【林業】木から酒がつくれる!? 森林総合研究所の最新研究
こんにちは、紀の川きのこです。
今日は林業の世界から、ちょっと面白い話題を提供したいと思います。
皆さんは、木からお酒が作れることをご存知ですか? そんな夢のような話、本当にあるのでしょうか?
森林総合研究所の2024年度公開講演会「生物機能を活用した木材の利用-酵素および微生物機能を活用した木材の新しい利用技術-」において、とても興味深いレポートがなされました。
それが、「木から酒を作ることに成功した」という話なんです。
「木の酒」とは?
「木の酒」とは、文字通り、木材を原料にして作られるお酒。
木材に含まれるセルロースを分解し、発酵させることで、お酒を造り出すという画期的な技術です。
この技術は、森林総合研究所(茨城県つくば市)が世界で初めて開発しました。
なぜ木からお酒が作れるのか?
木材の主な成分はセルロースです。
このセルロースを分解してグルコース(ブドウ糖)にし、さらに発酵させるとアルコールが生成されます。
つまり、もともと木材には、お酒を作るための原料となる成分が豊富に含まれていて、この技術はそこに着目したものなんですね。
(・・・どうやってアルコール生成するかは、上の動画を参照してください)
「木の酒」の魅力
新しい味わいの発見: 木の種類によって、生まれるお酒の風味は様々だそうで、例えば、スギは爽やかな印象、ミズナラは芳醇な香りが特徴だそうです。
サステナブルな酒造り: 森林資源を活用することで、新たな価値を生み出すことができそうです。また、地域の木材を使うことで、地域活性化にもつながることが期待されますし、例えば旅行で訪れた先で特徴的な木のお酒を飲むことができれば、いろんな地域に足を運びたくなりますよね。
ストーリー性のあるお酒: 樹齢や生育環境などの木の背景を知ることで、お酒に対する想いが深まるのではないでしょうか。例えば誕生日に自分と同じ年齢(樹齢)の木の酒をプレゼントしたり、様々な樹種のお酒の飲み比べをすることができるとなると、様々な展開が見えてきますよね。
開発の背景と課題
「木の酒」の開発には、多くの課題があるようです。
例えば、アルコール度数を高めるための蒸留の技術や、木の個性を最大限に引き出すための醸造方法など、まだまだ解明されていないことがたくさんあるようですね・・
今後の展望
「木の酒」は、まだまだ開発段階だそうですが、その可能性は無限大です。実際、大阪市の木材会社が、和歌山県新宮市の酒蔵と連携して実用化に向けて動き出しているそうです。
https://mr-lb.co.jp/images/news/upfile/1731371785_034.pdf
(令和6年11月12日付 日刊木材新聞より抜粋)
更なる研究が進めば、やがて様々な種類の木を使ったお酒が誕生し、私たちの食卓を豊かにするかもしれません。
また、「木の酒」の開発を通じて、森林資源の有効活用や地域活性化など、様々な分野への波及効果も期待できますね!
まとめ
「木の酒」は、私たちに新しい食体験を提供してくれるだけでなく、持続可能な社会の実現にも貢献できる可能性を秘めていると思います。
また、森林・林業界にとってはめちゃちゃユニークな話題であり、林業の未来に明るい光が差したような印象を僕は持ちましたが、皆さんはいかがでしょうか。
お酒が好きな僕はとにかく早く飲んでみたい!もうそれだけです。
個人的にはミカンやブドウ、モモなんかも果樹からできたお酒、期待しちゃいますのでよろしくお願いします!