今さら聞けない「フェアトレード」
先日、とある企業さんの食堂でチャリティ商品の販売会がありました。4つの団体がフェアトレード商品や寄付付きのチャリティ商品や障がい者福祉施設の商品を出品されていたんですが、今さらながらフェアトレード商品の豊富さに驚きました。なんとなくチョコかコーヒーのイメージが強かったんですが、確かにその仕組みを考えればありとあらゆる商品が対象になりうるんですよね。
というわけで、改めてフェアトレードとは。
フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。(FAIR TRADE JAPANホームページより)
引用元のフェアトレードジャパンのHPではわかりやすくその仕組みを解説してくださってますので、そちらをご確認ください。(http://www.fairtrade-jp.org/)
先日の販売にきていたのは「一般社団法人わかちあいプロジェクト」。フェアトレード事業を中心に、難民支援や途上国での自立支援などをなさっている団体です。HPをよく見てみたら、前述のフェアトレードジャパンの母体となった団体なんですね。
取扱商品はよくあるコーヒーやチョコはもちろん、トップ画面に載せたカレーやココナッツオイル、食品だけでなく雑貨や服、スポーツボールまで扱ってます! オンラインショップはこちら→http://www.fairselect.jp/
つい私のイメージ先行で食品に偏りそうでしたが、オーガニックコットンをはじめ、衣料品でもフェアトレードはたくさんありますね。
ファンション分野のフェアトレードといえば「People tree」が有名です。
「ピープルツリー」はフェアトレードカンパニー株式会社のフェアトレード専門ブランド。
フェアトレード・ファッションの世界的パイオニアであり、エシカルで地球環境にやさしく、サステナブル(持続的可能)なファッションを、20年以上に渡ってつくり続けています。
フェアトレードはビジネスの方法の一つですが、経済途上国の人たちにとっては、フェアな市場に参加できることにより労働環境や仕事の機会を生み出すというとても大きな意味を持ちます。(HPより)
こちらはネット販売だけでなく、実際の店舗もありますね、自由が丘と池袋、そして全国に取扱店があるようです。
そして、このピープルツリーの母体組織がNGO「グローバル・ヴィレッジ」です。この団体はフェアトレードを活動の軸として、その普及や生産者の能力向上、生産者パートナー団体の現地活動の支援などを行っています。
「グローバル・ヴィレッジ」という名前には、「言葉も文化も異なる人たちが、争いや搾取をせず、ともに暮らすひとつの村」という意味が込められています。
美しい自然や社会正義が失われることのない、理想的な村のような世界。
村のような小さなコミュニティでは、知り合いの子どもに乱暴することもないし、自分の近所を汚すことだってなくなるはず。そんな社会をめざしてグローバル・ヴィレッジは活動しています。(HPより)
最後にちょっとフェアトレードの仕組みがちょっとわかりづらく感じる背景として認証機関が複数あるということが挙げられます。
こちらは国際フェアトレードラベルの日本版。
国際フェアトレード基準は、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)によって設定されるフェアトレード全般に関する基準です。
わかちあいプロジェクト、フェアトレードジャパンはこっち。
で、こちらがWFTOマーク。
WFTO(世界フェアトレード機関 :World Fair Trade Organization)に加盟し生産者の労働条件、賃金、児童労働、環境などに関して基準を満たしていることを認められた団体が取得するマークです。
ピープルツリーはこっち。
それぞれに認証の基準のところで違いがあるようですが、詳述はしません。以下のサイトなどをご参照ください。
国際フェアトレードラベル
(http://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/intl_standard.php)
WFTO認証の10の指針(http://www.peopletree.co.jp/fairtrade/standard.html)
他にネスレがキットカットで採用したUtz認証もありますが、その違いはわかちあいプロジェクトのHPに解説がありました。
「UTZ認証と国際フェアトレード認証との違いとは?」
(http://www.wakachiai.com/fairtrade_news/20150903/)
と、まぁ数多くの認証制度があるわけですが、どちらにしても基準をちゃんと設けて、確認し、クリアした社会や環境に配慮された商品をラベリングすることで消費者が選びやすいようにしてくれているわけです。
ありがたいですね。
こうしたフェアトレード商品やエシカル商品はその商品のクオリティそのものだけでなく、生産者や環境のことを思いやる事業者の気持ちの分、大きな付加価値がつけられている気がしますね。