女性活躍推進と優先順位
企業の女性活躍推進について考える。
女性活躍推進は、今やそれなりの規模の企業であれば必ずと言っていいほど取り組んでいることで、当事者である女性からすると、女性がもっと活躍できるように、というこの取り組みはとても良いことである反面、どうも腑に落ちない取り組みでもある。
この取り組みを進めることで、これまで企業に無意識に根付いていた性差が解消されるならとても良いこと。無意識に排除されて来たことが、排除されなくなるのも良い。当たり前だけど、これによって女性の活躍の場がもっともっと広がることもウェルカム。でも、なんかモヤっとする。
多少無理してでもこの取り組みをしないと、変わらない日本企業なことも理解できる。だからこその、変化の時として受け入れていく気持ちもある。
だけど、わかるんだけどモヤっとする。
この活動を推進すればするほど、男性から逆差別だ!と言う声もあがる。それは全くの誤解でそもそものスタートラインが違うんですよ、それを合わせてるだけですよ、といっても男性にモヤっとした不満が溜まるのも見える。
つまり、この取り組みを進めると、とても良い変化をもたらす反面、男性も女性もモヤっとするわけで、それってなんでなんだろう。
今の働き方はそのままに活躍推進だけをひたすら推し進めてるから?
多分、これは完全に個人的感覚だけど、女性は今の仕事に対して、多分男性よりも執着がない気がする。だからなんじゃないか。
多分、男性とは優先順位が違う。
今の仕事にはそれなりに満足していて、きちんと責任感も持ちながら、それなりの気持ちで真面目に向き合っているはず。でも、何よりも今のこの仕事をもっと頑張ってもっともっと上の立場を目指そう!という気持ちがデフォルトになってない人が多いんじゃないかと思う。ただし、これは決して昇進意欲がないということではない。ただ、そうなることが何よりの目標でもないということ。
あとは女性は今の仕事を100%頑張っている。なのに、女性活躍推進と言われてもっと頑張れと言われることに対するモヤっと感もある。
そして、今の仕事に対する思い入れ、執着が男性に比べて低いから、仮に男女同じパフォーマンスで女性が先に昇進した場合、後ろめたさや、男性のモヤっとを生んでしまうんじゃないかなと思う。
つまり女性活躍推進はとても良い活動である反面、その辺も理解して取り組まないと、せっかくいい活動なのに、社内で不満を募らせることにもなりかねない。なかなかに、手強い活動です。
…という私は、今この取り組みを推進しています。男女混合のPJで進めてるけど、PJ内でもなかなか意見が合わず、まずもって仕事の進め方でも合わない。男性はこれまで通りの男性のやりやすい進め方を好む。PJ内でものすごく多様性を実感しまくってるところ。女性活躍推進の取り組みなのに、女性の好む進め方が受け入れられない不思議。笑
取り止めもなくつらつらと呟きましたが、今思うこととして残します。