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豊国神社の唐門

豊国神社の唐門
元は伏見城にあった🏯とか、二条城にあったとか色々説がありロマンが膨らむ建造物です。
この唐門の製作当初は唐門全てが黒漆塗りで彫りは漆箔仕上げ。
漆箔とは木で彫った後、塗師により箔下漆という漆を塗り下地をした後、生漆を接着剤として金箔を貼っていく技法です。
木の上に金箔を貼ると凹凸が目立ちザラザラとした艶になってしまうので、漆器のような漆を塗って彫りをピカピカにしておきます。
そして金箔を貼ると本来の金箔らしいツヤがでるのです。
この左甚五郎作と伝えられる男らしく荒々しさのある木彫がかつては黄金に輝いていたなんて想像しただけでも、ドキドキしてしまいます。
なお箔押師の立場として考えるとこの彫りは深さがあるものの全体的に平面的なので金箔がとても貼りやすい彫りになっています。
分業制で製作されているので、左甚五郎さんは次の工程の職人さんのことも考えて彫られていたのかもしれません。

この唐門は
秀吉没後、家康によって漆箔から極彩色になったとか。
普通なら下の漆まで剥がして木目の上から胡粉を塗って彩色するのですが、金箔の上から直接極彩色をしているとのこと。
これは僕の勝手な想像ですが、直接極彩色をすることで『上から閉じ込める、覆い被せる』意味もあったのではないかと思います。
というのは、秀吉に散々叩かれた家康の恨みは凄かったらしく、駿府城でも秀吉時代の城を全て潰さず、覆い被せるようなやり方で以前の天守をいわば踏みつけた形で新しい天守を建てたことがあるからです。
まああくまでも勝手な推測ですが😅色々心理的に考えると面白いかもしれませんね。

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