見出し画像

絵本の読み聞かせと子ども

先週金曜日のこと。あるクラスの担任が午前中いないため、朝の時間に補教に入った。

ちょうど金曜日は朝読書。
家から持ってきた『三まいのおふだ』を読み聞かせた。

朝の時間から不気味な話だが、子どもたちはこの話にどう喰らいつくのか見たくて、読み聞かせをすることに。

「今日は朝読書ですね。こんな絵本を持ってきました。『三まいのおふだ』です。(「あー!知ってるー!」という声)
でも、一人で本を読んでいたい人は、そのまま席で読書していて構いません。読み聞かせを聞こうかなと思う人は、前に集まって下さいね。」

と投げかける。
2人自席で読書、クラスの中でもなかなか元気のよい男子2人組は「俺らはしゃべりたいことあっから、話してよ〜ぜ〜」と。話し始める。

読み聞かせ開始。
小僧が山姥の家を見つけて泊まろうとする場面になった時、子どもたちを見渡した。さっきの男子2人組は立ちながら身を寄せ合い、とても真剣な眼差しで静かに聞いている。

その反応を見ただけで
「絵本は子どもを本当によく惹きつけるなぁ」と改めて実感。
そして、そういう反応を見せてくれた2人がいつも見ている様子と違い、とても愛らしかった。

お寺まで逃げ込んだ小僧は柳の木に隠れるが、柳の木の下にある池に、小僧が映っている。山姥がそれに気づく場面になると、

「えっ。」「うわっ。」
「あ〜・・・」
と子どもたち。

そんな反応もまた、子どもが絵本の物語にしっかりと入ってることを感じた。

この作品の、特に絵の不気味さが気に入って選んだ。子どもたちもその不気味さに惹かれたのだろうか。もしくは、この物語の不気味ながら少しスリルのある展開が惹きつけるのか。いろいろ考えていると、すごく面白かった。
短い時間だったが、とてもいい時間だった。

1時間目は、1年生の補教へ。
クラスでやることが決まっていたが、始めの5分くらいを使って、工藤直子さんの『のはらうた』の『おいけのマーチ』を読んだ。
はじめは淡々と読んでから、次はリズムをつけて読んだ。
リズムに乗って手拍子が始まる。体を動かし始める。そんな反応に、
「本当子どもって素敵だなぁ。」と感激した。
私が1番楽しませてもらったのかもしれない。

絵本を始め文学が日常にある教室を、これからも大切にしていきたい。

https://www.amazon.co.jp/dp/4774311812/ref=cm_sw_r_cp_awdb_imm_S3BW2XPX76GDRZ7GT0DJ?_encoding=UTF8&psc=1

https://www.amazon.co.jp/dp/492468421X/ref=cm_sw_r_cp_awdb_imm_GWPXWHWQJPZ0C608Q6H6


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?