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妊活のための男性用サプリメント選びに悩んだので成分と効果をまとめてみた。

この記事は2019年に個人的感想として書いた記事です。
2021年現在、男性不妊にとって問題視されているのが身体の酸化です。
そのため抗酸化作用のあるコエンザイムQ10などが注目されていますが、男性不妊は生活習慣が関係した複雑要因なので、このサプリを飲めば男性不妊が解決するといった万能サプリメントははありません。
サプリメントは補助食品です。生活習慣改善の一要素としてうまく活用する程度にとどめるのがよいかと思います。

ほんと健康食品とかサプリメント選びって、何が効いて、どれが自分に適切かわかりにくくてスゴく苦手。

人間の体なんて食べ物からしか構築されないから栄養が大事なのはわかっているけど、効きそうなそうな雰囲気だけ出して、コンプレックスを煽って、ユーザーを誘導するサプリメントは勘弁してほしい。頼むからエビデンスつけてよ。

そんな気持ちになったので男性不妊に効くと言われているサプリメントなどの成分をまとめました。
あとで僕が使っているサプリメントも紹介します。


男性不妊サプリメントによく入っている成分

男性用妊活サプリメントの成分

アルプスの山奥とかでしか採れないような、聞いたことのない変わり種の成分は解説しません。だってエビデンス(科学的根拠)が不確かだから。

- 亜鉛
亜鉛は精力UPに有名な成分で、疲労回復、生殖機能の向上にもつながります。精腺の発達や機能、テストステロンの合成・分泌に必要不可欠な成分ですが、体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。代表的なもので牡蠣、うなぎ、豚レバー、他には抹茶、煎茶にも多く含まれています。

- アルギニン
成長ホルモンの分泌を促進するアミノ酸の一つです。この成分は病気への抵抗力を高め他の傷を早く治す効果があるほか、血流を増やしたり、EDの改善、また様々な研究により精子数の増加や精子の運動率の向上も認められているというエビデンス(科学的根拠)もあります。アルギニンは様々な食材に入っていますが、肉類やナッツ類、大豆、玄米、鶏卵、マグロ、エビなどに多く含まれています。

-カルニチン
カルニチンを摂取することで、精子の運動率が向上したという複数の論文が発表されています。L-カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに運搬する働きがあります。精子の中片部にはミトコンドリアがあり、そこで合成された成分が精子の運動のエネルギー源となっています。
赤身の肉、魚肉、鶏肉、牛乳などの動物性食品に豊富に含まれていて、

セレン
セレンは病気の予防やアンチエイジングといった健康効果と共に、男性の精子や精巣機能とも深い関わりがあると考えられている必須ミネラルの一つです。セレンには高い抗酸化作用があり、活発な精子を増やす働きがあると言われているので、セレンが不足してしまうと精子の数が減少してしまいます。主に帆立・牡蠣・わかさぎ・イワシ・さんま・カツオ・にんにくなど魚介類に多く含まれていますが、健康な食生活を送っていればほとんど不足することはないと言われています。またセレン濃度が高すぎるとよくないという研究データもあるので注意が必要です。

- コエンザイムQ10/ビタミンE/ビタミンC
酸化ダメージを受けるとDNAの損傷、精子の数の減少、精子の運動率の低下、奇形率の上昇などが起きます。なので酸化ストレスを減らす抗酸化作用のあるビタミンが必要です。コエンザイムQ10、ビタミンE、ビタミンCはお互いあれこれ影響しあって効果を高めてくれます。最近ではコエンザイムQ10は還元型の方がいいと言われています。
ビタミンEは穀物の胚芽などに多く含まれる栄養素で、主には、うなぎ、落花生、大豆、アーモンドに多く含まれています。


それぞれ諸説あって、効果があるだの、摂りすぎはダメだの、実は効果がないだのいろいろありすぎて、実際のところサプリメントの効果効用なんて5割ぐらいの気持ちで信じていた方がいいと思う次第です。


「精子を生み出す成分」と「ダメージを抑える成分」

精子を生み出す成分とダメージを抑える成分

表現的に適切かは分かりませんが、男性用妊活サプリメントの成分って精子を生み出す成分か、ダメージを抑える成分かのどちらかです。

精子は74日かけて作られるんですが、その期間中に生活習慣や熱などでダメージを受けます。

例えば、100の精子が作られたとして生活習慣が悪くて活性酸素が増えれば74日後には精子が減って50になっている可能性もあります。だから抗酸化作用のある、コエンザイムQ10、セレン、ビタミンE、ビタミンCなどを摂るわけですがこれらはダメージを抑える成分です。

一方、元々40しか精子を作る能力のない精巣の場合、生活習慣が良くても74日後の精子は40です。これではマズい!ということで精子の製造量を増やして100を目指すのが亜鉛やアルギニンなどの精子を生み出す成分です。

こう考えると、自分が摂るべきサプリメントがわかってくると思います。

ちなみに私の場合、精子が圧倒的に少ない高度乏精子症だったのでサプリメントだけで解決するとは思いませんでした。何かしら別の大きな問題が影響しているはずなんですが、こういう原因不明の男性不妊も多いそうです。とりあえずサプリメントは最低限のたしなみぐらいで考えています。

→ブログ「原因不明の男性不妊と診断され精子が12匹しかいなかった話


2900人の研究データでわかった精子と成分の関係

精子とサプリメントの関係2900人データ

面白いデータがあったのでご紹介します。
スペインのロビラ・イ・ビルジリ大学とぺレ・イ・ビル尻研究所、メキシコのグアダラハラ大学は共同で、様々な栄養素やサプリメントが精子の質と男性の授精能にどう影響するかを調べた研究があります。

2900人の参加者を含む28の研究結果を定性的に分析した結果、精子とサプリメントの成分には次のような関係性がみられました。

【数の増加】オメガ3系脂肪酸・コエンザイムQ10
【濃度の上昇】セレン・亜鉛・オメガ3系脂肪酸・コエンザイムQ10
【運動性向上】セレン・亜鉛・オメガ3系脂肪酸・コエンザイムQ10・カルニチン
【形態の向上】セレン・オメガ3系脂肪酸・コエンザイムQ10・カルニチン

この結果だけ見ると「とりあえず魚食っとけ!」みたいなデータですが、そのまま信じるとモンゴルみたいな内陸部は出生率が低くなるはずですが、実際はそんなことないだろうとは思う次第です。

ただ、男性不妊の研究データとしてはかなり多いサンプル数なので信頼性は高いと思います。

参照元:http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=65428&-lay=lay&-Find.html


私が飲んだ妊活サプリメント1:にんにく卵黄

私が飲んだ妊活サプリメント1

男性不妊と診断され、まったく知識がなかった時に買ったサプリメントが、にんにく卵黄です。にんにく、卵黄、マカ、すっぽん、亜鉛が入っていて「男性におすすめ!」なんて書いているといかにも精子力アップに繋がりそうな気がして勢いでポチりました。

結果、にんにく卵黄は2ヶ月でやめました。

理由はにんにく、マカ、すっぽんに科学的根拠を感じなかったから。どちらかというと「男性力を高める」というコピーが付いていて勃起力アップのイメージが強いんですよね。


私が飲んだ妊活サプリメント2:男性用妊活サプリメント

私が飲んだ妊活サプリメント2

大病院に通い始めたときに医師に相談すると、とある男性不妊用のサプリメントを紹介されました。そんなサプリメントがあるならすぐに飲む!と病院からの帰り道に速攻Webでポチったんですが、30日分で16,200円もするんです。くそ高い!

どんなに栄養価の高いものが入っているのかと思いきや一回分の袋を開けると形が違う錠剤が3種類入っていて、なんで一つにまとめないんだろうと不思議だったんですが医師に質問するとこんな答えが帰ってきました。

「男性不妊のサプリメントというのは、効果が高いと言われている栄養素を、とりあえずいろいろ入れているから何種類も入っているんです。」

なんやそれ。エビデンス無しの超適当かよ!このサプリメントのメーカーさんはマーケティングがうまい予防医学で有名な会社さんなんですが、私は人の悩みは金になるという不妊治療の闇を感じました。

当時は他に選択肢が無かったので私はこの製品を6ヶ月分購入しましたが4ヶ月で飲むのを止めました。ちなみにこのサプリメントは今は廃盤となっています。

全部の男性用妊活サプリメントが悪いとは言いませんが、値段と効果は比例しないので、自分に合ったサプリメントを選んでください。

私が飲んだ妊活サプリメント3:マルチビタミン&ミネラル

私が飲んだ妊活サプリメント3

サプリメントは補助食品です。一人暮らしの食生活なら栄養バランスを疑いますが、朝晩は家で食事をしていると完璧とは言わないまでもある程度バランスのよい食事はできているはずです。
それでも足らない成分があるかもしれないと思い飲んだのが「ディアナチュラ ストロング39アミノ マルチビタミン&ミネラル」です。

亜鉛だけは普段あまり食べない食材なので別で摂取が必要だと思っていたところ、AV男優のしみけんさんが飲んでいたので飲み始めました。成人男性の亜鉛の一日の摂取量は10mgですが、このサプリメントには8.8mg入っています。

このサプリメントは今も飲み続けています。飲んでデータがよくなったかどうかはわかりません。私の場合、サプリメントでどうこうなるレベルではないのでお守り感覚で飲んでいます。

コエンザイムQ10やカルニチンは摂らないのかとお思いかもしれませんが、以前に男性不妊用サプリメントを飲んだ時にデータをとっても変化を感じられなかったので改めてサプリメントでは摂らないようにしました。

(参考)AV男優ってどんな仕事? カリスマ男優しみけんに一日密着してみた

私が飲んだ妊活サプリメント4:ビタミンD3

私が飲んだ妊活サプリメント4

ビタミンD3は生殖機能に重要な役割を担っているといわれています。皮膚に直射日光に当たると体内にビタミンDが生成されますがデスクワークの身としては中々そんな機会も多くありません。また睾丸を日光に当てた場合はテストステロンが増加したという研究結果もあり、日本人があまり摂取できていない成分と言われると興味がでてきて飲み続けています。

ちなみにメンタリストDaiGoさんもビタミンD3はオススメだと紹介していました。


まとめ

男性不妊の専門医が「不妊治療って要はアンチエイジングなんだから生活習慣の改善が一番なんだよ。」と言っていた言葉が身も蓋もなくて好きです。

サプリメントに依存するのではなく、自分の状況と照らし合わせて適切な栄養素をとるのがいいと思います。

自分としてはサプリメントの成分を調べることで「飲むだけで解決!万能サプリメント!」みたいな願望が消えてよかったです。
74日のサイクルで作られる精子君なので一筋縄で解決はしません。ただどこかにボトルネックはあるはずで、それを見つければ大きな改善はできるはず!

男性不妊に対する歴史や研究はまだまだ浅く、絶対的なデータがすくないので自分の身を以て調べていくしかありませんが、このブログで逐次レポートしていきたいと思います。
なんとなく脳、熱、生活習慣あたりが原因ではないかと睨んでいます。

今も改善チャレンジ中の僕の男性不妊体験記はマガジンにまとめていますので読んでみてください。不妊治療に悩んでいる夫婦の力になれれば幸いです。
⇒ブログ「絶対に諦めねーぞ!男性不妊の克服を目指すブログ
⇒Twitter:@kintamadaijin

不妊治療の実態がわかる5種類の沼についてまとめたこちらの記事もどうぞ。


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