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CO2(二酸化炭素濃度計)センサーを作ってみた。

そもそもはコロナ感染対策として

2021年3月18日に仙台市に緊急事態宣言が発令され、同年4月5日から. まん延防止等重点措置(まんぼう)の地域に指定され、感染防止へのさらなる取り組みが必須の状態であります。

参考:(県・市独自の)宮城県・仙台市 緊急事態宣言中(3月18日~5月5日まで)

市内のレンタルスペースを県独自の緊急事態宣言後も、消毒などの感染防止対策を講じて営業しておりましたが、まん延防止等重点措置の地域に指定されたのを機に、追加の感染症対策として浮かんだのが、CO2センサー(二酸化炭素濃度計)でした。それと普段在席している事務所のCO2も測ってみたかったということもあります。また、市販品もありましたが、納期が2~3週間と長かったのも自作した理由です。

製作のコンセプト

・簡単にできること==部品点数が少なく、回路設計が容易なこと。

・短時間でできること==上記の部品点数にもよりますが、なにより部品入手が容易であることを優先しました。

・コンパクト&携帯==据え置き型では無く、電池で作動し持ち運べるタイプとしました。

以上の条件から、手持ちのマイコン(Arduino)とセンサーの組み合わせで製作することとしました。

製作に当たって

製作にあたって、いろいろと検索したところ以下のサイトの記事を参考にしました。

試作機(Arduino+ブレッドボード)

まず、Arduino UNO とブレッドボード(電子回路の実験や試作をするための板のこと)とCO2センサー(KS0457 keyestudio CCS811 Carbon Dioxide Air Quality Sensor)、0.96インチOLED(有機EL)ディスプレイ(KeeYees OLEDモジュール0.96インチ I2C 128X64 SSD1306) で試作しました。センサーとディスプレイの部品はAmazonプライムで翌日配達で購入しました。

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左上はArduino UNO(マイコン)、手前中央がCO2センサー、右側が0.96インチ有機ELディスプレイ。

回路は、電源とI2C通信線を繋ぐだけと超簡単です。1000ppmの基準値を超えたときに点灯するLEDとブザーをArduinoのポートに追加しました。電源は、PCからUSB経由で供給しています。

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ソフトウエアは、サイトの記事をもとにPCで作成し、Arduinoに書き込みました。センサーの測定値は、有機ELディスプレイで表示されると同時に、USB経由でパソコンの画面にも表示されます。初期値400ppm、センサーに息を吹きかけると2~3000ppmに表示が跳ね上がります。

製品版(笑)

試作機がうまくできたので、ユニバーサル基板に半田付けして組み立てました。Arduinoからはマイコンチップのみ移植、5V電源回路を追加しました。

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ほぼ名刺サイズのユニバーサル基板に半田付けで組み立てました。

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↑動作の様子の動画です。試作機より文字を大きく表示できるよう修正しています。

CO2センサーについて

製作しながらCO2を測定してみて気づいたこと。

いろいろ実験してみたら、CO2の濃度以外にもセンサーが反応するようです。
アルコール消毒後の手を近づけたり、殺虫剤を噴霧したり、接着剤や溶剤にも反応して値が上がります。
それと、室温に比例して値が増加する傾向があります。
電源投入直後は、反応がにぶいです。(2~3分程度)
センサーの仕組みを調べてみたら、半導体ガスセンサー(接触燃焼式)のため、CO2濃度よりも酸素濃度の低下を検出しているようです。
いずれにしても、空気が汚れると反応するので、換気の目安には使えそうです。
参考:半導体式ガスセンサ http://www.ceramic.or.jp/museum/contents/pdf/2008_05_05.pdf

仕様など

携帯型CO2センサー
CO2測定範囲:400~5000ppm
電源:単三乾電池6本(9V)
外部電源:7~15V(ACアダプタ使用)
大きさ:17cm×11cm×4cm
室内換気の目安とされるCO2濃度1000ppmで赤色LED点灯とアラーム音がなります。





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