺激しテストステロンを分泌させて精子を育てます。

つまり、精子の生成段階の異常をざっくり分類分けすると、脳が悪いか、精巣に問題があるかのいずれかと言えます。

僕の場合、FSHの数値は高いけどLHは正常値で分泌されていて、テストステロンも正常範囲内。なのになぜか精子が作られていないので、原因は不明だけど精巣に問題があると診断されました。

原因不明なんて不治の病のように聞こえるけど、男性の生殖医療の歴史が浅いのでぶっちゃけ医者も原因がよくわかっていません。だって静液検査をした42%が「突発性(原因不明)」って診断されるんですから、加齢を考慮したとしてもわかりませんって言っているような数字です。

だったら自分で原因を見つけるしかないと思い、東洋医学が持っていそうな未知数の力を信じて漢方でのアプローチをしてみたわけです。


エネルギーが脳にあるから精子力が弱まっている?

漢方医さんに相談すると、エネルギーを頭の方で使っていて生殖器官の方にエネルギーが行き渡っていないから男性不妊になっているのではないか?という見解でした。

本来人間は生殖能力に代表されるようにエネルギーが下半身にある。それが生活が豊かになり、食事の心配をしなくてよくなり、頭を使うことが多くなったことでエネルギーが頭部で使われることが多くなった。それが不妊につながっているという。

非科学的な話だし東洋医学的なエネルギーという概念が本当にあるかどうかはわからないけど、僕としては自分の男性不妊の原因を解明することにあるので、この漢方医の話を信じてみることにしました。

霊鹿参(れいろくさん)を飲んでみた

漢方_霊鹿参(れいろくさん)

漢方医が言うには、自分の心が子供を持つ準備ができれば、頭部に上がった気(エネルギー)も生殖器官に下がる。そうすればいずれは子供を授かることができるという話でした。
根拠がない話だし、いつ気が下がるかなんてわからない。ただ試さないと解決方法が見つからないので、とりあえず漢方医がオススメする霊鹿参という漢方を飲んでみました。

霊鹿参(れいろくさん)は、幼い鹿のツノの生え変わりの部分と高麗人参を合わせた滋養強壮剤です。

1ヶ月飲みましたが、特に改善は感じられませんでした。

自分で言うのもなんですが、定期的に運動をしていて食事にも気をつけていて大病を患ったこともありません。41歳だけど白髪も無いし、精力の衰えも感じたことがない超健康優良児なので効かなかったんでしょう。

虚弱体質の人にはスゴく効いて気の底上げにはなるとのことなので、元気のない人は飲んでみてもいいかもしれません。
ちなみ1ヶ月で32,000円でした。高級漢方って高いなー。

牛黄(ごおう)を飲んでみた

漢方_牛黄(ごおう)

霊鹿参の次に牛黄(ごおう)という漢方を試してみました。
常に仕事のことを考えているので、頭に上がったエネルギーが下がっていないのではないか?との漢方医の見解でした。
たしかにオンオフの切替も苦手なので副交感神経が優位な状態がほとんどなので心当たりはあります。

牛黄は牛の胆石でできた漢方で、ストレスや知恵熱など頭に詰まった気を抜いてくれるそうです。風邪などの熱は「実熱」と言い科学的に温度が上がりますが、ストレスや知恵熱は「虚熱」と言われ数値化できない熱らしいです。その虚熱を下げるのが牛黄(ごおう)で、夜寝る前に飲むことで寝ている間に虚熱を頭から抜いてくれ頭に上がったエネルギーを下げる効果があります。

こちらも1ヶ月飲みましたが、特に改善は感じられませんでした。

ひどく仕事でストレスを感じている人には効果があるかもしれませんが、自分は鈍感力が高く人の数倍はストレス耐性があるので効果はありませんでした。

ちなみに牛黄の費用は1ヶ月で37, 500円です。男性不妊を克服するために試せるものは全部試すと心に決めたけど、やはり高級漢方は財布に厳しいな〜。


桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)を飲んでみた。

漢方_桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

比較的一般的な漢方です。桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)という漢方はストレス対策や疲れケアのための漢方で、神経の高ぶりを鎮め、不安を取り除いて気力をつけ、不安定な精神を落ち着かせてくれる効果があります。

僕の場合は、8匹しか精子がいない高度乏精子症という男性不妊症でしかも「原因不明」だったのでこれを飲むぐらいじゃなんともならないと思ったんですが一応飲むことにした。

一つ100円ぐらいでリーズナブルな漢方なので、試してみてもいいかもしれません。


まとめ

乏精子症や精子無力症などの男性不妊症に漢方は効くかもしれませんが、もっと重度の高度乏精子症には効果は感じられませんでした。

ただ今回、高価な漢方を試したことでストレス過多・虚弱体質・頭の使いすぎは、高度乏精子症や無精子症などの要因と関係性がないことが判明したと言えます。

男性不妊の病院に10回以上行ってますが、弱々しく疲れ切った男性なんて見たことがありません。みんな普通のどこにでもいる健康そうな男性がほとんどです。きっとみんな「なんで自分が男性不妊に。。。」と思っているはずです。

やはり重度の男性不妊には、別の原因があるはずなんです!老化で精子数が減ったとしても僕みたいに精子がたった数匹になるわけがないんです!それに、精子検査をした人の3割以上が高度乏精子症や無精子症なんて確率論的におかしいんです!


下記は2015年4月に調査された統計データなんですが、サンプル数が7253名と多く、かなり信憑性が高いデータです。近年のデータの多くはこれが元になっています。

→ 我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究(PDF)


それともう一つ判明したのは、精巣に問題があるということです。
疲れやストレスが作用してテストステロンが減少しているなら漢方で改善するはずですが、僕には漢方は効きませんでした。
つまり脳に問題がないとなると精巣に問題があるわけです。
なお精巣に問題がある場合は2パターンの原因が考えられます。

一つは精巣自体の精子を作る能力が元々低い。もう一つは精子を生成する74日間にクリティカルなダメージを受けまくっている。このどちらかです。

遺伝的に問題があったり、後天的にウイルスなどで精巣がダメージを受けている場合は前者ですが、一般的に多いのは後者です。
僕もDNA鑑定では問題がありませんでした。そうなると生活習慣の中で精子がクリティカルなダメージを受けていると考える方が自然です。

最初は原因不明の男性不妊だと診断され途方に暮れていましたが、だいぶ原因が絞られてきました。どうやら原因は精子を生成する74日間の間にありそうです。


今も改善チャレンジ中の僕の男性不妊体験記はマガジンにまとめていますので読んでみてください。不妊治療に悩んでいる夫婦の力になれれば幸いです。
⇒ブログ「絶対に諦めねーぞ!男性不妊の克服を目指すブログ
⇒Twitter:@kintamadaijin

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