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特権を持つ日本人移民

こんにちは。

夏のバケーションもちょっと落ち着きつつあり、人が居住地に戻って来る頃。

最近日本から帰ってきた私もこっちでお世話になっている友人と久しぶりに会うなどして、やはり日本人って結局移民の中でもハイクラスな扱いを受けてるよなーという思ったことについて綴っていこうと思います。



世界って結局不平等

日本ってG7とかG20 とかの仲間だから、やっぱり西欧とかアメリカの考えとか、もちろん経済政策に大きな影響を受けるわけだけど、このメンバーの一員っていうだけで日本人にとって西欧やアメリカでの生活って一段に楽になっていると思うんですよね。

語学学校で出会った中東出身の人たちは、ムスリムがベースの社会で育っているので、どんな学歴を持っていようが、どんな資格を持っていようが全てスイスの社会では一からやり直し。シリア人のクラスメイトも50歳で医者として20年以上働いていたのに、難民としてスイスに来てから、結局医者の資格がスイスの資格とは異なると言われ、もし医者になりたいなら大学からやりなおしと言われたそうで。大学に入るのも高校卒業資格がスイスと同等と認められていない為に、まずその高校卒業資格から取る必要があると。


一方私はスイスの高校卒業資格と日本の高校卒業資格が同等と見なされた、そして大学の学士もスイスの大学と同様レベルとみなされたことで、中東の人たちが一からやりなおさないといけないルートをすっぽ抜かして院に進学することが出来たのです。

院に進学する際に、スイスの文学部出身の人達が受けている授業を私が日本の大学で受けていなかった為に、8単位(2つのクラス)をプラスで受けないといけないと通達されたのですが、その時内心めっちゃ面倒くさい~!と思ってました。

しかし院に入って他の国籍の友人たちと話しているうちに、ある友人は40単位、そしてある友人は80単位、それぞれほとんど1セメスターとか2セメスターかかる内容をまず履修してから院に進学する経路をたどっていて、8単位で嘆いていた私、ザコすぎる(^^♪ってなったのを鮮明に覚えています。


結局日本の外交力に守られて、自身もスイスで生きる日本人移民として色んな良き待遇を受けているのだなと実感した時でした。



大変さのレベルが違う

日本人移民としてここにいると、自分が大変と思っていることってマジで他の国出身の人達に比べるとレベル低いなと思わされることが多く、日本社会で育った私はまるで温室育ちだなと。

33歳にもなってインターンとかしたくないな、と私が思っているうちに、中国人の37歳の友人は大企業のインターンが決まったと言って3歳の子供を早速保育園に入れバリバリインターンを楽しんでいるし、やりたいこととかまじ見つからないけどとりあえず働けるなら働こうか、くらいのモチベーションなのに結局は職選びをしてる自分をさておき、周りの外国から来た友人たちはさっさとレジ打ちでもパン屋で販売でもなんでもできることをして働いているし。彼女達の潔さといい、時間を無駄にしない姿勢といい、本当に学ぶことがたくさんあるなぁと。

ちょっと前に、日本人の友人と
【特に今は働いてないって言うと、本気でスイス人から、毎日何してるの?って聞かれてめっちゃだるいよね】
なんて話してたけど、そりゃ私たち以外の外国から来た人達が何でも仕事している姿を見ていたら、純粋にそうやって思うよな、とここ最近思ったのです。

外国に来て難しいドイツ語を勉強して、語学が出来るようになったら働いて、って、私たちだけじゃなくて、ここに住む外国人皆にとって当たり前のことなのに、傷のなめ合いしているだけじゃダメだなと、院にいた時、友人から学ばせてもらったのは大きな収穫だったと思う。


そして、私が大変と思っている倍以上に、出身国が違う(西欧、アメリカよりの社会で育っていない)ということが理由だけに、もっと努力を強いられている人たちがここにたくさんいるんだよなぁと。


最近就活をしてみてはいるものの、面倒くさくて結局そんなに進んでおらず。
そんな自分に喝を入れたくて、自分の置かれている、この社会では特権のある立場なのだということを自己認識させるために、文字化して、今後のモチベーションに繋げようと思ったのです。




海外で生活をしていると、本当に大変なことばかり。
正直、もっと大変な人がいるからって、自分の大変さが軽減されるのかと言われたらそうではないんだけど、日本人という立場って、要は❛使える❜から、それを使わずして惰性で過ごすのは良くないなと。

惰性なのか、不可能なのか、そしてその不可能は自分が決めたことなのか。そうだったら、本当に不可能なのか?その不可能に立ち向かう努力はしているのかをやっぱり、ちゃんと考えて、コツコツでも努力できる人間でいたいな、と今日も思うのです。



チューッス!