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先週のkinologue 【10/8-15】

あっという間に「先週の」に逆戻り。とりあえずローカル出張中だった!という言い訳をしておく。半分以上、仕事と呼べないくらいの出張だけれど、初めての山陰旅、行ってよかったーー。

汽水湖の(たぶん)しじみ漁。大きめで味が濃く美味しかった。ムーミンに出てきそうな小屋

もちろんメインは先週お知らせした通り、豊岡での『〈主婦〉の学校』上映イベントなのだが、その前に岡山・玉島→鳥取・湯梨浜に。わずか半日滞在(でも非常に充実した楽しい時間!)の玉島から、行きたいゲストハウスと本屋と映画館があって、ずっとずっと行きたかった湯梨浜へ。 

ゲストハウス・たみ。この日はファミリー客多し
本屋・汽水空港。間口が狭いと思ったら奥に長い

たみがあるから、今の湯梨浜があるといっても過言ではない。無駄がなくシンプルだけど心配りのあるたみの佇まいは、宿に過剰サービスを求めない人には心地よい。近くに温泉の共同浴場(200円!)もあり、次回は長期滞在したい。汽水空港については、後日「ひとり出版者」noteにまとめるつもり。店主のモリさんとコーヒーを飲みながら喋っていたら、行きたいと思っていた映画館・ジグシアターのお二人が通りかかったので、モリさんが店を飛び出して引き留めてくれて、翌朝の上映前に伺う約束をした。上映前に行ってみればいいかー!と安易に考えていたが、確かに知らない人にいきなり来られてもご迷惑な話で、モリさんのお気遣いに深く感謝する。

廃校になった小学校の1階にはカフェ、2階には花屋さんが入っている
ジグシアターは3階。湯梨浜の行くトコ全てに2作品のポスター・チラシがあった
元・図工準備室だったというロビーは窓からの自然光が気持ち良い

翌朝、上映前にご案内頂き、どうやってこの場を成立させ、維持してきているのか、柴田さんと三宅さんご夫妻にお話を伺う。ジグシアターさんに関してはこちらを。濱口竜介監督が先月、2度めの来訪をしていたのも頷ける。本当はここで映画を観たかったし、ゆっくりお話ししたかったが、先を急ぐので切り上げ、教えて貰ったカフェ・HAKUSENのコーヒーをテイクアウトして急ぎ松崎駅へ。鳥取→智頭(タルマーリー)を経由して、いよいよ豊岡へ。ここまでの3日間、毎日5時間くらいは電車に乗り、完全な乗り鉄旅だ。

趣ある住宅街に突如現れた美しい豊岡市立図書館。
常設企画や屋外のブランケット貸し出しなどに、素敵な館長さんのセンスを感じる
上映会参加者はほぼ女性。小学生女子も。豊岡以外からいらした方も多かった
エシカルビレッジのお二人はタイプが違うらしく、バランスが良いのも◎

この日、豊岡ではお祭りがあるようで、朝から町のあちこちで御神輿と法被姿の人たちを見かけた。天気が良くて、お祭り日和だ。今回のイベントは、図書館とエシカルビレッジさんがタネの図書館やタネの交換会、隣の神武山公園でのバードウォッチング、おすすめの本の発表会などを屋外で開催。屋内ホールでの上映会もそのイベントの一環で実施された。上映後にエシカルビレッジのお二人と一緒にトーク。暮らしの中での循環を楽しみながら、イベントを通して実現させているお話など、自然豊かな豊岡らしく、羨ましくなった。参加者の方からは映画の邦題や学校の現在・位置づけなど活発な質問を頂いた。「AFTERBOOKに書いたのですが」と何度も言って宣伝してしまったが、そんは疑問に答えるために作った本だから仕方なし。この映画での上映ワークショップを色んなところでやってきたが、場所によって出てくる質問も違うし、この映画が引き出すものは、今日の暮らしにつながっていて魅力的。豊岡でお会いした方々に元気を貰った後、今度は舞鶴へ。距離感がわからないまま「舞鶴のシネ・グルージャさんに行きたいですー!』という無茶ぶりに応えてくれた豊岡映画センターの杉本さん・歌川さんに感謝。

商店街にあると知ってびっくり。奥に見える六角形の建物で、まわりは駐車場。音漏れが気にならない。
六角形の建物の中央にシアターがある。天井からのドレープがゲルみたいでわくわくする
外側にはカフェ・Seis。香りが良いフレーバーリーフティー・モルゲンタオとソーセージのガレット。大きな窓は網戸になっていて、風が気持ちよく入ってくる

上映に間に合わなくて残念だったが、エリック・クラプトンが漏れ聞こえてくる。シアター内の没入感はきっとハンパないはず。数年前にここを訪れた友人経由で代表の中嶋さんがフィンランドがお好きなのは知っていたので、食器がARABIAなのにも納得。これまでなかなか上映につながらなかったが、遂にその時がきたかも!今回の来訪もどうやら「呼ばれた」ようだった。
ここ数年で出来た映画館は、どこも映画に特化せず、空間やフードにこだわりがあって、映画を通じた体験を楽しんでもらうところが多い。今回訪問した二つの劇場はまさにそんな感じで、地元の人たちに愛されている。kinologueの映画もその一部になれたら嬉しいなぁ。

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