御花畑きのこ
まごうかたなき日記、他人の日記を読む面白さがあれば良いなとは思っている
アニメやまんがの感想まとめ
おはなばたけの「とつくに」のこと 海外で起きる日々の出来事の中に、長期スパンにわたるストーリーを見つけた時に記事を書きます。
M君(社長)が出社するということで会社にいった。特に仕事はない。出勤ではなく遊びに行っただけだ。 和歌山でおいしい生酒(なまざけ)があったので、取り寄せてある。土産で渡したかった。生酒は要冷蔵なので。 事務所でしゃべっていると会長もきて「熊野の花火はいかないのか」と聞いてきた。全国的に有名な花火で、人がごった返しているように思える。「今から間に合います?」と聞き返したら「なに、帰りが3時くらいになるのを覚悟すれば全然間に合うよ」とのこと。そうか、3時か元気だなと思いなが
盆休みだし、母とその旦那さんであるGさんに顔を見せに行った。 考えてみればコロナ以降そういった習慣をすっかり失ってしまっていたので、思い出したように決行した。 Gさんに「このお盆に、誰か顔を見せに来たか」を問うと「誰も来なかった、良かった一人きて」と苦笑いしていた。彼には実の三人の息子がいるが、四人目の僕だけが顔を出したということだ。 Gさんの長男は僕もよく知っていて、僕の一つ上の先輩だ。 彼は自分の父に恨みを抱えている。 息子というものは、自分の父が「我が子
信仰心 本日は終戦記念日。 終戦当時の庶民が玉音放送にどのような想いを馳せたのか、さまざまな創作物をとおして触れたが、2024年の自分にほんとうの姿を知る由もない。 一つだけ。 放送のその瞬間まで「戦い続ける/続けなくてはいけない」が<庶民の正しいあり方>だった。 それが玉音放送で反転してしまった、というのは伝わってきた。 庶民の内心はどうあれ。 開戦・終戦は国家の大戦略の都合で行われるが、庶民にとっては一見無関係(に見えること)であるから、その都度庶民を<納
普通のこと、のこと 西尾市にある義父の実家のお墓参りをした。家に上がり仏壇に手を合わせ、その後お寺さんにお参り。 盆正恒例行事となっている。 こうして家族一同が顔を合わせる理由があるというのは豊かなことである。わだかまりがあれば、こういう行事も煩わしいと思うのかもしれないけれど。いやしかし「ふつうは」そんなことないのかもしれない。 「ふつう」というものは年を経るごとにわからなく、ますます難しくなっていく。 妻の弟が髪を伸ばしており、義祖母がそれを受け入れられない様子だ
聖地巡礼 サマータイムレンダ。お話の構成が上手で、スリルと勢いを感じる作品。登場人物は魅力的、褐色女子を愛でるすべての紳士におすすめ。 タイトルにもある通り、いわゆる「聖地」が公開されている。和歌山県の友ケ島。 だから聖地に行ってみたかった、というわけじゃない。 たまたま和歌山に幼馴染が住んでおり、お盆休みを利用して遊びに行きがてら聖地巡礼をしようじゃないか、ということだった。 いきなりアレだけど、そんなに没入感はなかった。 友ケ島は聖地だが実際は無人島であり、
新車と夢 「夢があるやろ」 普段から感情が顔に出ない専務が、新車のボルボを前に無表情でそういった。社長をはじめとした我ら社員一同(社長は、社歴でいえば専務の後輩にあたる)は、わらわらと専務の新車を見にきて、しげしげと内装をみたりしていたのだった。 目の前にあるのど黒あめのような艶やかな外車が自分と関係あるとは思えず、やや感動のないまま「そうですね」と相槌をうった。 言っている意味は分かる。 すなわち「この会社で働いていたら、これに乗れる」という。 専務は普段現場に
お菓子 かなり勇気を出して生せんべいというお菓子を買った。 ある日スーパーで平積みにされているのを見かけた。そこはかとなく異彩を放つ生せんべい。初めて見たときは一瞥して通り過ぎたけど(なにあれ)と思ったのを覚えている。インパクトがあった。 僕は全体的ににゃぷにゃぷとした触感のモノが好きなので、もしかしたら自分のツボに入るかもしれないとは思った。とはいえおいしそうなのか、なんなのかよく分からないので、うっすら恐怖感がある。 正しい?というか、オーソドックスな食べ方がよ
ゲームのこと 今日は久しぶりにスマートフォンにゲームをダウンロードした。ワンピースグランドバトル。 職場の二十代の子たちが軽率に「やりましょうよ」と誘ってくれたので、軽率にAppストアでダウンロードしたわけだ。 彼らはそうは思わなかっただろうけど、僕としては内心おそるおそるダウンロードした。(年齢も年齢だし少年漫画のゲームって言うのはちょっとな)というのもあるけれど、根はもっと深い。僕は高校生の時、ゲームが好きで好きでたまらなかった。ので、大量の時間をゲームに費やしていた
「でも真夏、蒸れたカッパ着てる時、うなじのとこから水が入ってきたら『底辺だなー』って思いますよ」 Y君は自嘲気味に言った。 僕に「転職は成功したって思いますか?」と質問し、僕が「まあ……良かったんじゃないかな」という返事した直後。 彼は22歳で5年目。 かなり現場のことが分かり、かつ仕事をこなすのでベテランからも中堅からも一目置かれている存在。 底辺という強い言葉は、多分現場ギャグだろう。 難しくて危険な仕事をしている矜持が50、労働環境の悪い仕事に就いた後悔が
転職して一か月が経とうとしている。 といっても出社したのは三日ほどで、あとはすべて外部研修だ。土建業の外部研修、いわゆる資格習得のために教習所に通わなければいけないのだ。社長と副社長が口をそろえて言うには、なんでもそれらの資格がなくちゃ現場に出ることもできないという。こう言っちゃなんだが土木の現場なんてものは、そういった必須資格に対し鷹揚な対応をするイメージがあったので、若干意外に思った。 客がでかいところだと言っていたから、きちんとした現場である証拠なのかもしれない。
サムネイル:葬送のフリーレンVol.1表紙 原作:山田鐘人 作画:アベツカサ 結婚をしてからこっち、女の子を見る目が変わった。 ……のだと思う。 明らかにこれまであったトキメキ的な何かはなくなった。まあ、既婚者だし順当な変化だと思う。 ちまたで流行りの「葬送のフリーレン」を全巻購入、とっても楽しく読んだんですね。 楽しく読みながら内心(全然性的な目で見れない、なぜ!?)となりまして。こう、なんというんでしょうね。昔の自分だったら「シュタルク、イケ!」「やれ!」
僕が今の会社に十二年務めることが出来たのは、ひとえに茶師十段になるという夢があったからです。 十二年の中で「退職したい」と何度か感じましたが、結果として勤続しました。 入社試験のときに書いた作文が、もやもやと胸に留まっていたからだと思います。 「仕事をすれば思い通りになることばかりじゃないだろう。それでも自分の目標がある限り、踏みとどまることが出来るはずだ」 つまり茶師の高段位取得者になるために、歯をくいしばり、踏みとどまって働いていたという。 そんな風にして
いやそんな大げさなもんじゃあないんすけど。 男女問わず同世代のマンガ読みが異口同音におすすめしている「彼氏彼女の事情」 有給消化を利用して読みました。21巻セットで送料込みの1,200円。 アニメ版は視聴ズミで、気にはなっていたんです。 ですのでストーリーラインは知っていました。僕にとって、なかなか現実感のある物語だったので、いずれ原作も読みたいなと思っていたのです。感想を聞かせてね、という声もあったのでここにまとめることにいたします。 感想は一馬君と芝姫ちゃん
マンガが好きです。 X(ツイッター)にて #好きな漫画10個あげると人柄がバレる を見つけてツラツラと眺めてました。よくありますね。人柄が分かるっつってね。 こういうの眺めながら酒飲むの好き。人のポスト見るのめっちゃ面白い。 「はいはい!!なるほどなるほどー!良いよねぇ(ニチャア」 ところで、好きを並べるのも気持ちがいいものです。富士山は甲斐で見るより駿河いいっつって。さっそく自分でも並べてみます。 んで、並べても人柄が分からない。最近ちょっとこれを考えるんで
感想!ネタバレあり! パンにバターとジャムをたっぷり塗ったところで泣けて泣けてしょうがなかった。 ものを美味しそうに食べるという宮崎アニメの風物詩というか一種のオハコ。最後の最後までエンターテイメントとしてのアニメをやりきる気概を感じた。 しかし直後、ジャムを口のまわりにつける不自然な表現。 この過剰さは、物語の前半で眞人が美味しくないと言い放った「現実の食事」との対比になる。 「わかるかな、この非現実性がエンタメ表現だよ?」と視聴者に突きつける。 公開前「
ネタバレあり エンドロールがおわり、主人公ルフィの「海賊王に、俺はなる」というセリフと共に館内はうっすらと明るくなった。 僕は目のまえで繰り広げられたあまりの出来事に、この映画を観るという選択をした自分をあえて許そうという意味もこめて、やや自嘲気味の笑顔を浮かべて、となりの妻を見た。この笑顔は彼女に向けたメッセージでもあったはずだ。(俺たち、この映画のターゲットじゃなかったんだよ) 無性に二人で笑い合いたかった。しかし、彼女とは目が合わず、ぼおっと無表情で中空を見つめ