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ep4. インターネットコンテンツ (ゲスト: ぷりんたい)

※この記事は2019/06/15収録の「インターネットコンテンツ」の文字書き起こしです。一部、編集を入れています。

オープニング(00:00〜)

treby:きのこるエフエムは技術分野、キャリア属性の異なる私たちパーソナリティーがこの先生き残る上でのキャリア戦略を共有したり議論することで、シニアのソフトウェアエンジニアのみなさんのキャリア、人生設計に貢献することを目的にしたPodcastです。番組はマネジメントに攻めるRubyistのtrebyと、

banjun:スペシャリストになりたい iOS デベロッパー、banjunがお送りします。

treby:雨ですね。

banjun:今日雨ですね。

treby:もう6月ですよね。

banjun:うん。雨の中(収録に)出てくるのは大変だったっていう。

treby:うん。分かる。濡れるしね。

banjun:先週WWDCでサンノゼに行ってたんですけど。サンノゼはなんか雨降らないんでめちゃくちゃ常に青空で最高だったんですけど、飛行機で帰ってきて最寄り駅から自宅まで土砂降りみたいな、なんか最悪。スーツケースに傘入ってる、最悪みたいな感じのことをやってましたね。

treby:そうかそうか。帰ってきたタイミングは土砂降りのタイミングだったんだね。

banjun:もう最悪でした。

treby:昨日、おとといは晴れてたんだけどね。

banjun:うん。

treby:まあちょっとそんな感じで外は雨ですけども、今日も元気にやっていきましょう。

banjun:はーい。

ゲスト紹介(01:34〜)

treby:はい。ということでですね。今日はスペシャルゲストにお越しいただいております。じゃあ本日のスペシャルゲストはぷりんたいさんです。

ぷりんたい:はい。こんにちは。バーチャルインターネットコンテンツのぷりんたいです。よろしくお願いします。

banjun:よろしくお願いします。

treby:ワー。ええと、何でぷりんたいさんがいるんですか?

ぷりんたい:それはtrebyさんが呼んだからじゃないんですか?

treby:まあ全くもってその通りなんですけど(笑)

banjun:うん。

treby:ありがとうございます。なんか二人目はぷりんたいさんになりました。

ぷりんたい:そうですね。

treby:ぷりんたいさん。まあ何ですかね。聞いている人はもうぷりんたいさん大体知ってるんじゃないかなと勝手に思ってるんですが。

banjun:そうなんですか?

treby:割と界隈では有名な気がする。

ぷりんたい:そんなこともないと思いますけどね。スタートアップ界隈、特に採用とかに関わってる人の中だともしかしたら有名かもしれないですけど、そこまで認知度が高いわけではないかなというふうに思ってますね。

treby:でもね、結構最近のSmartHR退職しました(「株式会社SmartHR を退職します」)ブログですね、はやってた感じがしますけど。

banjun:まあまずとはいえ軽く自己紹介していただいていいのかな。インターネットコンテンツという話はバーチャルインターネットコンテンツという会社だったんですが。

treby:すごい。ちゃんとbanjunさんが話を戻そうとしてくれてる。ありがとうございます。

ぷりんたい:偉いですね。

人事労務からエンジニアへ

banjun:軽い自己紹介から現状みたいな話をざっくりしていただけたらいいかなと思うんですが。

ぷりんたい:はい。直近で例えるならばSmartHRでRubyのエンジニアとして働いてたっていう表現をするといいと思うんですけど。バックグラウンドとしてはそもそも私最初の職歴ってエンジニアではなくて、なんかエンジニアベースじゃなくてインフラエンジニアとかオペレーションとかなんかSIerとかそういうのでは実はなくて、ただ単に人事労務をやってたバックオフィスの人間だったんです。

treby:最初がそうだった?

ぷりんたい:そう。1年ぐらい人事労務バッグオフィスをやってたんですけども、なんかExcelVBAとか書いて自動化とかしてるうちに、あれ?わし、エンジニアいけるんちゃうかっていうのと、当時の上司、人事の課長さんから、「あなたみたいな素人が書いたプログラムは信用できないんだから勝手なことするんじゃないわ」っていうふうに言われて。

あーもうしょうもなみたいな感じで思って、「じゃあもう分かりました、私はプロのエンジニアになります」って言って退職していったみたいな感じです。

そこからいろいろオペレーションとかインフラエンジニアとかSIerに入ってウェブ開発するし、IFPみたいな入札案件とかもやったりとか、いろんなことを経験して今ウェブの人として生きているみたいな感じですね。

treby:最初の会社でエンジニアリングをやったわけじゃなくて、最初の会社は全く別のところで仕事していたんですね。

ぷりんたい:もう全く別の職種です。そもそもなんか楽な仕事したいなっていうところが最初はやっぱりあったんで。

treby:ありがとうございます。まあ結構いますよね。エンジニア界隈とかでも最初エンジニアじゃなかったんだけどなったっていう人は。

ぷりんたいさんのほかにも、あと一緒に働いてる方とか最初経理やってたけどエンジニアになったとかって聞いたことがあります。

ぷりんたい:今はもう流行りではありますよね。未経験からエンジニアみたいな人ところって。

treby:スクールはスクールで流行ってはいますが、そうじゃなくて普通に独学でなってくるって人どういうのかなっていう。

ぷりんたい:そうですね。僕がじゃあ何でエンジニア最初から目指さなかったのかって言うと、高1で基本情報取って、高2で今の応用情報、ソフトウェア開発技術者って名前だったんですけど、取ったりとかしてて。

そっちの道に進んどくのも十分あり得たかなっていう感じはしてはいたんですけど、一方当時のプログラマーとかって結構人月の神話とか、要は過重労働でブラック、デスマーチが当たり前みたいなイメージがめっちゃくちゃ僕の中でかなり強くて。

実際僕ネットゲームとかでかなりインターネット上に知人がいて、そういう人たちってゲームプログラマーとか、SIerで本当になんか公共機関系のコード書いてますみたいな人、本当にたくさんいらっしゃって、みんななんかデスマつらい、つらいって言ってるんですよね。

で、それを見て、「エンジニアはコンピューターカタカタでお仕事もらえてお賃金もらえて最高っぽい気もするんだけど、マジ過重労働だな」っていうところもあって避けてたんですよ。避けてたし、めちゃくちゃ彼らがやってることって難しくて。

中学生とかの頃に初めてのCとか、初めてのJavaとか読むじゃないですか。

banjun:読むんですね。

ぷりんたい:中学生ぐらいの頭脳だとですね、読み切れなかったりとか。あとはやっぱり当時の書籍ってそこまで親切な本とかでなくて、結構粗製乱造みたいな世界だったと思うんですね。で、結構そこで挫折をして、エンジニアはないなみたいな感じだったんです。

treby:それでバックオフィス系が最初って面白いですね。

ぷりんたい:まあそうですね。これも話すと長くなるんですけど、こんな調子で自分語りしていいんですか?

treby:全然、今日はぷりんタイムなんで。

ぷりんたい:あ、なるほど。

banjun:ぷりんタイム?

ぷりんたい:ぷりんタイム。なるほど。

treby:ぷりんタイムなんで。

ぷりんたい:ちなみにこのあと 「ぷりんたいナイト」っていうイベントがあるんですけど今日は一日ぷりんたい三昧ですね。

treby:あ、そうなんですね。面白い。

パーソナリティとの繋がり

treby:パーソナリティとのつながりなんですけど、banjunさんとは一応同じイベント(Art of)にはいたんですよね。

ぷりんたい:多分なんかすれ違ってたんですかね。

banjun:うん。そうですね。まあ居たわ居たって感じですね。

ぷりんたい:相手を相手として認識して話してたっていうのはあんまりないかなって感じはしますね。

banjun:そうですね。僕もオーガナイザーだったんで、一応出ている人の名前は、名前と簡単な経歴はチェックしてたんですけど、まあその程度で。

その時点では知らない人なんで今勉強しとこうぐらいの本当の初対面って感じで。

treby:私のほうからお声がけしているわけですからそうなりますよ。ってところでじゃあ今日は実質的な初対面という感じでいろいろとうぶな目線で聞いていけると思うんで。私は結構ぷりんたいさん長いので。

banjun:ああ、そうなんですね。どこで知り合ったんですか?

treby:われわれはもともとRubyコミュニティですよね。

ぷりんたい:そうですね。

treby:SmartHRさんが今ほど有名じゃなかった頃に会社間でランチすることがあって、そのときに初めましてはしてて存在は知ってた。私のほうからするとですね。

ぷりんたい:SmartHRはこの2年で3回引っ越しをしているんですけども。北参道、渋谷というか原宿かな、のほうのオフィスを構えてた時期もあって、Reproさんは代々木だったんで非常に近かったんですね。

近いよしみで「1回交流でもいかがですか?」っていう連絡が来て、じゃあ一緒にエンジニア同士でランチでもしましょうということですぐそこの和食屋さんで、お話を4対4ぐらいでお話をして。

treby:懐かしいですね。

ぷりんたい:はい。それも今や2年前か。

treby:2年前です。

ぷりんたい:2年前ですね。そこが初対面でしたね。

treby:で、そこからRubyコミュニティとか会社とかでつながっていって、あとはEngineering Manager Meetupとかですね。話したりとかしてますと。

ぷりんたい:はい。

treby:結構印象的だったのは、自分が初めてEngineering Manager Meetupで話したときに、「あ、共感するわみたいな感じ」で(ぷりんたいさんが)話してくれた記憶があって。

Engineering Manager Meetupというか、あの界隈の特性なのかもしれないんですけども結構みんなロジックが好きじゃないですか。

ぷりんたい:はい。

treby:こういうロジックがあって、1on1とかする、と。でも、ぷりんたいさんも私も割と見せ方が下手くそ勢だと思ってて。

ぷりんたい:お、なるほど。

treby:なんか言っちゃいけないことを言っちゃって、やらかしちゃうタイプだと思って。

ぷりんたい:それはね、僕は社内ではやりますけど、社外ではやらないようにしてますよ。

treby:えー。なんか突き放された(笑)

ぷりんたい:私は結構外向けのコミュニケーションはかなり気を使っている。気を使えてなかったのを気を使うようにしてきたタイプなので、ここ1年ぐらいは大丈夫だったんじゃないかなって思うんですけど。

treby:あ、そう。最近は全然大丈夫だと思います。昔の話で失敗したよねっていうので。

ぷりんたい:昔の話、なるほど。

banjun:あ、そうだったんですね。

ぷりんたい:あ、そうです。

treby:確かEngineering Manager Meetupで話したのもそういう話で。

ぷりんたい:そうです、そうです。

treby:いやー、「本当に周りは教えてくれんのやで」みたいな話をしたんですね。

ぷりんたい:いや、本当に教えてくれないですよね、周りの方はね。

treby:そしたらすごく分かりみしてくれたのがぷりんたいさんで。

ぷりんたい:はい。「失敗から学ぶEM方法論」っていうスライドをEngineering Manager Meetupで出てたんですけど、確かにこれはそうですねという。

treby:うん。気が付いたら1000ビュー超えててびっくりした。そんなに見られてたんだっていう。

ぷりんたい:割と勉強会とかって、その場で話聞いて雰囲気楽しんで振り返りとかしないって人が多いかなってイメージが一方的にあるんですけど。

Engineering Manager Meetupに参加されてる方とかは、やっぱりマネージャーっていうポジションに興味があったりとか、あとは組織内でそういうものを広めたりとかするっていう人が多いので。

多分社内のSlackにポンと貼り付けるとかシェアするとかっていうので見てる人がすごい多いんじゃないかなって感じはしますね。

treby:ですよね。なんか見てる人多い気がする。

ぷりんたい:これぐらいの規模のところでしゃべっても、たかだか300ビューとかついて終わりみたいなのが多いので。

treby:それで言うとbanjunさんとこの会社の方もEngineering Manager Meetup行ってて、trebyのこと知ってるよっていうふうに言ってくれたって前言ってましたね。

banjun:あれは、そうですね。うちのCTO室の方ですかね。

treby:CTO室の方が見て知ってるよと。Podcastの宣伝とかをよくしてもらってるんですけど、会場の中で。自分が言い出しっぺなのに方法を一番知ってるのはbanjunさんなんじゃないかっていう気がしてます。

banjun:そうなのかな。

treby:うん。

banjun:まあ口コミです。

treby:いや、ありがとうございます。じゃあ今日はよろしくお願いいたしますということで。

ぷりんたい:はい。お願いします。

banjun:よろしくお願いします。

雨の日の面接エピソード(11:49〜)

treby:今日は雨ですね。ぷりんたいさん。

ぷりんたい:雨ですね。あんまり好きじゃないんだけど。いや、好きか。雨の日のほうが好きですね、僕は。

treby:お、その極意は?

ぷりんたい:花粉が飛ばないからとか、人が外で騒がないとかいろいろありますけど。

treby:実益ですね。完全に。

ぷりんたい:そうですね。

treby:なんか風情のあるコメントが来るかなってちょっと待ち構えてたんですけどね。全然そんなことなく(笑)

ぷりんたい:雨の日を見るとあの日のことを思い出すとか、そういうこと?

treby:そうそうそう。

banjun:え、そういうこと?

treby:うん。あの日も雨だったみたいなさあ。

ぷりんたい:そういえば「あの日も雨だった」っていうのがあったんですよ、最近。

treby:あったんだ?最近なんだ。

ぷりんたい:最近っていうか今週ですね、ありました。

banjun:軽く話してもらえますか?

ぷりんたい:私ジョブホッパーなんです。今28で社会人歴は8年なんです。なんですけど4回転職してるんです。転職活動をしてる最中において、あるじゃないですか、面接でこんなこと言われたとか結構ショッキングな体験みたいな、体験談とか。

treby:面接体験。

ぷりんたい:はい。あとあの日のことなんですけど。私当時群馬に住んでいて、東京の会社に面接に来たんですよ。指定されたのが某僕が嫌いな駅のそこから歩くところのオフィスなんですけど。

treby:ハチ公がいる駅ですね。

ぷりんたい:そうですね。面接の枠が1時間半ですよっていうことで。「結構話長いから大丈夫かな、ドキドキ」みたいな感じでオフィスに赴いたんですね。

面接官が二人やってきて一番最初に言われたセリフが、「何で大学を退学したんですか?」って言われたんです。

treby:開口一番。

ぷりんたい:開口一番です。あ、なんか会社説明とか自己紹介から入るんじゃなくてそういう感じなんですねみたいな。それについて答えて、「何で退職したんですか?」って言われて、それに答えたんですね。そしたら「じゃあ今日はこれでもう終わりなんですけども、何かほかに質問ありますか?」って言われて。

まだ10分しか経ってないですけど、あれ?1時間半ってどこ行ったんですか?って感じで終わって。それぐらいで終わるとしたら、もうこれ書類で落としてよ、みたいな気分だったんですね。群馬からお金かけて来てるんで。当時お金があったわけでもないし。

treby:まあそうだよね。頑張って来てんのにね。

ぷりんたい:すごい渋い気持ちでその日帰って行ったんですけど、その日の渋谷も雨が降っていたし、今回の転職活動において、その会社からメッセージが来て話をして出て行ったんですけど、その日も雨が降っていて。

「そういえば3年前のあの日も雨が降ってたな」みたいな。

banjun:いやまあ何でその面接をセッティングしたのか会社側の気持ちがよく分かんないですね。

ぷりんたい:うん。なんか何で書類通っちゃったのかなって感じなんですよね。だったら普通に落としてほしいっていうか。

すごく忙しいみたいな振る舞いもしてたんで、多分あとの予定がつかえてて、急遽面接組まれたけどなんかしょうもないやつが来たみたいな感じだったのかなっていう。そんなジャッジがあるんですけど、それは僕の心の中だけに留めておきます。

treby:今めっちゃ話してましたけどね。

ぷりんたい:はい。

treby:想像ですけど、その会社に人事の部門と現場の部門は別にあって。人事の人がそのセッティングとかするんだけどもあまり現場とのコミュニケーションがうまくいってなくて、(面接が)入ってて来てみたら、「何やこいつ」みたいな現場を思っててみたいな。

ぷりんたい:だと思うんですよね。

treby:ってありそうですね。

ぷりんたいの名前の由来(15:28〜)

treby:ところでなんですけども、ぷりんたいさんの名前ってどこから来てるんですか?プリン体っていうとビールとかに入ってるプリン体じゃないですか。変換しても出てくるし。

ぷりんたい:気分的にはこのハンドルネームはもう16年前かな、ぐらいから使ってるんですよ。

treby:今28だから12歳ですか?

ぷりんたい:それぐらいですね。

banjun:ん?ハンドルネーム、小学生からですか?

ぷりんたい:なんか家にインターネットが来たのが小学3年生かな。

PC-9821でダイヤルアップでつながってマクロメディアのサイトにフラッシュゲームが転がってるとか、Yahoo!チャットがあるとか。

treby:懐かしい。

ぷりんたい:MSNメッセンジャーとかそういう時代ですよね。インターネット老人会になっちゃうんでここでは割愛するんですけど。

で、最初は僕も本名でインターネットに書き込んでた時期があって。ゲームの攻略掲示板とかあるじゃないですか。フリーゲームとか。そこに書いてたんですけども、みんななんかハンドルネームを名乗り始めたんです。

本名系でやってる人もいえば「ナイト」とか「カイト」とかなんか「暗黒の騎士」とか、そういうのをつけてる人が出てきて。「おー、かっこいいじゃん」って思ったんですよね。

treby中二やね。

banjun:小学生やのに。

ぷりんたい:ただなんかそんなセンスがある名前とかも別に全然思いつかなかったんでしばらく実名でやってたんです。けど、あるとき本屋でとあるディスクを見つけるんですよ。『リネージュ』っていうMMORPGの。

treby:名前はよく聞きますね。

ぷりんたい:お、ネットゲーム、何それ?面白そうみたいな感じだったんですよ。そこでそのキャラクターの名前をつけることができるんですね。

さすがに西洋風のゲーム、ファンタジーのゲームなんでファンタジーの世界に僕の実名っておかしいじゃないですか。

treby:おかしいですね。

ぷりんたい:なんか名前をつけなあかんなってなったときに、たまたま僕の座ってた、FMVがあったんですけど当時。そのFMVの足下にはプリンターがあって。

treby:プリンター。

ぷりんたい:そう。プリンターでいっかと思って、何を血迷ったのかそのキャラクターのファーストネームは「プリンター」だったんです。

banjun:おお。「プリンター」ね。

ぷりんたい:そう。「プリンター」。そもそも『リネージュ』って一つのサーバーに当時はたかだか同時接続4000人で多いほうみたいな感じだったんで、一つのサーバー当たり1万ぐらいだったんじゃないかなっていう感じなんが。

1万ワード(アカウント)だったらまあプリンターは空いてるかなみたいな。みんな「漆黒のナイト」とか。「クラウド」とかつけるわけです。なので、「プリンター」は当然取れまして、取れたんですね。

そっからしばらくのハンドルネームは「プリンター」だったんですよ。『リネージュ』とか『ラグナロク』とかいろいろやってて。キャラクターの人格を変えたいときには別の名前を使うこともあったんですけど、基本的にはインターネット上では「プリンター」で通したんですよ。

あるとき中学生かな、また別のゲームに出会いまして、『バトルフィールド1942』。ファーストパーソンシューティング(FPS)ですね。

僕は戦争映画とか結構その当時好きで、『プライベート・ライアン』とかも本当擦り切れるまで見たんですけど『バトルフィールド1942』っていうのは第二次世界対戦を題材としたファーストパーソン・シューティングです。

今でいうところの『Call of Duty』みたいな、ああいうアリーナっぽい中でただ単に撃ち合って殺し合うみたいな感じのゲームもあったんですけど。それ『メダル・オブ・オナー』っていうんですけど。

treby:ああ、知ってます。やってました、やってました。

ぷりんたい:それと違ったのはフィールドが広すぎるんですね。マップの隅から隅まで走っていこうとすると、普通にそれだけで20分とか、歩いて行こうとすると1時間かかる、みたいなそういう感じの広さがあるような広大なマップで。

飛行機とか戦車とか船とか潜水艦とか、あとそのいろんな兵器を使って戦い合うみたいな感じのゲームで、超巨大なサバゲーみたいなのができるっていうのですごい大興奮で。

それをやりたいがためにお年玉をやりくりして3年分ぐらいためてPCを買ったみたいな、そういう感じだったんです。

そこで結構ガチハマりして。クランっていうチームですね。何とかチーム、何とかチームみたいなのが乱立してて、僕も自分でクランを作って持ってたんです。

2chのニュー速VIP板っていうのがありまして。VIPの人たちで『バトルフィールド』やろうぜっていうスレッドがあって。そこで既に先行してあったチームに入って活動を結構精力的にやってたらリーダーとかやってた人がだんだんフェードアウトしていったんで、代わりに僕が代表やってますみたいな感じでクラン活動とかやってたんです。

treby:お、なんかだんだん見えてきたような気がする。そして、そして?

ぷりんたい:チームで動画を作ったりとか大会を主催したりとか。あとはみんな烏合の衆なんで弱いんですけど、大会突っ込んで「負けたわ」みたいなこととかやってますみたいな、そういう感じの遊び方をしてて。

treby:めっちゃ楽しそうやないですか。

ぷりんたい:楽しかったんですけど、なんかちょっと僕が少しガチ勢っていうか、ちょっと強くなりたいなとかもっといい人と遊びたいなみたいな気持ちがちょっと湧いてきたんですね。

treby:当時は中学生?

ぷりんたい:中学生です。

treby:それだったら、まあなるよね。

ぷりんたい:そのときに『バトルフィールド2』っていう続編が発売になったんですよ。

そこで当時ナンバー2ぐらいだったクランの人に誘われて、「うち入ってみない?」って言われたんです。「おう、行きます、行きます」みたいな感じで入ろうと思ったんですけど、そのときクランの血の掟っていうのがあって基本的には掛け持ちNGだったんです。

よく分かんないですけど、なんか副業禁止規定みたいな感じで掛け持ち禁止っていう規定があって。僕はVIP(クラン)の代表だからVIPの代表が別のクランに入ることは許されないよ。

treby:血の掟ですね。

ぷりんたい:ただみんな実は普通に掛け持ちとかガンガンしてたんですけど、とはいえ同じ名前で「プリンター」が別のところに入ると問題にあるじゃないですか。

treby:バレるね。

ぷりんたい:だからもじりましょうということで。「プリンター」じゃなくて「ぷりんたい」にするかみたいな。

treby:そこで「い」になった理由が気になるよね。

ぷりんたい:まあなんか響きが似てるからっていうのと、あと当時CMとかで「プリン体カット」とか「プリン体は悪者」みたいな、そういった、

treby:やっぱりそこから来てるんだ。

ぷりんたい:そういうニュアンスとかで、あ、じゃあ「プリンター」だったら「ぷりんたい」でええんちゃうみたいな感じで「ぷりんたい」っていうハンドルネームが誕生しました。

treby:あ、そうだったんですね。てっきり「プリンターさん」がクランのリーダーになったから「プリンター」の「隊」ってことで「プリン隊」っていう言葉ができたのかと。

ぷりんたい:ではないです。そこはプリン体です。ビールのプリン体のほう。

それで、そちらのほうで活動してたんですけど、そのVIPも時代の流れによって縮退していくというか廃れていくのと、そもそもゲームをやり始めた時点でみんな2chって見てなかったんですよ、あんまり。

(元々)VIPの中で集まった仲間たちでIRCでチャットしてみたいな世界観があって。そうすると逆にじゃあ僕たちが知らない間にまた別のBF(バトルフィールド)のVIPクランとかが立ち上がったりとかしてて、そうすると同じタグ(VIP)付けてるけど活動母体は別みたいな感じになってて、その後ゆっくり時間かけてVIPのほうは自然消滅していったんですよ。

treby:「プリンターさん」のほうは消滅していって、と。

ぷりんたい:そうそう。「ぷりんたい」として活動してたほうが残って、その流れでほかのゲームとかほかのインターネット活動とかブログ発信とかっていうのもそちらのほうがメインになってきたんで。「ぷりんたい」のほうが生き残ったみたいな感じです。

treby:「プリンター」のほうが本家だったのに。

ぷりんたい:だから昔の僕を知ってる人は「ぷりんたい」じゃなくて「プリンター」って呼ぶ人がいます。

あとは単に、あの時期って「愛の妖精ぷりんてぃん」っていうの流行ってましたよね。

banjun:あった。

treby:ありました、ありました。

ぷりんたい:(「ぷりんたい」になっても)結局サブキャラを作ることとかもあったので、「プリンティンとかを使ってたんですよ。「ぷりん」がついてたら何でもいいやって感じで、「プリンター」「ぷりんてぃん」「ぷりんたい」みたいな。

だから、それをもじった「ぷりん」「ぷりん」って呼ぶ人もいます。

treby:すごいな。名前の由来でここまで語れる人もなかなかいないけどね。

banjun:いないやろね。

ぷりんたい:まあ長いんで。この説明をするとやっぱり長いじゃないですか。長いので自己紹介とかで言うには向かないコンテンツなんですよ。

treby:じゃあせっかくだから今日は3行にまとめちゃいましょうよ。

ぷりんたい:今の話を3行にまとめられますか?って。私がですか?

treby:最初はプリンター。

banjun:FMVとプリンターがあって。

ぷりんたい:セカンドキャラを作るってなったんで「プリンター」をもじって「ぷりんたい」になった。「プリンター」が消滅して「ぷりんたい」が残ったみたいな。

treby:いける、いける。

ぷりんたい:何で?ってところはね、全部抜けるんですけどね。

treby:でもぷりんたいさんを知ってるほとんどの人がその由来知らないと思いますよ。

ぷりんたい:そうだと思います。ただ僕の昔のフォロワーとかもまだやっぱりTwitterでつながってたりするんで、その人たちは、あ、なんか今ゲームやってた狂犬だったあいつが今はこんな感じに!?みたいな。

インターネット時代のアイデンティティ

treby:歴史長いね。すごいね。

ぷりんたい:インターネットは長くやってるといろいろカルマが貯まるんですよ。

treby:カルマが貯まってって。何だろう、式年遷宮じゃないですけど新しくアカウント作ったりとかしてないのはまたすごいですね。

ぷりんたい:でも別に何かやらかしてなければ消す必要はないですよ。

treby:まあ実質私もその派ではないんですけど、たまに人によっては改めてアカウント消して作り直すとかいう人もいるじゃないですか。

ぷりんたい:そうですよね。インターネットは新陳代謝っていうか、昔のあるじゃないですか、黒歴史ブログとか。

あとやらかして大炎上してアカウント消して別のハンドルネームで再出発とかって多分90年代、00年代のインターネットって結構あったかなと思うんですけど、今逆にそれしづらくて。

もうアカウント作ったらそれが結構そこに残っちゃうじゃないですか。消えにくくなった分、ハンドルネーム=ペルソナだった時代からハンドルネームとその現実世界のつながりが強くなりすぎて若干生きづらいなって思う反面もありますけどね。

treby:リアルに近づいてきたっていうか、マスのものになってきてる感じはありますよね。そうやって消えづらくなってきた一方でデータを扱う側としては消せって言われたら消さないといけないとかね。

ぷりんたい:あとなんか誰かが言ってたんですけど、本名と、インターネットは実名でやるべきだみたいな人がたまにいらっしゃるじゃないですか。それに対する反論として、下手にインターネットを実名でやられるよりも、ずっと長くインターネット上で活動してきた人格とかがあるほうが信頼できるんですよ。

なぜならリアルだと炎上したらアカウント消して別にリアルワールドに逃げることができるけど、インターネットからは逃げられないんで。なので、インターネット上で活動する人はインターネット上の活動履歴のほうが大事ですよねっていう。

banjun:インターネットはね。逃げられない。

treby:そうだね。逃げられないからね。

ぷりんたい:インターネット上で活動してきた10年とかっていう活動実績を作るって、明日は作れないですよね。

treby:まあ今すぐは作れないよね。

ぷりんたい:10年間やってこないと作れないので。そういう意味だとインターネット上でちゃんと10年生き残ってたっていう。あ、「生き残る」。

treby:お?

banjun:お?

ぷりんたい:狙ってないですよ。狙ってないですよ。

treby:なんかそのあとに、ワードに反応するっていう。ありがたいですけどね。ちゃんとこのきのこるエフエムっていうのを覚えててくれてありがとうございます。

banjun:なるほどね。

ぷりんたい:インターネットで10年生き残るっていうのは、それはそれでやっぱ大変なことだし、なんだかんだ情熱を失ってとか、もしくは世界を変えたくてみたいな感じで名前を捨てる人もいるかもしれないけど、僕はこのハンドルネームと、名前は変わったっていうのはありますけど10何年、15年以上は付き合ってきている。

treby:そうだよね。長いですね。

@spacepro_beはPortalシリーズが元ネタ(27:04〜)

treby:ちなみにTwitterの「@spacepro_be」(当時)これはどこからきてるんですか?

ぷりんたい:これはちょっとまた角度が違うんですけど長くなりますよ。

treby:まあせっかくだから名前のところで1クールいきましょう。

banjun:1クール?

ぷりんたい:まじか。

treby:1クールっていうか、次のジングルまで。

ぷりんたい:別になんかこれはドメインハックをしたかったんですよ。ドメインハックってご存知ですか?

treby:分かんない。

banjun:ドメインハック?

ぷりんたい:例えば有名なところのサービスだと「del.icio.us」ってあったじゃないですか?「del.icio.us」ああいう感じで英単語を作れるドメインを探して取るみたいな感じだったんです。「space probe」ってそのまま宇宙探索船みたいな意味じゃないですか。

treby:はいはい。

ぷりんたい:私ですね、『Portal』っていうゲームがすごいとても好きなんですよ。『ハーフライフ』の系統を汲んだファースト・パーソン・パズルゲームですね。

これが結構大好きで。自分のアイコンのキャラクターいるじゃないですか。

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これ、もとの登場人物っていうか、登場ロボットっていうかなんですけど。こいつがとある経緯を経て宇宙にシュパーンって飛び立っていくんです。飛び立っていくっていうのが結構僕の中で好きなシーンで、宇宙探索船だから「spacepro.be」。「spacepro.be」ってドメイン取れればな、あ、取れる!取るかみたいな感じで取ったんです。

treby:じゃあ「.be」の「.(ドット)」をアンスコにしてあるのがTwitterネームってこと?

ぷりんたい:そうです、そうです。だから「@spaceprobe」は逆にもう取られてたんで。私がTwitterっていうサービスを知ったのは実は結構早くて2007、8年ぐらいに友人の紹介で知ってたんです。みんな「ドロリッチ」とか、なんかそういうのを投稿してた前夜ぐらい。

treby&banjun:「ドロリッチなう」。

ぷりんたい:「ドロリッチなう」。その前夜ぐらいに知ったんですけど、このサービスを見て思ったのは、これ個人情報ダダ漏れやんけっていうのが気になったんですよ。

まずTwitterをやっているっていうところでハイリテラシーな人だし、逐一行動とか記録とかを付けるってことになると追跡されるリスクのほうがでかいなと思って、警戒して(ぷりんたいの)アカウントを作らなかったんですよ。

今はもうなんじゃらほいって感じなんですけど、作ってもアカウントを持ってるってこと自体隠したかったんですね。

実は最初に作ったアカウントがあって、そのときのIDは「@purintai」じゃなくて違うIDだったんですよ。で、そちらのほうでちょいちょいポエミーなことをツイートしてたわけですよ。

treby:ツイートするわけですね。

ぷりんたい:多感な時期なんで。

treby:新しい人格が生まれるわけですね。そちらではそちらで。

ぷりんたい:そうそう。そちらのほうではポエムツイートをしながら、「ぷりんたい」は「ぷりんたい」でミクシィとか、そっちのほうで生きてたわけです。

その結果、しばらくしてからTwitterアカウント、いい加減に作ってもいいかなと思って見に行ったらもうすでに「@purintai」を取られていて。

「purintai」取られてたから最初「purintai」じゃなくて「@purin_fps」ってアカウントを作ったんです。

これはゲーム用のアカウントだったんです、もともと。こういう動画を配信しましたよ、こういうイベントに行きますよとか、オフラインパーティがあるので一緒に遊びましょうとか、そういうことをツイートしてたんですけど。

ゲーム用アカウント、もう俺の中ではやっぱりベースはこっちだし、このアカウントを普通のエンジニアとか仕事とか、普段プライベートのことをツイートするアカウントと統合してもいいかなと思って。

もとから持ってたアカウントのほうは閉じて、この「@purin_fps」ってアカウントをメインにしようと思って。メインにするタイミングでIDを、「spacepro.be」っていうドメインを取って、そのドメインと合わせて「@spacepro_be」っていうIDにしたんです。

「@spacepro_be」っていうIDに変えた瞬間に(前のIDが)ハイジャックされると面倒くさいんで、自分で新しくTwitterアカウントを作って、もともとのIDを保全したんですね。そしてこっちは放置してる。

だから、エンジニアとしての前の私はゲーム動画投稿者としての私がいます。ニコニコ動画に『ハーフライフ』とかPortalシリーズの動画をアップしてたんで。

treby:そちらのほうもあるわけですね。

ぷりんたい:コンテンツも少なかったんで再生数も当時にしてはあったほうだったんですよ。

treby:ニコニコ世代ですね。確かにこの頃はまだニコニコやってた気がする。いやもういなかったかな。「歌ってみた」とかが出てきてる時期ですよね。

私やっぱりメインは2008年から9年ぐらいですよ。あの初音ミクが出始めた頃ですよ。2007年に初音ミク出たじゃないですか。『メルト』が来て、めちゃくちゃバズってそのあとのメジャーデビュー、後にする人たちが出てきてっていう。あの頃がもう全盛期でした。

ぷりんたい:あの頃はガラケーでニコニコ動画見ましたよ。

banjun:ガラケーで?

ぷりんたい:そう。ガラケーでニコニコ動画を見るアプリがあるんです。

banjun:それ見たことないな。

ぷりんたい:ドワンゴはやっぱりそこら辺だけ昔から強くて。私は家に帰ったら動画を撮って動画を投稿して、高校の中で携帯いじって再生数伸びてるって言ってニヤニヤするっていう。

treby:じゃあもう投稿側ですね。

ぷりんたい:投稿側ですね。300本ぐらいは上がってんじゃないかな。

treby:アカウントが統合された2014年ぐらいっていうと新卒3年目ぐらいいってことですか?逆算すると。

ぷりんたい:新卒じゃあないですけど。2011から働き始めて3年目です。ぐらいのときにちゃんとエンジニアとしての道を歩み始めた頃に、まあなんか「もう統合するか」ってなって。

treby:ああ、そうだったんですね。じゃあその「@spacepro_be」のほうに統合されたのがエンジニアとして歩み始めた頃ぐらいですね。

ぷりんたい:そうです、そうです。なのでそれまで僕は2011年とか12年のツイートをTwitterのuntil検索を使って検索すると全然ゲームとかしか遊んでない。ゲームのレビューとかもしてるんですよ。Steamのこのセールは熱いぞっていうのをやってるんで、もし興味があったらuntil検索で調べてください。

banjun:until推奨すごいですね。黒歴史が掘り起こされる。もうなんかね、テンションが違いすぎる。

treby:分かる。古いやつ見るとね、ちょっと変なの出てくるよね。

ぷりんたい:まあ黒歴史はありますけど、その頃の闇はちゃんと別のアカウントに投稿してたんでまあ大丈夫です。

treby:banjunさんの昔とか見てみたい。

banjun:いやいやいや、別に今見なくていい。

treby:しかし、テンション違いすぎやろ(笑)

ぷりんたい:Talknoteのほうに僕の過去ツイを。(注: 現在は閲覧不可)

treby:お、過去ツイが出てきた。すげー。

ぷりんたい:これ2011年のだから『スカイリム』が発売されてますね。

treby:「SkypeIDを教えてください」とかいうのが一番上についてました。

ぷりんたい:これなんかマルチプレイしようぜって言うんで。

treby:もういない人もいるよね、当然。

ぷりんたい:そうですね。VCとか、あとこれですね。『OPERATION FLASHPOINT: RED RIVER』が発売されたんで、マルチプレイ4人かな?4人までマルチプレイできるゲームだったんで、それで一緒に遊びませんか?って言うんで、結構このときはマジゲーマーで。ゲームしかしてないですね。

treby:すげー、あとで見てみたら絶対これ面白いやつやん。ゲームの話がいっぱい書いてある。

ぷりんたいさんの学生時代(34:01〜)

treby:名前のところで、学生時代どうでしたかも結構話してくれた感じがしすね、今ね。

ぷりんたい:いや、学生時代も全然話せてないです、まだ。

treby:本当ですか?(笑)

ぷりんたい:はい。

treby:めっちゃ名前だけで盛り上がっちゃって。30分近く話して。すごいね、ぷりんたいさん。いや、ぷりんタイムだわ(笑)

banjun:うん。ぷりんタイム。

treby:完全に私たちは相づちしか打ってないからね。

banjun:そうそう。インターネットコンテンツとして、ヒストリーをためる話ですね。

ぷりんたい:そうですね。

treby:じゃあ改めて経歴のほうを聞いていきたいんですけども、学生時代はどんな学生だったんですか?

ぷりんたい:学生時代は……「学生時代」っていうと何歳から何歳のことを指します?

treby:まあ端的に言うとエンジニアになったきっかけなんだけど。さっき言ってたよね。エンジニアになろうとして1回挫折したって。

ぷりんたい:あ、はいはい。そうですね。学生の話に幼稚園時代とかを含めると、それはさすがにと思うかもしれないですけど、結構自我の芽生え自体は結構早かったんで、意外と3歳ぐらいのときの記憶からあるんです、ちゃんと。

treby:そこから話せるんだね。

ぷりんたい:結構幼稚園児のときとかは社交的な人間だったんです。自分でこう言うのもおかしな話なんですけど。

treby:今が社交的じゃないみたいな。

ぷりんたい:社交的じゃないです、今は。

banjun:え?

ぷりんたい:純粋に人間の可能性を信じているというか、世の中に悪意を持った人なんていないみたいな感じのピュアピュア、超ピュアピュアボーイだったんで。人とも当たり障りなく話すし、誰とでもコミュニケーションするしみたいな感じの人間だったんです。

ただ小学校のときにもともと通ってた幼稚園から引っ越しをすることになって。幼稚園時代の友達とはさよならバイバイするわけですよ。大体幼稚園とか保育園とかで付き合って子とそのまま小学校に通うじゃないですか。だから友達引き継ぎみたいな感じのやつなんですけど、僕の場合は完全リセットされてしまって(そこから変わった)。

それでエンジニアになったきっかけですが、祖父がガジェットオタクっていうか、パソコンとかオーディオとか電波、無線とか、そういったものが結構たくさん置いてあって、それをおもちゃにしてぶっ壊しては怒られみたいな、そういう生活をやってたんですね。その祖父の家が自分が住んでる家から歩いてもう100mもなかったんですよ。

treby:もう超近いんですね。

ぷりんたい:超近いですね。祖父の家のすぐ、畑を挟んだところに自分の家があって。

(そんなガジェットオタクの祖父の家が近かった影響で)幼稚園児のときに年中さんでキーボード自体は打てたんです。

treby:マジで?

ぷりんたい:はい。

treby:すごくない?それ。

banjun:英才教育だね。

ぷりんたい:昔は「書院」っていうワープロ機があって。さすがにタッチタイピングじゃなかったんですけど、こういうホームポジションがあってカタカタカタって打つぐらいなのはできてました。

だから祖父の家のガジェットがおもちゃとして、オーディオでつないで録音する仕組みを作ってみたりとか。当時は『ミュウツーの逆襲』ってあったじゃないですか。あれをダビングしてオーディオだけ抜いてカセットテープにコピーして、カセットテープに入れた『ミュウツーの逆襲』を車の中で聞いて遊ぶっていう。

treby:音だけ抜いてってこと?

ぷりんたい:音だけ抜いて、大体こういうシーンだったなみたいなことやったりとか。

treby:そんなインターフェースあるんだ。VHSだよね。当時でいうと。

ぷりんたい:普通にオーディオのですよ。

treby:あ、そうかそうか。あのイヤホンジャックみたいなのから取ってきて。

ぷりんたい:映像抜いて音声だけでやるみたいな感じ。端子ってこういう関係でつながって、こことここ結んだらちゃんと音が通るとか。

ステレオモードってこういう感じだなとか。あ、ここ分離したらいけんやんみたいな、っていうのから(学んでいました)。

treby:白と赤ですよね。黄色は映像だからね。

ぷりんたい:あとはファミコンもあったじゃないですか。アンテナ分離があって。アンテナ分離してここに挿すとちゃんと映るとか。

treby:ああ、あるよね。

ぷりんたい:今はもう液晶とかHDMIとかが発達しすぎて当時の接触が悪いとこうやって角度つけるとか。

treby:やるとかね。今はやらないけど。

ぷりんたい:家にPCが来たのが小学3年生。そこら辺から結構PCとかカタカタカタカタ触ってたんですよ。

やっぱりゲームとか大好きだったんでゲームプログラマになるかと思って、小学生のときに『はじめてのC』とか、そういった系の本を買ったりとか。

あとフラッシュ動画ってあったじゃないですか。当時の小学生じゃ外せないコンテンツ、フラッシュ倉庫。

フラッシュ倉庫を見て、フラッシュ動画おもしれえみたいになって。当時のウェブサイトって右クリックして「ソースを表示」ってやるとどうやってやってるかって分かるじゃないですか。

treby:見える見える。見ようとしてた。

ぷりんたい:だからフラッシュもこうだろうと思ってたんですよ。フラッシュもマークアップ言語だと思ったんですよ。

treby:同じノリでいけるんだろうと。

ぷりんたい:要は「Internet Explorer」で「.swf」のリンクを開いても「ソースを表示」っていうリンクが押せないんですよ。「なぜだ!?」って。

このアニメーションには何かそういうふうに動くプログラムが仕掛けられていて、そういうそこの部分をいじったら自分だけのオリジナルフラッシュを作れると思ったんですけど作れなくて。

treby:埋め込みだもんね。

ぷりんたい:そう。で、「何で?何で?」と思ったんですけど、どうやら「FLASH 5」とか「FLASH MX」っていう専用の制作用のソフトを買わなくちゃいけないらしいっていうことまで分かったんです。

で、買ったんですよ。

treby:小学生で?進んでんなあ。

ぷりんたい:買ったらもう世界がめっちゃ広がって、うわーすげー、num1000とか自分で作れる。num1000分かりますか?

treby&banjun:分かんない。

ぷりんたい:多分見たことあると思うんです。

treby:大百科。

ぷりんたい:はい。それでフラッシュって「.fla」っていう拡張子の、ソースコード的なやつとそれをコンパイルした、動画にしたswfってファイル、拡張子があって。

swfからflaを作ることはできないんですけど、この動画を作った人、スキマ産業さんって人がフラッシュのソースコードファイル、num1000のflaを公開してくれたんですよ。

treby:元ファイルをね。

ぷりんたい:はい。結構今から見るとちょっともしかしたら若干シンプルに見えるかもしれないですけど、当時はこれはもうすごい大感動で。

アスキーアートのキャラクターが走ってるし、音楽と同期しててかっこいいし、梵字かっこいいしみたいな、そういう当時梵字かっこよかったんですよ。

banjun:梵字。

treby:梵字って何?

ぷりんたい:梵字って仏教の字ですね。卒塔婆とかに入ってるやつ。かっこよくて、うわ、カッケーってなって。

treby:中二病?

ぷりんたい:中二病というか、やっぱりかっこよかったんですよ、これが。これを基にしてそれが公開されたからいろんな基本的な構成を変えずに中の文字だけ入れ替えるっていうフラッシュがすごいたくさん作られて。num1000 で検索したら多分いろいろお宝出てくると思うんですよ。

treby:じゃあnum1000っていうのはフラッシュを作る50の倍数のネタのうちの一つであって、そこがすごいはやり始めたってことなの?スピンオフじゃないですけど。

ぷりんたい:今までどうやって動画を作っていいか分からなくて、ただ単に画像が右から左にスライドするとか文字を出していくとか。

……だったのがプロっていうかスキマ産業さんもアマチュアではあったんですけど、どうやってPVを作ってるのかっていうのを知ることができるっていうのが良くて。

誰でもその中の文字とか画像を差し替えるだけでそれっぽい動画を作れるっていうのが結構感動で。今にして思えばオープンソースですよね。ただあまりにもみんなそれを使いすぎてしまったがゆえに、「またnum1000かよ」ってふうになってしまったんですよ。

treby:ああ、だんだんね、凡庸化していくってやつ。

ぷりんたい:そうそうそう。これは割と衝撃をもって受け入れられたかなとは思います。こんな感じで割とみんな野良でやってる人たちがたくさんいて、職人って呼ばれる人たちとその職人が作った動画を今すぐ見に行くみたいな感じの関係が構築されて。

(掲示板の)スレッドに投下するでもいいし、自分のサイトで公開するでもいいし。その公開されたものとかニュースとかをサマライズして、最新のフラッシュ動画ニュースみたいな感じの、今でいう「まとめサイト」みたいなやつができていったりとかして。

II-Access」とか「かーずSP」とか、ああいうサイトが当時からサマライズしてて。「かーずSP」はイラストとかが多かったんですけど。

そんな風に文化圏が構成されてて、あの文化があったからこそ今いろいろクリエイターとかが溢れててギブみたいになってるのがあるかなと思います。

今ソシャゲ界隈とかで有名な、TANAKA Uさんとかも多分フラッシュ動画のほうに一時期いたりもしました。

treby:じゃあぷりんたいさんとしては、小学生の頃にパソコンが来ました。パソコンでホームページ作りました。フラッシュって何だ?ってことからフラッシュのほうに行って、2chのほうに行ったと。

ぷりんたい:2chも行ったし、あとネトゲもやってたしみたいな感じですね。

treby:2chとネトゲに行って、そのままニコニコに行くわけですか、中学で。

ぷりんたい:そこからですね、これ、そうか。小学生の話でした、まだ。

treby:いや、もうすごい、先は長いですね。

banjun:すごいね。

お年玉やおこづかいの運用に始まる投資への芽生

ぷりんたい:そこでさっき言った『バトルフィールド」を知るわけですけど。

僕ですね、『バトルフィールド』をやる前にお小遣いの話ししたじゃないですか。小学生って1000円ポイって渡すと1000円ポンと使っちゃうじゃないですか。ところが僕、結構やりくりがうまかったんですよ。

お年玉とかってもらったら結構ゲーム買っちゃうって感じでパって使っちゃう人が多いんですけど、私は基本的には全部ためていて。お年玉って家庭によって結構違いますけど、小学3年、4年あたりから3万円とか5万円とかもらえるじゃないですか。

あとは月のお小遣いとかお手伝いしたら何百円あげるみたいな感じのものとかを全部ためてて、20万か30万か、もしくは親に預けたか分かんないですけど50万ぐらい持ってたんです。

20万でゲーム用のパソコンを中学生のときに買ったんですよ。僕はお金のやりくりが得意だっていうのは親も知ってたんで、「お前、なんか金のやりくりできるっぽいから株やってみたら?」っていうので親が証券口座を開いてくれて、それを僕にくれたんです。

treby:いい環境ですね、それは。

ぷりんたい:多分興味本位というか、「やってみ」みたいな感じで。それでやってたんですけど。株をやっていた13歳、14歳の頃、2000何年の株式市場といえば要はITバブルですよね。

ぷりんたい:ライブドアとか。

treby:2007年より前ってことね。そうだね。

ぷりんたい:ライブドアといえばライブドアショック。ライブドアショックで日本株がボーンと吹き飛ぶわけですよ。

いうて、小学生でお小遣いのやりくりうまいっていっても、たかだか数十万じゃないですか。単元が今みたいに切り下げがないので基本的に100万円ないと買えませんとか200万円ないと買えませんみたいな株ばっかりだったんですよ、優良株って。

じゃあ中学生が買えるぐらいの価値の株っていったらボロ株っていう単元がすごい小さくて、しかも上場廃止直前みたいな。

あのあおりを受けていろんな株価が下がったんですよ。要は影響がある会社が吹っ飛んだりするとそのつながりがあったりなかったりする会社も一斉に下がっちゃったりするんです。そのあおりを受けてほかの株とか、僕が持ってた当時のボロ株みたいなところとかが、パーンとはじけて。で、「はああー?」ってなるわけですよ。

で、お金がなくなってしまって、やっぱり日本株クソやなみたいな。いくら会社の業績がいいところ買ったとしても、結局マクロ経済のあおりを受けて落ちるんだったら投資なんかできへんやんって思って、株はもうやらんわって思ってやめたんですよ。

treby:株はやめたんですね。

ぷりんたい:ただその段階で会社を調べるとか、あとは数字を読むとか先を予想するとか、そういうところは身についてて。

そこから経済ニュースとか、そういったものを見るのが。なんか2chで市況板っていうのがあって。鉄火場で日々投資という名のギャンブルをする人たちを見てたわけですよ。割とそこで経済に興味を持ったって感じなんですよ。

treby:いい影響はあったわけですね。

ぷりんたい:そうそうそう。

PCゲーム(FPS)と動画投稿

ぷりんたい:あとはひたすらFPSをしてたっていう。さっきの『バトルフィールド』やったり。

treby:じゃあどこからそのニコニコ動画は現れてくるんですか?

ぷりんたい:そこです、そこです。ゲームですね。もともとゲームの動画をクラン戦、チーム対抗戦とかでポッって出たりっていうことがあったにはあったんですけど。

収録してかっこいいシーンだけ切り取って自分のPVみたいなものを作って投稿するっていう文化が当時ちょっとはやってまして。2chのバトルフィールドスレに僕が投稿した『バトルフィールド2』のプレイ動画が投下したら、「これいいじゃん、面白いじゃん」ってなったんです。

treby:反応を得られたわけですね。初めて投稿した動画が。

ぷりんたい:そうそう。当時はYouTubeなかったんで、要は自分で録画して「Windows Media エンコーダ」とかでエンコードして、「Windows Media Video」にしてネットzipで圧縮してアップローダーに上げて。

「動画撮ってみたんだけどどう?」みたいな感じでやってたら、いいじゃん、いいじゃんっていう流れになって。じゃあ俺もメディックで動画作ってみたりとか、アサルトで動画作ってみたりとか。

俺はジャンプをする動画を作ってみたりとか、っていういろいろジャンルが派生して誕生して、うわー面白れえみたいな感じで、そこから動画制作とかのほうにはまっていくんですね。

treby:じゃあFPSのムーブメントを起こしたわけですね。2chの頃から。

ぷりんたい:それ以前から動画投稿ムーブメントはあったんですけど、個人のプレイ動画をストーリー仕立てとかじゃなくてアップするっていうのはあって、それの口切りになったかなって感じしますね。

その動画、実は今YouTubeに上がってるんですけどマルチプレイのゲームだったんで普通に対戦中の動画とか撮ってたんです。

けど、これなんか普通にシングルプレイヤーというか、要は一人用ゲームの録画とかにも使えると面白いんじゃないかなと思ってたんですよね、その辺から。で、高校生に上がるんですけど高校生に上がってからその流れを引き継いで『Half-Life』っていうゲームがあるんですね。

treby:あ、懐かしいですね。

ぷりんたい:(続編の)『Half-Life 2』っていうゲームがあって、高校生のときからするとちょっと前のゲームなんですけど。ストーリーテリングがすごい優れた、あとちゃんと設計されたゲームなんですよね。

『Half-Life』の続編の2のプレイ動画を撮って投稿したら、知らない人に対してもこのゲームの良さとか面白さが伝わるんじゃないかなみたいなことを思ったんです。

なので、適当に最初は撮ってみて適当に切り取って投稿し始めたんです。そしたら面白く見てくれる人が結構出てきて、視聴者がついてきて、次の動画はまだですか?まだですか?って反応があって。

そこでゲームの内輪だけで存在したぷりんたいって人格がだんだんインターネットに漏れ出すんですね。要は一部では配信者とか投稿者みたいな感じのぷりんたいに移り変わっていく。

treby:拡散されていくに伴ってね。

ぷりんたい:そうそう。FPSを知らない人はまずこの動画を見ろとか、そういう感じだったんです。

それと並行して今の流れの中でいうと、ゲームの実況動画っていうものが増えたんですよ。実況動画。今でいうところのストリーマですね。撮り始めたんですけど、僕はそのゲームの雰囲気をできるだけ壊したくなかったんですよ。すごいよくできたゲームなんで。

そこに僕の声とか、もしくは適当な字幕を入れるとすごいゲームの雰囲気ぶち壊しだなっていう僕なりの美学があったんで、極力自分の目線とか戦闘行為とか、そういうアクションでキャラクターの感情とか雰囲気をロールプレイする、なりきるみたいなところを結構意識してました。

できるだけバニラの状態、何もmodとか入れない状態でそのまま普通に遊ぼう。遊んで、見てる人はまるで主人公の体験を追体験できるように、かつ3D酔いとかする人は3D酔いしないように視線の動きとかをちょっと抑えて、できるだけ立ち位置とかキャラクターの展開とか熱いような動きを、振る舞いをしようってなって。

だんだんゲームを遊ぶ動画じゃなくてストーリーに、キャラクターになりきる動画みたいになっていって。そうやって作っていったら「このシリーズは映画みたいに見えていい」みたいな評価をされていって、おお、狙い通りやんけみたいな感じになってどんどんどん動画投稿楽しくなってって。

treby:流行っていくんですね。フィードバックがあると楽しくなってくるよね。そういうのって。

ぷりんたい:そこでやっぱり良かったのはニコニコっていう存在で。それがただ自分のサイトでひたすら公開してるんだったらただの違法配信だし。

ところがニコニコに投稿してコメントがついて、「俺も気になったから買ったぜ」とか「見たけどやっぱり自分で遊んでも面白い」みたいなところとかを言ってもらえるとやったーってなるし。

PCとかでゲームする人がめちゃくちゃ増えて「こういうの」って語れて、楽しませてあげるといいなっていうのがあってずっとやってた感じですね。

treby:当時は高校生ですか?

ぷりんたい:高校生。

treby:高校生っていうことはニコニコ動画は何の時代ですかね。

ぷりんたい:もう僕一番最初からやってました。アカウントが要らない時代からやってて、そのあとにYouTubeから動画もってきたりする。

banjun:Youtubeね。

ぷりんたい:Youtubeから切られて、切られたあとにベータテスターとして。だからIDがね、19000なんです。

treby:めっちゃ初期のほう。

banjun:19000、ああ。僕15000ぐらいでした。

treby:張り合った、張り合った。banjun張り合った。

ぷりんたい:初期の頃ですね。初期の頃って動画の投稿量に制限があって。確か50分かな。何本か、みたいな制限があったんです。50本か10本かちょっと忘れちゃった。

だから投稿していく中で普通にアカウント10個ぐらい作って、アカウントを切り替えて投稿とかやってたんですよ。

banjun:なるほど。

treby:投稿動画数の制限を避けるために別のアカウントで投稿するみたいなしてたんですね。

ぷりんたい:なんか同じようなコンセプトで動画作ってる人とかもいて、『メタルギア』かな。その人もIDがなくて投稿できなくて困ってますって言ってたんで、じゃあ僕の余ってるIDあげるよっていうんで貸してあげたりとかしてて。

そういう投稿者同士の融通とかもあったりとか。あの時代が本当ね、クソ老害なんですけどあの時代めちゃ楽しかったんですよね。今みたいな変なコメントもつかないし。

treby:始まりの時代はね、リテラシー一番高いよね。

ぷりんたい:あ、そうそうそうそう。

treby:2000年代前半のインターネットが好きだったわ。なんかいろんなのがある。

ぷりんたい:あとニコニコ動画のインターフェイスも新規動画がちゃんと流入があったじゃないですか。

トップページにランキングと新規投稿された動画っていうのが直近10件ぐらい出てる時代があって、その新規動画のところに長く残り続ければ長く残り続けるほど再生数が稼げるんですよ。再生数が稼げるってことはコメント数も稼げるんで。

なので、できるだけほかの投稿者が投稿した新規動画に流れないタイミングで投稿してそこにできるだけアクセス表示されるようにしといて。

流入されてコメントが入るとランキングに乗るんで、ランキングから次は稼げるみたいな感じで。見てもらうための工夫っていうのもそこでいつもしていました。

treby:そういうハックあるよね。今でもあるんじゃないですか。デイリーのランキングに乗るためには切り替えのタイミングで投稿するとか。

ぷりんたい:何時に投稿するとかあったんですけど。最初はそこの初期の新規動画のところにどれぐらい残り続けてたっていうところが大事で。

やってくるとコメント数が徐々に200とか300とかがすぐにつくようになって。そうすると知ってる人は知ってるみたいな感じになっていくんですよね。

treby:有名になっていくってことですね。

ぷりんたい:そうですね。

treby:それを仕掛けてやれるのはすごいなっていうのと、あと初期からサービス使ってるっていうのはやっぱり目の付けどころがいいですよね。後に大きくなる。

ぷりんたい:でも最初から狙ってやったわけじゃなくて、ついてきたのに対して合わせてやってたというところですね。

情報処理部(53:12〜)

treby:じゃあここまでが高校で、次は大学に行くんですか?

ぷりんたい:実はまだ高校終わってないです。今まではゲームの話だったんですけど、高校の話もあって。

高校は商業高校にいたんですよ。進学校とかじゃなくて商業高校にいて。商業高校は情報処理科、COBOLとかJavaとかをやる科があって。

treby:商業高校であるんだね。

banjun:ワープロとかじゃなくてプログラミングなんですね。

ぷりんたい:ワープロもあるんですよ。ワープロもあって電卓とかがあって、いわゆる電算処理みたいな感じのほうの。COBOLを学校で教えるっていう謎のカリキュラムがあって、COBOLを学校でやってたんですよ。COBOL1級っていうのがあって実は僕それ持ってたるんです。

banjun:COBOL1級?

treby:商業高校だったら取らされる系の資格なわけですね。

ぷりんたい:で、中学生の頃のそういう活動していたので僕のコンピューターリテラシーみたいなものは既にマックスだったわけですよ。下手すると先生よりも詳しいみたいな感じになってたんで、情報の授業とかは逆に僕がTAやってたんですよ。

先生が教えながら分かんない人は僕がついてみたいな。「先生と生徒は一体何ぞや」みたいなんですけど。情報処理部っていうのがあって。

banjun:情報処理部?

ぷりんたい:『ゆゆ式』じゃないですよ。

ぷりんたい:いわゆる情報処理部があるんですよ。本当に情報処理部実在するんですよ。何をやるかっていうと、基本情報の問題って午前と午後、1日コースとかあるじゃないですか、あれを全部を40分で解くんですよ。

treby:スピードを競うんだ。

ぷりんたい:そうそうそうそう。タイムアタックで。情報処理大会っていうのがあって。

treby:正確性はどうなの?

ぷりんたい:正確性ももちろん問われます。できるだけ基本情報の、あの大量にある午前と午後いちぐらいの問題をひたすらマークとか記述とかでバーッって解いていく問題があって、得点が高いやつが勝ちみたいな、っていうような大会に僕も出てたんです。

treby:その大会は学校の中だけなの?全国区で?

ぷりんたい:全国大会。岐阜が強いんですよ、岐阜が。岐阜商業高校が黒森峰みたいな感じで最強の最強の存在みたいな感じだったんですよ。

treby:ガルパンネタが唐突にきた。ぷりんたいさんは群馬でしたよね。

ぷりんたい:そう。群馬。前橋商業です。

大会は本選とあと商業的な資格の学校とかがやってるようなサブのやつがあって。本選のほうでは全国大会で個人入賞して、サブのほうでは北関東2位だったんですよ。

treby:本選とサブって何が違うんですか?

ぷりんたい:本選は、要は商業高校がやってる、全国戦車道大会連盟みたいな、そういうところがやってる全国大会があって僕はそこで個人入賞して。

そのサブの資格の学校がやってる商業性のある大会のほうでは北関東2位取ったんですね。だけど、部活の顧問の先生とけんかしまして、1年生で退部したんです。

投資活動再び

ぷりんたい:それから何やったかっていうと、そういえば日本株はクソだったけど、日本株がクソだった、その原因を考えたんですね。

株って持ってない株を売ることってできないですよ。正確に言うとできるんですけど。現物はできないんで。あとは売りから入れない日本株クソやなと思ったんですよ。

じゃあ、売りから入れるものを探したら、先物とFX、外国為替というのがあって。その内の外国為替面白そうやんと思ったんですよ。っていうのはドルとかユーロとかって、(規模が)でかいんで逆に分かりやすいんですよね。戦争とかが起きたりとか中東のほうとかで危ない危機があったりとかすると割と分かりやすく動くんですよ。

(今後どうなるかを)読むっていうのは難しいんですけど、やっぱり予想して、あとチャートの流れとかを見て、今こういうふうに全体で経済が動いてるからその波に乗ってやってるみたいな、そういうところは結構分かりやすかったんで、為替やろうと思ったんですよ。

そこで高校生なったからバイトも始まって小銭もまた集まって、やりくりうまいんで僕お金はあった。ゲームをやりつつ、為替をやりつつみたいな感じの生活やって。為替のほうでは幸い結構儲かったんですよ。やっぱり売りから入ると最高みたいな感じ。

treby:じゃあそこそこ小金持ちになれたんですかね。

ぷりんたい:でも、といっても100万ぐらいなんですけど。

あとはそれをやりつつ、2chもやっぱりまだ見てたんで、2chの市況板っていうのがあって。そこに「市場で死んでしまった、散っていった兵達(おとこたち)の苦痛な叫びスレ」っていうのがあって。名前あんま覚えてないんですけど。そこがコンテンツとして結構面白かったんですよ。だったんで、それをまとめするブログを作って。

こんな感じで大きく板が動くと、その裏で自分の資産が100万とか1000万とか数億とか入ってる特異な人たちがいるんで。かけてた人たちが退場して行くときにポエムを書くんですよ。これが結構面白くて。面白いってもうすごい不謹慎な話なんですけどまとめてたら詳しくなってって。

ただこれすごい問題だったんですよ。っていうのはこのブログを始めた2008年に大きな経済的ショックが起きたんですよ。

treby:リーマンじゃなくて。

ぷりんたい:リーマンの1年後なんですけど「クロス円大暴落」という事件が起きたんですよ。

treby:クロス円?

ぷりんたい:そう。クロス円。クロス円っていうのは通貨ペアというのがあって、円でドルを買うってのと、ドルで円を買う。円が高くなりそうだったら円を買ったほうが良くてドルが高くなりそうだったらドルを買ったほうがいいんですね。

「クロス円大暴落」っていうのはつまり円が強くなりすぎて、円がバーンって価値が上がっちゃったんで逆にドルとかユーロとかポンドとかが大暴落したんですよ。

treby:円が急に信頼を得始めたから高くなるんだけども、ほかのところが相対的に暴落するっていう。

ぷりんたい:1ドル70円とか68円とかなったじゃないですか。この結果何が起きたかっていうとみんな死んだんですよ。

みんな死んで、この日にみんな死んだことによってその「悲痛スレ」に人が消えたんですよ。

treby:人がいなくなった。

ぷりんたい:もう死ぬ人がいなくなっちゃったんでニューブラッドが現れなくて。で、この日を前後を境に書き込みがパって減っちゃって。減ってしまったのでコンテンツがなくてブログを更新できないから困って、「おはぎゃー指数」っていうのを始めたんです。

「おはぎゃー」って何かっていうと、夜にこれ上がるやろなと思って買いを入れて寝るじゃないですか。寝て目覚めたら下がってるんですよ。で、しかも下がり方がちょっと下がってるんじゃなくて尋常なく下がってることもあって。「おはよう、ぎゃー」みたいな感じで悲鳴をあげるっていうのを「おはぎゃー」って言うんです。

寝る前まではいい感じに上り調子だったのに、それに反してガクンって逆にいった、もしくは下がり調子だったのに逆にガンって上がったみたいなことを数値化してコンテンツにしようと思って、「おはぎゃー指数」っていうのを独自に作って。

「おはぎゃー指数」が低かったら皆さん予想通りでしたねって感じになって、逆にめちゃくちゃ上り調子だったのに朝起きて目覚めたらめちゃくちゃガンって下がったら「おはぎゃー」が起きるだろうみたいな感じで「おはぎゃー指数」っていうの算出してみてコンテンツにしていくっていうか。

「おはぎゃー」の原因って大体ダウのせいなんです。ニューヨークの商品券取引所が開く、ダウ平均株価が動くときに日本人は眠るし、閉まってそれが為替市場に反映されたあとに皆さん起きるので。

treby:つまりグラフがガッって下がったときは「おはぎゃー指数」も高くなるんですね。

ぷりんたい:そうですね。だからニューヨーク市場が日本の流れから大きく違った場合に高くするっていう指数を作ってやってたんですけど、やっぱりみんな死んじゃったんですよ。死んじゃっておはぎゃー指数がいくら高かろうが低かろうが、もう書き込みしなくなっちゃったんですよ。

treby:そもそも人がいないからコンテンツがなくて、「おはぎゃー指数」だけじゃあコンテンツとして強くないから続けられなくなった。

ぷりんたい:で、みんないなくなってしまって更新する時間なくなってしまったので飽きたなと思ってやめたんですね。なんで、僕このブログ開いてたった3ヶ月でやめてるんです。

なんですけど、その3ヶ月の間にクロス円の大暴落をちょうど拾えたんで、それは一つの歴史のスナップショットなんです。

大学の選択から大学生活と中退の経緯(1:01:58〜)

treby:株に戻ってきてFXにいったんだけど、そこも終わりましたと。そこまできました。

ぷりんたい:そうですね。僕は儲かったけど皆さん死んで、コンテンツ性もなくなったし。ちなみにこれってすごい激しく動く時間帯が深夜なんですよね。深夜の2時、3時。

結果どうなのかっていうと学校では寝て、帰ってきてチームのみんなとFPSをやって、FPSの時間が終わったら市場だっていって市場を開いて為替やって、朝の5時とかに寝て、学校で寝てっていう生活をずっとやってて。

treby:生活リズムがもうすごいですね。

ぷりんたい:最悪ですね。最悪になってしまったんですね。

treby:エンジニアっぽい。

banjun:かな?高校生っぽい。

treby:高校生っぽくもある。言われてみれば。

ぷりんたい:その結果あまりいい成績を残せずに、大学は適当なところに入って。エンジニアは向いてないかもしれないっていうのと、経済には結構興味があって。

ギャンブルだったんですよ、今にして思えば。ギャンブルなんですけど自分で取引をやって、儲かってっていう実績残ったんで、これは「俺経済学のほうに進んだら経営とか数字とかに強いんじゃないか」とか(思って)。

もしくは当時なかった漫画ですけど『インベスターZ』みたいな、ああいう謎の投資クラブとかを自分たちで作って、大学在学中にアーリーリタイアとか、そういうのを狙って期待したんです。

が、ポンって入ったらそんな人はおらず、経済学それ何?おいしいの?みたいな人しかおらず。みんなテニスとかね、フットサルとかやってるわけですよね。

treby:入った大学的にそうだったってこと?

ぷりんたい:そうです。入った大学的にそうでした。多分世間一般的にはそうだったとは(思いますが)。(当時の自分は)大人とか大学とかっていうものに期待し過ぎたなっていうのもあって。

treby:期待値が高かったんですね。

ぷりんたい:その結果いい意味でろくでもない友達とか、大学の友達とかが作れて。今でも全然付き合いがあるんですけど。

ただ学問っていう意味だと、「これなんか自分でやってたほうがよっぽどレベル高いものできるし」という感じで。結構衝撃だったのが、大学の授業で情報っていうのがあって、まあ情報得意だし単位、楽単やろうなと思って取ってみたんですよ。全然楽単じゃなかったんですよ。

treby:情報のレベルが高かったんですか?

ぷりんたい:逆です。

treby:低すぎた?

ぷりんたい:はい。低すぎた。

情報の授業がタッチタイピングをしましょうだったんですよ。タッチタイピングをしましょうだったんですけど、時間の枠があるじゃないですか。

10分で1クールでやるんですけど、もう僕は速すぎて数十秒で終わるんですよ。それを終わったら10分何もせずに待機して、じゃあ次の課題これですって開放されてカタカタってやって待機して、「え?これ半年やるの?はあ?」って。

banjun:楽といえば楽なんだけど、そういう楽ではないよねっていう。

treby:楽勝って、しかも身につかないという。身につかない系の楽さ。

ぷりんたい:しかも、資格を持ってたら単位をスキップできるってあるじゃないですか。僕が持ってた資格が基本情報とソフトウェア開発技術者。今は応用情報ですね、持ってたんですけど。

楽単の資格の単位を取れるやつってやつが1個下のシスアドだったんですよ。

treby:初級シスアドね。今ITパスポートに変わりましたけどね。

ぷりんたい:シスアド持ってたら単位もらえたんですけど、基本情報だったら単位あげません。はあ?って。レベルが上やんけって。

treby:上のほうなのにくれないと。

ぷりんたい:そう。くれないっていうのがあって、「はあ?カス」みたいな感じになって。

もう情報の授業、この時間もったいないから俺出ないわって言って、当然落単して。で、もうそういうの結構本当にくだらないなっていう感覚があって授業にどんどん出なくなるわけですよ。

テストももういいかって言って、テストの日に眠いから出ないって、落単しまくって。でもこれ、「もう俺に合わせられない大学のほうにも問題がある」っていうふうなことを思うようになって。

ここにいても本当にしょうもないなみたいな、そんな感じになっていってもうええわ、じゃあ「俺はそのまま働く。俺は自分のスキルで食ってくわってFXで食っていきます」っていう。そういう道を1回決断したんです。

treby:大学とのミスマッチがあったってことなんですね。

ぷりんたい:ミスマッチというか、職業訓練校なんじゃないかなみたいな、そういう感じもしますよね。

ファーストキャリア

treby:じゃあ最初の会社はどうやって入ったんですか?

ぷりんたい:いい質問ですね。僕は事務職がやりたかったですよ。事務職is大体定時に帰れるし、仕事の内容にもそんな責任負わないし。

あとは派遣っていうのを選んだんですよ。派遣っていうのはアルバイトでやるよりも時給が1.5倍ぐらいいいし、社保も入れるし、だったんで派遣でバックオフィスを探したんですよ。

そしたらちょうど地元の企業、地元の某超大手SIerの子会社の子会社みたいなところがあって、最初の会社はそこに行こうと思って。

ぷりんたい:「F」がつく超大手のSierなんですけど。それを作った人たちの労務管理をやってたんですよ。(管理している現場は)平気で当たり前のように120時間とか180時間とか働いてて。残業ですよ、残業時間働いてる人たちで。

「課長さん、それ死んじゃうから、だから代休を取らせてください」と。「出社させたら駄目ですから」って言って、っていうので僕は労務管理で現場に電話して、出社してないのを確認したりとか、っていうことをやっていました。

2年勤めたSmartHRの退職と劇場型転職(1:07:34〜)

treby:はい。ここまでなんかもう一人舞台みたいな感じで、学生時代だけでかれこれ1時間ぐらい話していただいたんですけども。

このままだと日が暮れてしまうということで、SmartHRさんを2年ぐらいいて退職されたってことで、リスナーの皆さんも気になってると思うので深堀りしていきたいなと思います。

まずこの退職エントリー、ディスクリプションのほうにも貼っておりますけど「株式会社SmartHRを退職します」という記事を5月17日に書かれてると。

ぷりんたい:はい。

treby:奇しくも(私は)この日に一緒に飲んだりとかしてたんですけども、その段階でも結構メッセージが来てましたと。

ぷりんたい:ああ、そうですね。

treby:実際これの反響はどうだったんですか?

ぷりんたい:確かこれ金曜日でしたよね。土日で80数社ぐらいからメッセージが来て、結局今は125社からメッセージが届きました。

treby:100社超えましたね。

ぷりんたい:超えました。

banjun:そのメッセージってTwitterで?

ぷりんたい:そうですね。DMでくださいって言ったんでDMでやったんですけど、結果的にこれは結構後悔してて。TwitterのDMは数百人とやり取りするためのツールではない。

banjun:ですよね。大変そうと思って。

ぷりんたい:やっぱりすごく面倒くさかった。確かazuさんがやったときの公開求職だっけ?あれのやり方が結構いいなと思って。

メールとGithubリポジトリに対するイシューとかプルリクとかで受け付けるのが良かったかなっていうのは今にして思います。

treby:公開して応募をもらってというか、企業の人から連絡くれるっていう。

ぷりんたい:やり取りが可視化されるっていうところがみそで。TwitterのDMってUIがそこまでイケてないんですよ。少人数との、そんなに頻度が高くないやり取りだったらいいんですけど。

今までのやってた流れのやり取りとかは、100件(並列なので)下のほうにシャッって流れていっちゃうし、返信したか返信してないかも分からないし最悪な感じになってしまったので。

本当に申し訳ないんですけどもさすがに一個一個個別に返信とかができないのでかなりスルーしてしまってるというのが現状なんです。ちょっとツールの性質上仕方ないっていう、そこは割り切ってごめんなさいってしつつスルーとかしてます。

treby:じゃあ連絡をしてないところもあってしまってるっていう。

ぷりんたい:もしかしたらあるかもしれない。

treby:ステータス管理ができない以上は難しいしね。

ぷりんたい:見えないからですね。一旦社名をどんどんメモっていって、連絡くれた人のTwitterアカウントひかえておいて、1周は全部返信したんです。

ここまで来た人は全員返信しましたみたいな感じで管理していて。なので、最初に連絡くださった100数社の方にはメッセージとして返信されてるかなって。

treby:100社とか連絡漏れとかあるレベルですよね。

ぷりんたい:そうですね。一応、アポをとった後にブッチしたってのはないんですけど今のところ。連絡に関していうと漏れたりとかっていうのが結構あって、そこはご迷惑をおかけしておりますみたいな感じですね。

treby:もしも聞いていらっしゃる方がいらっしゃったらその部分はご認識をしてくださいということでお願いします。

banjun:100社も来るかなっていう。そもそもそこに100社来るレベルの人がどれくらいいるのかちょっとよく分かんないですけど。

treby:それでいうと、ほかにTwitterでお仕事募集してますって人は結構いると思うんですけど、100社来たって人は今まで聞いたことないですよ。

私が最近ランチした人とかは20社ぐらいっていうふうに言ってたので多いほうなのかなって思うんですけど。「何で多く来た」のかは、ぷりんたいさん的には分析してます?

ぷりんたい:そうですね。そこはやっぱり会社の名前のパワーが強かったかなというふうには思いますね。

何だかんだ他社からベンチマークとして参考にされているスタートアップとして認知されてるっていうのもあって、エンジニアだけではなくて採用の人たちが知ってる会社でもあるんですよね。あとは弊社が取り組んだ社内紹介資料、カジュアル面談資料の公開とかも、ありましたし。

もともと社長のTwitterアカウントとかもフォローが多くて発信力が多分あったんで、それの影響もあって、あの会社のあの人が辞めるみたいになったのかなっていう感じ。

treby:ぷりんたいさん自身もエンジニアからどちらかというと人事領域にチェンジしてやってたっていうのもありますかね。

ぷりんたい:そうですね。

退職ブログのOGPはインターネットミーム

treby:ちなみにこれちょっと脱線するかもしれないんですけども、このブログの記事OGP、あれには意味があると伺ったんですが。

ぷりんたい:そうですね。あんまり気付いてもらえなかったんですけど、あとちょっと画角がちょっとずれてたんで残念だったんですけど。

僕ですね、本当にインターネット・ミームが大好きでYouTubeの文字だけ動画ってあるじゃないですか。芸能人とか有名人の画像を当て込んで、その人が言ったせりふとか、もしくは言ってないせりふとかを勝手に当て込んで作る謎の動画があるんですけど、それ風のサムネイル画像をOGPにしようと思って作ったんですね。

「YouTube文字だけ動画 サムネ」とかで検索すると出てくるんですけど、あんまり気付かれなかったです。

treby:気付いた人はいたんですか?私はぷりんたいさんから言われて、あ、そうなんだっていうふうに思った派なんですけど。

ぷりんたい:気付いた人は片手で収まるぐらいでしたね。

banjun:じゃあ何も気付いてないですね。

ぷりんたい:タモリとかが「ガキが・・・舐めてると潰すぞ」みたいな、そういうのを、そういう画像が本当に面白くて。それ専用のbotがあるんですよ、Twitterに。

treby:あ、そうなんだ。

ぷりんたい:はい。「ガキが・・・舐めてると潰すぞbot」とか、そういうのがあって。

banjun:ピンポイントだ。

treby:インターネットコンテンツだな。

ぷりんたい:確か、これのそもそもの起こりとしては、有名なYouTubeの配信グループの一人がなんかダイビング中に亡くなったみたいな事件があって。HIKAKINが涙ながらに語った何かみたいな、先にそういう感じのフォーマットがあったんですよ。

HIKAKINが作った動画じゃなくてHIKAKINの、なんか芸能ゴシップネタとか扱うような文字だけ動画を作ってるグループがあって、そこが投稿してたサムネイルがこんな感じだったですね、もともと。

それがいろいろ発展してって、タモリの「ガキが・・・舐めてると潰すぞ」っていうので一定の完成を収めて、そこからそれのフォロワーが出てきたような感じですね。だから「黒塗りの高級車bot」と同じような感じですよ。流れとしては。

treby:そういうテンプレートができたってことなんですね。

ぷりんたい:そう。テンプレができて。昔だったらこういうのって2chのガイドラインスレ、「○○のガイドライン」っていうのがあったと思ってて。「ガキが・・・舐めてると潰す」のガイドラインとかあって、そこにネタがどんどん投稿されていくんですけど。

あとふたばでもいいですね。画像だったらどっちかというとふたばなんで、ふたばでもいいですけど。そういうのがあって、今はこういうのがTwitter上でそもそも成立してるみたいな、そういう感じある。

……これ終わんなくないですか?

treby:いや、いいと思います。そういう話して。

話を戻して劇場型転職

banjun:メッセージは多いけどそもそもその話を聞きに行ってる会社数がめっちゃ多いんですよね。1日で6社とか?

ぷりんたい:そうですね。5、6社が多いですね。

treby:今日でブログを書いてから大体ひと月ぐらい経つわけですけど、どれぐらい回りました?

ぷりんたい:71社になりました。

treby:71社!どうですか?71社。

ぷりんたい:多いですね。

treby:数の話なんですね。

ぷりんたい:まずは数の話で。でもやっぱり、声かけていただいてるのがスタートアップの会社さんがすごい多めですね、割合としては。

で、3分の1ぐらいが上場既にしてますよとか、ある程度もう会社として安定してますみたいなところが多くて。本当に今社員数が二人しかいませんぐらいのスタートアップから、まずはMVPを作っていく段階ですっていうところから、なんか一旦メインプロダクトができたんだけどこれからまた別のプロダクトを作っていくよとか。

本当にさまざま会社のフェーズも違うし、領域も不動産、金融、またHR、ガバメント、広告、教育、ゲームもあったりとかしてて、本当にさまざまさまざまでしたね。

treby:確かブログを書いた段階で連絡くれたところには全部話は聞きに行くって決めてたと思うんですけども。最初期待してなかったんだけども、あ、ここいいなって思ったところとかあったりするんですか?

ぷりんたい:期待してなかったけどここ良かったっていうと難しいですね。それって先入観が強くてみたいな?

treby:そういうことですね。聞いてみようという縛りがあるからある意味聞きに行ってることもあると思うんですね。なんですけども、こういう先入観があったんだけど聞いてみるとめっちゃ良かったやんみたいな。今のところはない?

ぷりんたい:期待値をそこまで下げて話を聞きに行ってるわけじゃないんで。聞いてみたらめちゃくちゃ良かったわ、っていうところとかっていうのは、それはあんまり。まああっても言えないですし。

treby:ぼかして言える範囲とか、もしもあれば。

ぷりんたい:意外と良かったですか?意外と良かった、難しいな。

treby:話を聞く段階ではそういう観点では見てないってことですかね。

ぷりんたい:そうですね。

ぷりんたい:何を目的としてみたいなところで、例えば何だろう。期待以上って、例えばじゃあtrebyさんだったらどういうふうに感じますか?どういうときにそういうのを思いますか?

treby:うーん、何だろうね。その会社は明らかにエンジニアとか取ってなさそうやなっていうふうに思って行ったんだけども、めっちゃなんか強い人いるんやん、いいエンジニアおるやんってなったときとかはアハ体験じゃないですけど気付きがありますよね。

つまりブランドの名前とかは知ってて大きいんだけども開発のイメージはないですと。でも行ってみると作ろうと頑張ってるし、その姿勢も見えるとか。話を聞いてみて初めて分かるところとかあるかな。

ぷりんたい:それでいうと、そうですね。そういう気付きとかはなかったかなって感じはします。一社一社やっぱり事前に情報収集とかは多少はするので。

「あ、この会社には○○さんがいる」とか、「この会社はどういうスタッフでやってらっしゃるのか」っていうのは事前にある程度仕入れていったりとか、直前にDMくれた人のアカウントからネットワーク見ていって。

「ああ、こういう人が働いてる」のねみたいになって。中見て、「あ、あの人おるやん、ここ」みたいなっていうのは。

それでめちゃくちゃ良かったっていうのは、そういう観点からするとあんまりないかなって。「期待通り」みたいな。

treby:質問を変えると連絡が来たところ全部行こうって思ったモチベーションは何だったんですか?

ぷりんたい:そうですね。モチベーション、なんかあまり考えてないです、僕。実は。

treby:あ、そうなんですね。

ぷりんたい:この行動についていうと。考えてはいないんですけど、一つ思ったのはメッセージがめちゃくちゃ増えていってるんで、これ全部回ってみたら一つおもしろコンテンツにできるなっていうのは最初の段階から思ってたんですね。

treby:「劇場型転職」でしたっけ?

ぷりんたい:そうです。「劇場型転職」も別に自分が言い出したわけじゃなくて。これってなんか劇場型○○だよねっていうのを周りの人がポンと言ってくれたんで、じゃあそれ面白いからそのまま採用しようと思って、じゃあ劇場型転職をやりますってキーワードを作って始めた感じです。

あとは100社回るじゃないですか、仮に。100社回って入った先って注目されると思うんですよ。「100社回った男が行き着いた先はどこどこ」みたいな。それはそれで入社前からある意味宣伝の仕事してるみたいな、そういうのにもなりますよね。それは後付なんですけど。

treby:最初は軽い気持ちで始めたんだけども、それがどんどんコンテンツになっていってるっていうことなんですね。

ぷりんたい:あとは私も先入観をやや持ってしますみたいなところは若干はありはするんですよね。

treby:普通はありますよね。

ぷりんたい:あとは知らない会社から話聞いてみようってモチベーションって結構難しいというか。知り合いがいるから話聞きに行くとかってあるじゃないですか。

でも完全に知り合いがいなくて、それで完全に知らない会社の名前、サービスも知らないでやったら、DMスカウトとか来ても無視するとかになっちゃうと思うんですけど。

逆になんかそれもったいないなと思ったんで、じゃあ代わりに僕が行きます。で、僕はちょっと発信力を持っているので僕が代わりにその会社のことを発信してあげることによって、僕から見たこの会社はこんな感じでした。で、興味がある人はって聞いたら僕に声かけてもらってどんな感じだったかってブログに書いてない情報を話したりしてもいいかもしれないし。

もしここの会社とここの会社つなげてみて面白そうだったら、こういう会社ありますけど紹介しましょうかって言ってみたりとか。あとはこういう人は向いてるから知り合いの○○さん今仕事探してる、これから紹介してあげようとか。

そういう人のつながりのネットワークのハブになれるかなってとこもあって、聞いていっているっていうところもあります。あえて自分は入ることはもしかしたらないかもしれないけど、今こういうフェーズでこういうことやろうとしてる人がいて、次こういうキャリアを歩みたい人がいたらそこのマッチングをお手伝いできるかなと。

treby:ある種コンサルみたいなこともね、やれるわけですよね。

ぷりんたい:そうですね。あと各社でお会いして1時間話してはいるんですけど、各社ごとに使い方っていうのは実は自由にしてるんですよ。

なので、1時間会社の話を聞かせてくださいって伝え方ではなくて、例えばこうやって僕が自己紹介をこんな長くはしないですけど、5分ぐらい10分ぐらいでしたりとか。

あとはやっぱり採用をやってきた内容とか、あの制度ってどういう背景があったんですか?とか、うちでもあれをやりたいってこととか。最初の20分ぐらい社長さんが会社説明、事業説明してくれて、社長さん忙しいからすぐに消えていって、って言って人事の人が代わりに入ってきて、「ちょっとこの子にエンジニア採用の仕方仕込んどいて」って言われて、分かりましたって言って40分ぐらいその場で軽くレクチャーしたりとか。

treby:それで事業ができそうですね。

ぷりんたい:そうそう。それはやっていくうちにだんだん気付いていって。

副業オッケーな会社だったら1ヶ月に5枠とか8枠とか作って訪問して、1時間会社の発信の仕方、採用の仕方とかレビューして、こういうところを変えたほうがいいですよっていって去って行くみたいなこともできるかなと思ってて。

一定の需要がありそうだからメニュー作ってみようかなっていうのを今考えてます。

treby:説得力ありますしね、実際。

ぷりんたい:今だから売れるコンテンツかなっていう感じがします。

banjun:採用の顧問みたいな感じですね。

treby:採用顧問ですよね。CHROみたいな感じですね。「Chief Human Resource Officer」

banjun:顧問なのか?それは。顧問というか普通に役員ですよね。

ぷりんたい:異なる会社の文化を作ったりとか、制度を変えたりとか、設計したりとか、今の現状分析から入っていくことになったりとかするので。

あとは知名度がある会社とない会社と、どういうレベルの人を取っている、取ってないとかでもやっぱり向き先とか、指針とかって違ったりするので計画、そこの辺の作業量とかも考えると複数社といっても10社とかいかないかなって覚悟して。

パートタイム的に壁打ちしたいみたいな需要も見えたんで、そういう意味では市場分析みたいなのもあるし、各社の事業内容とか。各社の事業内容ってやっぱりベンチャーの社会的課題解決するためにやってるとか、もしくはこういうところに金脈があるからその金脈を取りに行くためにやるとかっていうところが多いので、そういうところで業界分析っていうかスタートアップ全体を俯瞰した地図が描けるし。

スタートアップ全体を描いて俯瞰して見たときに、どういうプログラミング言語を選定していってどういうフレームワークを選定していって。それはなぜかというと、こういう領域だからとかっていうところが見えたりするとエンジニアのキャリアも描けていけるとか。

今言語としてはこれが今盛り上がりつつあってクラウドの利用とかもこういうところが盛り上がりつつあって、こういうところにはこういう需要があってみたいなところが俯瞰して見れるんで、自分が次の2年をどう生きるかの指針の一つにはなるかなと。

treby:いろいろと生きた意見というか、生きた担当の人と話せるのは価値があることだなって見てて思いますね。ありがとうございます。

おたより「どんな人と一緒に働いてみたいですか?」(1:22:50〜)

treby:続きまして、おたよりいただいてましてですね。ハンドルネーム「りほやん」さん。

「どんな人と一緒に働いてみたいですか?」ということなんですけれど。会社選びの基準になるのかどうか、ぷりんたいさん的にどうなのかは分かんないんですけどもお答えできるならお願いします。

ぷりんたい:そうですね。どんな人と働いてみたいかで言うと、ブログにも書いてあるんですけど「優秀な人」と働きたいんですよ。

優秀な人ってじゃあその定義って何よって話になると思うんですけど。何て言えばいいんですかね。プロフェッショナリズムが強くて。プロフェッショナルが強い人ってそのプロじゃなくてもその領域の知識がなくても、汎用的なセンスとスキルで物事を捉えて成功していくことができると思っているんですね。なので、漠然としてますけど。

でもこれって多分一般に言われてる地頭がいい人みたいな言い方に結構近いみたいなところもあって。

ある問題を打つ倒すときにその問題に対して今戦えるスキルを持っていなくても、そのスキルを戦闘の最中で身につけて、もしくは覚醒して戦っていけるような仲間がほしい。持っている人、そういう素質、スタンス、生き方を持っていて、かつそのスキルをちゃんと得られるだけの地力がある人と働きたいかなっていう感じはしますね。

treby:とはいえぷりんたいさんが今候補に挙げようとしてる会社、挙げるだろう会社では大体どこの会社にも強い人はいるはずなんですよね。強い人と強い人を比べたとき惹かれるポイントとかって分析してたりします?もう直感ですかね。

ぷりんたい:ただ一緒に、ただ強いだけの人だったらそれはそれでやっぱり問題なんですよ。ていうのは、強いだけだと人格とか文化とかが違う、価値観が違うってこともあり得るんで。

僕一人で何でもできないんですよ。僕一人だと僕が一人でできることしかできないので、チームとしてレバレッジを効かせていくとか、もしくはお互いに足を引っ張らない、息の合ったコミュニケーションを取れるとか、そういうところを結局中心的に見ている。

ただ単にとある領域ではすごい優秀な人なんだけど、一緒にパートナー組んで二人三脚で始めたら全然息が合わないなっていったら、お互い一人で走ったほうがいいんです。

なので、チームワークが組める、もしくはそれぞれが本当に自分の領域を持って自分の領域と自分の領域を、その人の領域を掛け合わせたらすごい広い範囲の守備範囲にしていける、戦っていけるみたいなところを目指していければいいかな。

treby:その領域は自分と同じようなベクトル、つまりエンジニアリングであるのかとかなのか、全く別のベクトル、ビジネスがうまいなのかっていうのは考えてたりします?

ぷりんたい:どちらでもいいですね。

treby:大事なのは割と相性じゃないですけど、チームを組んだときにシナジーが生まれるっていう言い方がいいんですかね。

ぷりんたい:そうですね。これ逆のことを言えば、優秀な人の反対っていったら優秀じゃない人なんですよ。優秀じゃない人っていうのはどういうところがあるかっていうと、多分これは生きるスピードとかに結構寄るのかなって感じがしていて。

例えば生きるスピードって言うと結構息苦しいんですけど、何て言うんだろうね。うーん、難しいですね。これは。外向きの表現フィルターが効かなくなってるんですけど。例えば今できてないことを、「知らないんだからしょうがないんじゃない」とかみたいなことを言う人たまにいますよね。

treby:まあありますよね。

ぷりんたい:「知らないからしょうがないからだから僕はできなくてもいい、できない」っていう状態を肯定してほしいみたいな感じの方たまにいらっしゃって。

そういう方と働くのはかなり苦痛なんですよね。できないのはまあ分かったから、だからできるようになろうとか上を向いていこうとか、そういうのがなくて。

生きていることを承認してほしいみたいなタイプの人は、生きて呼吸するのは別に構わないんだけど、僕たちは同じ船に乗っていてあなたの給与も僕の給与も同じ原資から来ている、同じ釜の飯を食っている仲間なのに、あなたはここで歩みを止めてしまうんですか?みたいな。

treby:言わんとすることはすごく分かって。それをぷりんたいさんの表現とすると「生きるスピードが合わない」っていう表現は間違いないですかね。別にゆっくりなのが悪いわけじゃないんですよね。

ぷりんたい:そうですね。ゆっくりな人はゆっくりな人と働いてほしいんですよ。逆に僕たちはそこで生きてることを否定する気持ちは全くないんですけど。

treby:分かる。

ぷりんたい:同じ船には乗りたくないかなっていう。同じ船に乗ってもいいんですけど違う階で働いてほしいっていうか。

treby:まあイライラしちゃうよね。

ぷりんたい:そうなんですよね。

treby:その言わんとすることはなんか分かります。

ぷりんたい:なので、向きさえ合ってさえいれば、そこで身に着いて少しでも前に進んでくれるんだったらいいんですけど。

「今できないのは仕方がないし、別にできるようになる気もないです。だけど僕はここで呼吸をしてるからだから金をください」っていうのは、いやそれは違いますよねっていう。

treby:そうだね。権利と義務の話じゃないですけど、権利ばかり主張しててもっていうのは、っていうのとはまた違うのかな?

ぷりんたい:権利と義務とはまたちょっと違うんですよ。能力とあと生き方と、そこはまたまた違って。

能力がもし、言い方ちょっと悪いですけど足りなくて、自分はここまでのパフォーマンスでしか働けないっていうのを自覚している人はそれが最適な領域で働いて、生きてたり、働いてたりするとすごいベストなんですよ。

だからある意味僕がじゃあ超スーパーコンサルさんみたいに深夜4時まで働いて朝はそのまま6時に出社してみたいな。で、バリバリ成果出して本当に年商何千億とかそういう額を一人で出してるみたいな人にはなれないんですよ。僕はそういう人たちとは生き方のスピードが違うんです。

僕はそこになりたいですとかって、そういうところ目指すこともないし、ないんですけど。じゃあそこをやりたいにも関わらず、でもその人たちがこなしているビジネスのスピードであるとかそのタスクの量であるとかっていうところを達成しないにも関わらずそういうのがほしいって言っちゃう人も中にはいるんですよ。

要は待遇とか名声とかステージがほしいのであって、それが何をなされてるのかっていうところを意識されてない人とかって、生きるスピードが違う。生きるスピードが早いからこそいろんなものをもらっているのにも関わらず。

treby:いろんなものを、もらうところだけがほしいって。

ぷりんたい:その魂胆が見えちゃってしまっている人。これなんか結構いろんなところに刺さっちゃいそうなんで、これは社会性フィルターが必要ですね。

treby:社会性フィルター、「にゃーん」って言っときますか?

ぷりんたい:「にゃーん」ですね。

banjun:「にゃーん」だね。

ぷりんたい:難しいですね。この表現は。生きるスピードって本当人それぞれで。生きるスピードが人それぞれなのが分かった上で僕は自分のスピードでやっぱり生きていきたいし、じゃあ自分の生きるスピードと同じような人が集まってるところってどこだろうとか。

もしくはその生きるスピード上げていくとしたらもっと上の人と働いていたいし、もうちょっと今生き急いだからちょっとスピード緩めたいなと思ったら、じゃあそういうところを探すみたいな。上向きにしていくのかして下向きにしていくのかでそろえていくといいとのかなと思っていて。

treby:言わんとすることがちょっと分かってきた気がしてて。考え方が合うと人ってとこっていうか。あと一緒に働いてて気持ちいい人ってことになるんですかね。別に合わないことが悪いことことかいいこととかっていう軸ではなくて、スタイルの型の話であって。

ぷりんたい:いわゆるオペレーションエンジニアっていう職種とかあるじゃないですか。これって日本のSlerっていう業界が生み出した一つの職種、悪癖だと思うんですけど。PCのモニターの前に座ってるんですよ。

で、デスクの上にパトランプがあって、モニターをずっと眺めてて赤いアラートが光ったりとか、もしくは赤いシグナルが見えたら「パトランプ点灯ボタン」をポンって押して電話をかけて、はい終わりの人いるんですよ。そういう仕事が。僕もそういう仕事一時期やってたことがあって。

要は本当に席に座ってて、スマホゲームをハーっていじって、パトランプが光ったら、はいって押すだけというか。すごい本当にしょうもない全然自動化できる仕事なんですけど。そういう仕事も世の中にはやっぱりあるんですよ。それがいい人もいれば、trebyさん嫌ですよね。自分はしたくないです。

treby:その先がなさそう。

ぷりんたい:そういうのは一つ想像として多分つきやすいと思うんですけど。僕がその昔大学生時代に日雇いアルバイト、あまりにもちょっと当座のお金がなさすぎて1日8000円でも稼ぎたいんだってなって日払い、日雇いのアルバイトをしてた時期があったんですよ。

倉庫でひたすら物を移動させてパッキングしてって仕事やって。その仕事の帰りにそこで出会った人と同じ方面だったんで帰ったんですね。そしたら、「僕はこういう単純な労働よりももっと創作、クリエイティビティなことをしていくのが好きなんですよね」っていうふうに言ったら、隣の人は「でも僕は工場でひたすらネジとか眺めてる仕事大好きなんですよね」って言ってて。へーって思ったんです。

それまでは僕、冗談だと思ってたんです。そういう人の存在のことを。ですけど僕はその人が嘘を言ってるようにも全く思えなくて、そこで初めて、あ、生き方のスピードが違うんだ。

その人は真に、ラインに流れてくる物とかをひたすら自分がロボットのようにやるっていうことに安心というか、安全を感じて、ちゃんとやりがいをもって取り組める人だったんですよね。

なので、単純労働とかのほうがよっぽど僕には向いているって話をしてて。それは僕がそこで初めて真にそこに響いたんですよ。そうか、生き方が違う人がいて、僕はこの人と一緒に働くことはできないんだって。僕は僕が働ける所で働くんだって。

その人はその人で、その人のための働く場所がないと駄目なんです。それまで僕は全ての職場がクリエイティビティになればいいって思ってたんです。思ってたんですけどそんなことはなくて。

クリエイティビティが高い人がクリエイティビティを発揮する場所と、スローリーに生きたい人とか、自分のスペースで働きたいとか、そういう決まったルールのもとでガチガチに働きたいっていう人がいて、それがどっちがじゃなくて多分それがグラデーションで本当にいろんなレベルのスピードがあるんですよ。

なので、僕は自分が期待するスピードのレイヤーで働きたい。で、そこは多分世間一般的に言うと、多分優秀とか優秀じゃないっていう表現になる気もしちゃうんですよね。

treby:まあその軸で言われがちですよね。

ぷりんたい:なので、平たく言えば優秀な人って言いますし。正確に言うと、単に生きるスピードとか価値観とか、熱量って言い方もあんまり好きじゃないですけど。言葉の難しさ、修飾語の難しさで。

treby:「生きるスピード」って聞いただけだと生き急ぐほうがいいのかなとか、なんか一瞬思ってしまったりしたんですけど。

ぷりんたい:生き急ぐことが決していいわけじゃなくて。あと今の本人の置かれてる状況、例えば家庭であるとか家族であるとか、もしくは本人のスタンス、思考、持っている病気とかによってもやっぱりそのスピードが違うので。その人が快適に働ける職場がいろんなところにあればいい。

で、僕は今これぐらいのスピードで働きたいからこれぐらいのスピードの所で働くっていうような生き方をしたい。

treby:一点聞いてて思ったのは、生きるスピードが早い人、遅い人であって。それぞれのスピードで同じ人が、合う人と働けばいいじゃないっておっしゃってたんですけども。

遅い人だけで集まってるとそのコミュニティそのものが会社にできるんですかね。それだと、会社そのものが沈んでいきそうだなっていう感覚を受けてたんで、しぜんと。

ぷりんたい:そこは多分なんか管理だと思うんですよね。

ちゃんとプロセスを組んで生産性を上げるためのさまざまな監視、監督、業務回転とかを回していく。

treby:雇用を生み出す側が何とかするっていう話になるんですね。

ぷりんたい:そうです、そうです。

treby:その現場に入る人とかはそういう働き方が合ってるところだとマッチしますよね。

ぷりんたい:そう。なので、マネージャーと要は実際にその現場で作業してるメンバーはやっぱり見てるレイヤーが違うんですよ。ていうのはメンバーはモチベーション低くても、モチベーション低いメンバーを集めてマネージャーがうまく機能させるみたいな、っていうところはあると思うので。

treby:面白いな。

ぷりんたい:なので、そうすると環境が違って別のチームであれば、モチベーション低い同士で合わさってるとその人たちは多分仲良くやれるんですよ。仲良く生産的に、ギスギスせずにやっていけるはずなんで、そういうユニットをマネージャーの人がうまく稼働させてそこで成果を生む。

treby:そうか。労働集約型のところとかはそれで集めるとすごいコストは下げられそうですね。

ぷりんたい:そうです、そうです。中にはクリエイティビティが高い人とか一部混じってて、何でみんなこんな生産が低いんだろう、もっといいやり方あるのになっていう不満を覚えることがあって。

そういう人は現場でちょちょってやってスキルアップして、別のもっと上のスピードが高いところにどんどんどんどん進んでいくし。そうじゃない人が待遇だけ見てスピード高いところに入っちゃうと大変だと。

ランニングマシーンとかでいきなり速いのに乗るとこけるじゃないですか。だからランニングマシーンってだんだん速くしていくと思うんですよ。今まで、とろーり、とろーりって歩いてた人が突然速いランニングマシーンに乗ってバーンってずっこけて、私にはこれは向いてなかったから諦める。

いやそうじゃないんだ、もうちょっとゆっくり温度差とか寒暖差とかがあり過ぎると心臓が麻痺しちゃうから、ゆっくりゆっくり速めていくんだみたいなところとかを見ていけるといいかなと思っていて。

treby:面白い表現ですね。ランニングマシーンの話とかは。あとあれだね、ゆっくりのスピードの中にクリエイティブな人が入ったら、大体そのクリエイティブな人っていうのは異端として扱われてはじかれるっていうのはなんか聞いてて思いました。

ぷりんたい:そうです、そうです。結構皆さん皆さんでやっぱり生きるスピードとか、どういう生き方したいとかって全然異なっていて、それは結構仕事にも直結して表れているのでそこがそろった人たち同士で働けるといいし。

能力って観点においてスピードと、あとライフスタイルっていう観点でいくスピードが違って。仕事ではバリバリバーンって働いてて、家庭があってもバリバリパンって働いてる人もいれば、家庭を大切にしてるから仕事はゆっくりの人もいて。

両面が同じだったら一緒に働けなくなって、仕事の面でのコミュニティと社会、家庭とかのコミュニティってのは分けて存在しているべき。もしくはそれを一緒にしちゃえる方は一緒にしちゃっていい。ある意味多様性ですよね、っていうのを僕は肯定的に捉えていて。

ただそこのマッチング、いわゆる遅く生きていたい、ゆっくり生きてたい人と、早く生きてたい人が一緒の感覚で働くことっていうのは、これはすなわち不幸な動きである。あとスピードもあるし、ベクトルもある、向きもあるって感じですね。

これから考えるキャリアの方向性(1:37:58〜)

treby:今回のぷりんたいさんの転職のモチベーションは、俺より強いほうに会いに行く。つまりランニングマシーンのさっきの話でいうと、スピードを速くしようとしてると思うんですよね。

ぷりんたい:はい。

treby:ってなったら、その貯金、ソフトウェアエンジニアとしての貯金っていう表現をしたりすると思うんですけども。貯金の方向性とか考えてたりしますか?

ぷりんたい:それでいうと私が今速く走っていて、もっと速く走りたいっていうわけじゃなくて。

最初はやっぱり速く走ったんですよ。去年の6月ぐらいまでは結構走ってたんですけど採用とかを始めてからは走れてないんですね。採用の方面では頑張れたんですけど、エンジニアっていうベクトルに向けて走り出すことができていないんですね。

エンジニアって基本的にはコードを書くことをやめたら歩みも止まるんですよ。これはコードを書いてないエンジニアの方には本当にごめんなさいんですけど、僕は「コードを書くことがエンジニアにとっては必要なことだ」というふうには思っていて。

なので、ソフトウェアエンジニアとして軸足を置いていくためにはコード書き続けなければならない、なるまいと思っています。そう考えると僕も1年ぐらい書けてないんですね、仕事においては。

treby:そういう仕事じゃないですしね。人事回りですよね。

ぷりんたい:なので、別のベクトルに対しては走ってるんだけども、そのベクトルをもう1回エンジニアのほうに向けたいなと思って転職を決意したっていう感じですね。

treby:さっきのコンサルで人事の領域の知識が売れるっていうのを気付くってことは、食べていく軸だけでいうと別に人事のほうに深掘りするっていう方法もあったと思うんですよ。

ぷりんたい:そうですね。

treby:それをあえてエンジニア向けたいっていうのはあくまでも自分のエゴじゃないですけど、こうありたいっていうエンジニア像があるからなんですか?

ぷりんたい:単純にそれはすごいシンプルな話で。採用って僕は時事ネタだと思ってるんですよ。

treby:知事ネタ?

ぷりんたい:この先の3年とか5年、この話題だけで売っていくことはできると思うんですけど、じゃあ5年過ぎたときに多分採用が様変わりしているとかどうなってるかって正直分からないんですね。

10年後にこの職業を続けてられるかって分からないし。あと僕は別に10年後この職業はやっていたくないんですよ。

treby:もう自分の意思としてやっていたくない。

ぷりんたい:そう。採用コンサルっていう形じゃなくて。エンジニアリングとかソフトウェア開発っていうのは10年後も絶対なくなってないですけど、今のこの採用の、スタートアップの採用指導のハックみたいなところとかって多分もう5年後には当たり前になっていて陳腐化している。

SmartHRにいたときにも、あえて他社も真似できるようなものっていうのをどんどん出したんですよ。採用資料とか。まあ採用資料の公開って僕だけじゃないんですけど、体験入社制度とかもそうですし。

あれはコピーできるようにしてるんですね。コピーできるけどもコピーできないんです、多くの会社さんにとっては。

treby:フレームワークは公開するんだけども使えるところは多くないってことですか?

ぷりんたい:そうです。だからこそ「あれができてる会社is強い」っていうような状態に持っていきたくて。それがだんだん浸透してきて、どの会社も体験入社をやりだすだろうし、どの会社も採用指導をどんどん公開していく。「公開」「オープン」っていうのがどんどんキーワードになっていくと思うんですよね。

ただ、そうなるとそれはもうコモディティ化するんですよ。それをオープンにしていくツールっていうのを開発してる会社も実際にあって。それを見ていくと、やっぱりじゃあ5年後には僕の活動っていうのはシステムに置き換えられていくだろうと。

ってなったときにじゃあ5年後は僕もう仕事ないですねと。じゃあ「ソフトウェアエンジニアとして歩みを止めた、あの一発屋採用コンサルのぷりんたい」っていう存在は残るんですよ。これって全然生き残れないですよね。

お!

treby:また「きのこる」きましたね。

banjun:生き残る。

treby:イメージとしては2000年代前半にマークアッパーっていうのはすごく価値が高かったんだけども、だんだんコモディティ化してって何ならブログとかそっちの簡単に自分のサイトを開設をできるようになっていくっていう。

ぷりんたい:Wordpressでテンプレート買ってポンって打ち込んだら誰でもできるとか。

treby:それと同じことがHR領域でも生まれるというふうに考えているんですね。

ぷりんたい:そうですね。そうするとまた新しい潮流が生まれて、こっちのほうに更新してねっていうふうになっていくと思うんですよね。

オープンな文化の難しさとエンジニアの待遇

treby:ちなみに、さっきのフレームワークは公開してます。ですがフレームワークを使ってできる会社は少ないだろうって言ってたと思うんですけれども、その理由は何でなんですか?

ぷりんたい:オープンな会社をクローズにすることはできるんですよ。情報を統制すればいいんで。クローズな会社をオープンにするのは基本的に超難しいと思っています。

例えば、オープンにしてるものの中に給与っていうのがあって。給与制度って今までの給与制度っていうのは大体前職を考慮してちょっと色を付けますとかだったと思うんですよ。

結果として何が起きたかっていうと、会社の調子が上向いてるときにはバンバンバンバン高い給与を出してオファー出せるんですけど、そうじゃないときには低い給与出したりとか。

あとはさんざんあった事例なんですけど、新卒のほうが給料高いやんけとかあったと思うんですよね。給与制度がバラバラなのに、じゃあそれをもうまとめてテーブル作り直します、バーンってやると大概ロクなことにならないんですよ。やっぱり給与って会社からの評価じゃないですか。

だから、「俺は精神的にいろいろ与えてもらってるから薄給でいいよ」なんて人はいないんですよ。「ありがとう」をもらうためにコードを書いてますなんて人はいないんですよ、多分。

LGTMをもらうためにコードを書いてますじゃなくて、結局は会社のビジネスがうまくいった、会社は儲かる。会社が儲かったから俺にお金が返ってくるっていう構造で皆さん働いてらっしゃいますよね。

treby:全くもって。

ぷりんたい:だからそこの給与っていう額が公開されていない状況っていうのはそういう歪みを実は内心に抱えてるはずなんですよ、どこの会社も。

treby:少なくとも自分の経験上では身に覚えがありますね。

ぷりんたい:それを公開したときにはさまざまなハレーションが発生して、さまざまな混乱で大量離職をするとか、ブログに書かれるとか匿名ダイアリーに書かれるとか、発生するわけですよ。こんなのはね、普通の会社はできないですよ。

なので、整理して今までの不満とかの部分を解消してやりますなんてことは普通に考えてやらないので。これからはオープンな会社のほうが採用市場においてどんどん強くなってくるはず。

treby:じゃあフレームワークがあっても適用できない、その心は主に透明性っていうか、オープンにしていくところが難しいだろうっていう。

ぷりんたい:池の水を全部抜いたらロクなことにならないわけですよ。濁ってる水の中だからお互いそこそこ心地よく生活していけるわけなんで。

treby:ありますよね。採ったときの給与が明らかに、そのときの状況に左右されてとかね。いちエンジニアとしてありそうなのは、そこの給与交渉するかどうかでも全然給与が違うとかね。結構具体的な例を聞いたことはありますね。

ぷりんたい:そうですね。

treby:やはり転職を経験されてる方だとか、あとはそれこそSmartHRさんとかもそうですし、あとはForkwellさんとかね、groovesさんとかの中の人だった人とかもそういうふうに言ってますね。

ぷりんたい神速さんですか?

treby:まああまりバイネームは、と思ったが彼もインターネットコンテンツだからいいのか、バイネームで。神速さんとかは割と表向きに、交渉なりしていったほうがいいよっていうふうには言ってますよね。

特に事業ドメインがそちらに近いと、よく給与だとかお金だとかは関心持っていきますよね。で、詳しくなりますよね。

ぷりんたい:そうですね。

劇場型転職の進捗

treby:今100社回ってる途中だと思うんですけども。ステータスとしては話を聞いてる途中ですか?

ぷりんたい:そうですね。話を聞いてる途中ですね。話を聞いたあとに、もう1回飲みませんか?とか、よかったら体験入社してみませんか?とかっていうところがあって、今そこと話をしてる感じですね。

一旦は6月末までに方針決めて次のブログ、方針を決めましたっていうブログを書いてアクションにつなげていくかなって感じですね。

※後日公開されたブログ記事

treby:いいね。その時期ぐらいにこの回も出したいですね。

ぷりんたい:そうですね。

banjun:さっきの話だと一社あたり1時間とかで自由に時間が使えるっていう話だから、必ずしもうちで働いてくれみたいな話ばっかりしてるわけはないと。

ぷりんたい:ではないです。

banjun:でも多いんですか?割合的には。

ぷりんたい:やっぱり事業紹介があるので。

でも事業紹介は必ず聞かせていただいてるんですよ。っていうのは事業を聞かないとどういうことをやってる、目的にしてる会社なのかっていうのが分からないので。

何も助言の種がないので聞かせていただいてて、そのあと採用の手伝いをしてほしいとか、最初のエンジニアが採用できなくて困っているとか。あと今こういう、何人なんだけどどういうふうにしていったらいいのかが分からないとか、○○ってどうだったんですか?っていう話とかが多いですね。

banjun:それはカジュアルな話としてお悩み相談をしてるんですね。

ぷりんたい:そうです、そうです。

banjun:その時間でしているみたいなケースもあると思うんですけど、実際に採用の意思が強い会社みたいなのって数的には多いんですか?

ぷりんたい:大半は、だと思いますね。「まあまあある」みたいな。

treby:まずはエンジニア採用のコンテキストに連絡をされることが一番多いんじゃないかなとは思いますね。

ぷりんたい:まあそうですね。「来てくださいよ」っていう話ではなくて、基本的には事業の話を聞いて、この事業ってこういうところが競合でこういうところに問題点があって、伸びていくとしたらこういう方面があると思うんですけどみたいな話を返して。

そこについて考えてますとか、考えてませんとか、なんか面白いアイデアですねとか、もっと深掘りしていて、これこれこういうの最近出てますけどこういうところにいかないんですかとか、ここと手を組まないんですか?とか。資本関係があるとか、競合があってみたいな、そういう話が多いですね。

treby:では、6月末に方針を決めます。そのあとは無職しながらいろいろ話を聞くってことですか?

ぷりんたい:無職しながら7月に選考を受ける期間かなっていうのは思ってますね。

treby:7月がざっくり選考を受ける期間?

ぷりんたい:はい。

treby:なので、その期間中にアタックしてハートを合致することができれば入ってもらえる可能性が多少はある?

ぷりんたい:まあそうですね。でも向こうにもやっぱり選んでほしくて。僕は僕ですごい外面は今すごくフィルターを頑張ってるんで、良く見えてるんですけど。決して社内に対しては結構怖い存在でもあるんですよ。

treby:なんかどこかでbanjunとかいう人がそんなことを言ってた気がしますね。

banjun:いやいやいや。

treby:まさかりを投げるおじさんがいるって。

banjun:でもね、なんかね、その話をしながら自分のことを振り返ってみると、ああ、確かになって思う部分はあるから合ってるかもしれないです。

ぷりんたい:さっきの生きるスピードに近いと思うんですよね。なぜその状態で覚悟する思考とかが生まれないんですかみたいな。

treby:っていうところがまさかりに見えるっていうね、スピードが。

ぷりんたい:エンジニアとして名乗っておきながら、キャリアを2年とか3年とか書いておきながら、Hello world1本作れないってどういうことなの?みたいな。

treby:まあそれは言いたくなるけどね、普通に。エンジニアなのかって。

ぷりんたい:Hello worldって知ってますか?って、FizzBuzzって知ってますか?みたいな人が普通に経歴に3年とか書いて、そういうこともあるので。本当に世の中恐ろしいんですけど。

treby:業界を知ってないといけない部分はあるよね。

banjun:いろいろ話はたくさんありそうですね。

ぷりんたい:そうですよね。

banjun:だからそういう意味で社内にぷりんたいさんを引き込んだときにマッチするかしないかみたいな。社内に引き込むことによって社内の人間としていろいろと強い意見が言えるようになっていくわけじゃないですか、入った会社で。

そのときに怖い人間として見られる可能性もあるから、そこはきちんと採用する側の人が判断した上で決めて欲しいんですね。

ぷりんたい:だからそういう人は事前に引き合わせていただいてたりとかっていうことをお願いしようかなと思ってます。

treby:ぷりんたいさんの場合はそこのところを分かってるから。つまり採用のコンテキストで来てよ、来てよっていうことで、じゃあ行くわっていうふうにいくことはしないと思うので。

まず相互マッチングは大丈夫じゃないかなって勝手に思ってたりしますけど。見る目によってはやっぱりただ取りたいだけなのか、ちゃんと本当に自分が必要としているフィールドがあるのかって何回か転職活動とかしてると分かってくるじゃないですか。

なので、そこの目は見えてるから大丈夫なんじゃないかなっていう、適当な第三者意見では思ってますけどね。

ぷりんたい:いやー、でもやっぱりとりあえず声をかけてみましたみたいな方もやっぱりいらっしゃるので。

tなので、事業には興味があって確かにすごい良さそうなんだけど。例えば出てきた人が例えばCTOとかVPoEの人とかだったりするじゃないですか。っていったときに、現場の人とかちょっと連れてきてもらえませんか?とか、ビズサイドの人を連れてきてもらえませんか?みたいなことをお願いしようかなと思ってるんですよ、次は。

例えばグループ企業はたくさんある会社さんとかの事業部とかだと、プロパーの方がいらっしゃってプロパーのエンジニアさんで知ってる方が何人かいらっしゃるんだけど、グループのほうから出向されている方とかの、例えばこういう部門の一番力を持ってる人とかとちょっとお話しさせてくださいっていうのを具体的に指名してみようかなと思っていて。

結局外との部署とのやりとりとかもプロジェクト開発、事業を進めていく上ではすごい大事だと思うんですね。エンジニアの間だけで相性がよければいいなんてことは決してなくて、僕外の人と話をすることもご多分にあるので、そこを担保できそうかどうかってところは見てます。

そういうのを大体想定しながら事業部の部門別とか、あとものWantedlyとかTwitterとか見せていただいて、Facebookを見させていただいて、この人とは相性大丈夫かなとか心配なったら会ってみるとか。それってもう向こうからNGですってこともあると思うんですよね。

treby:いいですね。イーブンでフェアで大好きな形ですね。

ぷりんたい:お互いにフェアであるべきだと思います。

treby:全くその通りだと思います。

ぷりんたい:あとやっぱり相手におもねる、委ねるみたいなのって大事なんですけど、ちゃんと相手もちゃんと僕のことを見れてるかどうかって分からないんですよね。相手から見た自分と自分が知っている自分とやっぱり違う、いろんな窓があるじゃないですか。

窓があって、そこの少なくとも第四の窓は分からないけど第三の窓まではちゃんと自分が、自分と相手で、自分がちゃんと説明責任を、自分自身の説明責任を果たさなくちゃいけないし。

相手には自分のどういうところがあってこういうシチュエーションで僕とやっていけそうですがってところをちゃんと分かってもららないといけないかなと思うんですよね。

treby:ありがとうございます。banjunさん何かありますか?

banjun:そうですね。まあかなりスピードって、生きるスピードとは違うんですけれどもハイペースでそのイベントをこなしているじゃないですか。

ぷりんたい:まあそうかもしれない。

banjun:7月は今度じゃあ選考を受けるってふうに言ってましたけど、割と早い段階で決着をつけようとはしてるんですか?別にそこは急いではいない?

ぷりんたい:それでいうと、私はですね、宵越しの金を持たない主義でして。今の月収は基本的に1ヶ月スパンで全部使い切ってるんですよ。

treby:じゃあ入った分だけ使ってる?

ぷりんたい:使ってるので。つまり私、金融資産はほぼないので。つまり収入が途切れるとどうなるかっていうと野垂れ死ぬんですよね。

なので、早いスパンでじゃなくて生きるために早くしないといけないっていう、そういう状態ですね。

banjun:意外とそこはもう、実質もう決まってるんですね、その決着する地点というか。

ぷりんたい:そうです。そこを超えると実家に帰らざるを得ないみたいな、そういう感じになります。

treby:でもいいですよね。システムで追い込むっていうのは。

ぷりんたい:あと20代のうちはお金を下手にためるよりも多分使ったほうがいいかなってふうに思ってて。体験とか物を買うとか新しいものに触れ続けるとかっていう体験をしておくだと思ってるんですよ。

っていうのはやっぱり感性って年齢とともに変わってきてしまうので、この時期に多少無理をしてでもいろんな背伸びをしてみるっていうことを大事だと思っていて。ちょっと保守的な貯金をしますってことは一切考えてない。で、30代になったらさすがに貯金しようと考えています。

treby:分かるわ。その感覚。やってた。すごい。もうこの二人は30代入ってますんで。

ぷりんたい:ひたすら前借りしたいぐらいなんです。前借りして40とかなったら返すとかでもいいと思ってるんで。そういう意味ではガンガンガンガン使えるものは使って、新しいもの出たら無理をしてやったしたい。

treby:「20代でありながら」という表現が正しいのかどうか分かんないですけど、(私としてぷりんたいさんを)すごく尊敬する部分は多いですね。

ぷりんたい:ありがとうございます。

クロージング(1:54:51〜)

treby:じゃあそろそろいい時間になってきましたのでクロージングしていきたいと思います。

本日はぷりんたいさんにお越しいただいて、まずは学生までの話と最近の転職エントリー、退職エントリーの話をしていただきました。本日はぷりんたいさんありがとうございます。

ぷりんたい:はい。ありがとうございました。

banjun:ありがとうございました。

treby:リスナーの皆様はいかがでしたでしょうか?ぜひ皆様のお声をわれわれパーソナリティにお届けください。ご意見、ご感想、こうしてほしい、こういうゲストを呼んでほしいみたいな話をTwitterで、「(ハッシュタグ)#きのこる」までお願いいたします。もしくは私trebyか。

banjun:banjunまでお願いします。あれ?ぷりんたいさんへの質問とかってまだこのあと、この放送のあとにまたいただいてもいいんですよね。

treby:はい。また別に続編を撮ろうという話はしてますので。社会人になってからのぷりんたいさんの話とか、多分それ時間で数時間いくんだろうという見込みで今日は来てたんですけど、やっていきたいと思いますので。

banjun:インターネットコンテンツ満載でしたね。

ぷりんたい:第二弾告知をしたほうが良さそうですね。

treby:そうですね。これがおそらく配信されるのが6月末だろうというふうに見込んでおりますと。ですので第二弾は大体7月から8月ぐらいの間で、またきのこるエフエムの公式Twitterのほうで告知していきたいと思います。

それでですね、次回のきのこるエフエムの告知となりますが、次回はこちらもまた最近転職を行われた「ota42y(おおた42ワイ)」さんにお越しいただきます。

banjun:アカウント名ですね。

treby:こちらもぜひお楽しみにしてください。本日はご清聴いただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。

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