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小学生の百マス計算-家庭での実践方法。紙→デジタルの移行経験も紹介。

陰山英男さん提唱の百マス計算、小学校で取り入れられたり学習用プリントが市販されたりして、メソッド自体は割と有名だと思います。

うちの小学生2人はこの冬でちょうど2年、百マス計算を続けています。

百マス計算とは?

これは引き算

縦10桁、横10桁、総当たりで100問の計算を問いて、日々のスコアを縮めていく計算練習です。足し算が2分を切るようになったら引き算、その次は掛け算、割り算と進めていきます。我が家は小4が掛け算、小2が引き算に取り組んでいます。

百マス計算の目的

計算力の向上が気になって百マス計算を知ったものの、作者の陰山英男さんの本を読むうちに百マス計算の目的は計算力だけではないことを知りました。

百マス計算、音読、漢字の先取り学習など陰山式の様々なメソッドの目的や効果が実行方法とともに解説されている名著です。私はkindleに入れて時々読み返しています。

陰山英男さんの解説によると、百マス計算の効果は

  • 計算力の向上

  • 集中力の維持

この2つにあるそうです。特に集中力を向上させることが主な目的だそうで、集中力が上がれば他の教科の習得にも有利という理屈です。

小2→小4、年長→小2の子供が2年間実践したところ、わが家では

  • 朝の脳の活性

  • 朝勉強の習慣化

  • 計算力の向上

  • 毎日続けることで自信の強化

という実感がありました。特に朝勉強の習慣化は、百マス計算を皮切りにオンライン英会話、漢字ドリル、塾の計算テキスト・・と発展しながら、早起きの習慣化にもなりました。

百マス計算を実践する工夫

自作をしていた理由

市販の百マス計算ドリル、オンラインでダウンロードして印刷できるペーパーなども豊富にある中、最初の1年半は自作の百マス計算を子供達にさせていました。

自作の百マス/55マス計算用紙
  1. (当時)年長の下の子に100問は多すぎる

  2. 急ぐために数字を汚く書く問題

  3. 終わった後の問題用紙が散乱する問題

1について。年長児に百マスは多い。かといって市販の50マスの場合、10桁×5桁なので計算しない組み合わせが発生するんですよね。そこで、全ての数字を一度づつ総当たりできる最小数の55マス計算を自作しました。

全ての数字の組み合わせを一度づつ計算できる、総当たり55マス

(ポイントは、画像のように縦列と横列の数字の並びを揃えることです。これをバラバラにすると、結局計算しないままの組み合わせが発生しちゃうよ)

2について。百マス計算の弊害としてよく挙げられる、汚い数字がクセになる問題。計算を始める前になぞり書き用の数字練習コーナーを設けました。

手書き書体を参考に自作したフォントで

計算中の汚さまでは阻止できなくても、一日に一度正しい数字の書き方をリセットする機会があるだけ、マシかなと。

3について。せっかく頑張った用紙を捨てるのは気が引けるし、かといって毎日コピー用紙がたまっていくのもきつい。A4には百マスが2つ入るサイズだけれど、切るのも手間がかかる。

そこでB5サイズの無地ルーズリーフをまとめ買いし、大きさを合わせた百マスを印刷しました。その日にする音読、書写も裏表に1枚にまとめることで「朝から3課題も」ではなく「朝の勉強は1枚で完結」感を出しつつ。

1日1枚

1人づつバインダーにファイルして、いっぱいになったら刺繍糸で綴じてアーカイブとして保存しています。

スコアの表を表紙に

気をつけていること

百マスは、計算を100問させればいい訳ではありません。

  1. 緊張感をつくり、少しでもタイムを縮めるよう努力させること

  2. 2週間同一の計算を繰り返すこと

  3. タイムを計り、毎回フィードバックを返す

ダラダラと計算を解くと集中力の強化にならないため、親の働きかけが重要ですが、毎日モチベーションを維持するのはなかなか大変です。スランプのようにスコアが横ばいの時期もどうしても出てきます。

デジタルアプリに移行

1年半、問題の自作と時間計測、丸つけを繰り返し、最近になってついにiPadのアプリに移行しました。

  • 下の子の学年が上がり、100問に耐えられるようになった

  • 数字自体の練習の必要がなくなってきた

  • 海外転居を伴い、環境がペーパーレス化した

  • 質のいいアプリが増えてきた

という理由からです。

アプリは色々出ているので、好みのものを見つければいいと思いますが、うちはこれを使っています。

  • 自動採点

  • 時間の自動計測

  • 自動でグラフ化

  • 時間がかかった問題、間違えた問題のマーキング

  • 設定で毎日同じ問題を出題できる

毎日2人分の採点、グラフ記入は負担が大きかったので、劇的な変化です。苦手な問題の分析もアナログでは難しい部分です。

iPadに手書き入力→機械認識の機能もあるのでApple Pencilで数度試しましたが、認識エラーが多く流れが滞るため使用していません。数字を汚く書く癖をつけない観点でも、デジタル入力も悪くないかと思っているところです。

子供達の使っているタブレット環境は、こちらの記事に詳しく書いています。

実直に2年も百マス計算を続けている家庭って、どのくらいあるんだろう?正直、内容が難しくなっていくわけでもなく単純作業の繰り替えしなので、親のモチベーションも保ち続けるのは難しい部類だと思います。やってるよ!というご家庭は、ぜひ様子を教えてください。

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