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読書好きな小学生になるまでの読書遍歴。年齢別殿堂入り図書も
小4の息子は小さい頃からの本好き。絵本、児童書、小説と着々と難易度も移行していき、今は江戸川乱歩の少年探偵団シリーズにハマっています。
読書習慣は文字の習得・漢字の先取り学習・語彙力の向上にもかなり効果的です。中学受験の国語の勉強をしていても、言葉の意味でつまずくことが少なく、知らない言葉でも字や文脈で推測できるようです。
親の働きかけは重要か?
親の私の読書習慣
私自身も、読書好きの親に育てられました。親に読書を強要されたことはありませんが、買い与えられた本の傾向が親の好みに偏るからでしょうか。大人になった今は、不思議と母親と好きな作家が被っています。
海外に住んでいた高校生の頃は、現地の英語の本も多く読んでいましたが、数ヶ月に一度都会の日本食材店の片隅にある、中古文庫本コーナーで本を買い溜めては日本の本も読んでいました。思えば高校生〜大学生の頃が一番時間も体力もあって、読書に没頭できた気がします。その頃に好きになった村上春樹、ドストエフスキー、太宰治などの作家は今でも大好きです。
読み聞かせの効果
私も子供たちが小さい頃から小4・小2の今まで寝る前に読み聞かせをしています。
物語を楽しむ習慣
耳から入った情報で想像する訓練
長年続けている実感としては、こういった効果を感じています。ただ、読み聞かせを「読書好きにさせるために」するのは正解だろうか?と疑問に思うこともあります。
物語を楽しむ
親子で過ごす時間
寝る前に気分を落ち着ける
などが、読み聞かせの目的ではないでしょうか。「子供の教育のために!」と意気込むと、親が辛くて続かなくなるのでは・・と想像します。読み聞かせをするなら、ぜひ親御さんも楽しんで下さい。
「同じ本を繰り返すのが辛い」
私も完全にそうです。なので、寝る前は多く思えても2冊選ばせます。「もういっかい」を避けられて、結果的に親が少し楽です。1冊は子供たちに選ばせて、もう1冊は親が選ぶような日もよくあります。
一番効果的なのは、押し付けないことかもしれない
「子供を読書好きに」云々以前に、本好きとしては「これは鉄板」「騙されたと思って読むべき」と、本を押し付けてしまいがちです。読書に限ったことではないけれど、子供はこういう押し付けには敏感で、どんな良書であってもだいたい拒否されて終わってしまいます。
それでもこれはぜひ!と思った本は
まず子供の目につくところに置く
一度か二度程度は、読み聞かせに導入する
子供が自分で本を読む年なら、あとはじっと我慢して子供が手に取るのを待つ
これに尽きます。せっかく良い内容・本人に合う本でも、自分のタイミング以外で導入されたものには義務感が付きまとい、子供の「自分の意思で好きになった」という思いを阻んでしまいます。
逆に言うと子供を読書嫌いにするのはとても簡単で、子供に「本を読むこと」「読む本の選択」をタスク化することです。
図書館の利用 - 押し付けないためにも効果的
とはいえ無限に本を買える家庭ならまだしも、限られた予算の中で親の意図と違う本ばかり買い与えるのは簡単ではありません。
ぜひ図書館を利用してください。
うちは図書館では「子供の選書に一切口を出さない」方針にしています。子供用の図書館カードを作れば、1回10冊前後を2週間程度借りることができます。
子供の選ぶ本に口を出さない
滞館中は選書をせず本を読み耽っても子供に任せる
選ぶ冊数も子供に任せる
借りた本を期限内に読まなくても/手をつけない本があっても口を出さない
次回いつ図書館に行くかだけはっきりさせておきます。読み聞かせの時に親セレクションとして、子供が図書館で選んだ本を読むのは有効です。
つい口うるさく「もうすぐ返却期限だから読みなさい」と声をかけたくなるところですが、ぐっと我慢して口を挟まないことが大事です。元手はタダか、せいぜい交通費/駐車場代程度です。冷静になれば親が失うものは労力以外ほとんどありません。
3歳〜小学4年生までの読書遍歴
3歳 ウルトラかいじゅうあいうえお
「はらぺこあおむし」「こぐまちゃんシリーズ」「かこさとし作品」など、王道の絵本を満遍なく好んでいた息子ですが、クリスマスプレゼントで画期的な出会いがありました。
息子は異様なまでにこの本を気に入り、すぐに全てのページを暗唱するようになりました。
1見開きに1ひらがな、語呂合わせでウルトラ怪獣の紹介がされています。
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この本のおかげで異様に早く3歳のうちにひらがなを覚え、おかげでその後の読書習慣が劇的に向上しました。
4歳 りんごかもしれない
ヨシタケシンスケの「りんごかもしれない」シリーズが面白かったので買ったところハマって、自分で何度も繰り返し読んでいました。
少し理屈っぽい内容と書き込みの多い絵に見飽きることがないのか、何年にも渡って一番のお気に入りの本でした。
5歳 かいけつゾロリ
文の長い絵本などだんだん文章主体でページをめくれるようになってきたため、絵本と児童書の中間のようなシリーズを読むようになりました。「かいけつゾロリ」「おしりたんてい」等です。
最初は絵ばっかりを見て文章を飛ばし読みしていても、内容が気になるうちに文も少しづつ入っていくので心配は無用でした。版が同じ大きさの「はれときどきぶた」「名門フライドチキン小学校」「かいぞくポケット」などに抵抗なく入っていくきっかけになりました。
1年生 星のカービィシリーズ
角川文庫から出ている「星のカービィ」シリーズは、挿絵が所々にある以外は完全に小説仕立てなので少し早いかと思いましたが、本人がカービィが大好きなため与えてみると、大喜びして読みだしました。
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字が多いのですが、ふりがながついているので読むのに問題はないようでした。好きこそものの上手なれ、小4の今になっても何度も繰り返し読んでいます。
2年生 二分間の冒険/マインクラフト
冒険、ファンタジー系が好きで、図書館で借りて気に入って買い直したのが「二分間の冒険」です。
1章も進むとハマり込んでそのまま読破し、偕成社文庫の少年向けシリーズを読み進めるきっかけになりました。息子があまりにも面白いと勧めるので私も読んでみましたが、私もつい止まらず読み終わりました。
もう1シリーズ、マインクラフト。
小2当時、唯一プレイできるゲームがマインクラフトだったのですが、カービィと同じくこのシリーズにもハマり込みました。文字ももう少し小さく1冊も厚いのですが、好きな内容の前には一切問題がないようでした。
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3年生 ハリーポッター / 黒猫サンゴロウシリーズ
小2冬くらいだったかもしれませんが、ファンタジー好きなら、と思って私もかつてハマったハリーポッターを与えてみました。
静山社ペガサス文庫だと、総ルビバージョンが出版されています。文章は「二分間の冒険」のような偕成社文庫とそう難易度が変わりませんが、内容が長い分読むのに時間がかかります。
この後1年かけてシリーズ最終7巻まで読破しましたが、一番長いものだと1巻で文庫本4冊の量。とはいえ、勢いがつくと3日で1冊とかで読むほどだったので、やはり小学生にとっても特に楽しいようです。
我が家では、1巻を読み終わるたびに、同じ部分の映画を見る、を繰り返していました。
コロナで休校になった折に、私のとっておきの宝物の「黒猫サンゴロウ」シリーズを貸しました。(黒猫サンゴロウはほんといいです。大人でもサンゴロウの格好良さにやられてしまいます。)
押し付けない・・と言いながら、私からの推薦図書が増えてますね。自分が面白いと思っていた本に子供がハマるのは嬉しいものです。
4年生 モモ / 少年探偵団シリーズ
私がミヒャエルエンデの短編集を読んでいたところ興味を持ったので、小学生にも読みやすいモモを紹介したところ気に入ったようです。
同じ時期に興味を持ったトムソーヤの冒険やナルニア国物語など、岩波少年文庫の割合が一気に高くなりました。男の子の好きな冒険空想ものが多く、選書も楽しいようです。
少年探偵団シリーズも気に入って今順次読み進めています。うちでは青空文庫です。青空文庫の子供向け文学コーナーはかなり充実していて驚きました。
漫画を読むと本を読まなくなる?
漫画を読むと活字から離れる、と危惧する親御さんもよく見かけます。
うちは、小学生頃から漫画も読むようになりました。夫婦の漫画本棚にあるものを読むばかりで、子供用に購入することはないのですが
宇宙兄弟
手塚治虫(ブラックジャック、七色いんこ、火の鳥、ブッダ・・)
鬼滅の刃
進撃の巨人
ふたつのスピカ
約束のネバーランド
ドラえもん
といったタイトルを読んでいます。小説を通して物語を楽しむ経験をしている上だと、漫画/文章の区別をつけず、ストーリーを追いかけ楽しめるのではないかと見ていて感じます。
漫画/小説の区別にしてもだし、読む本のセレクトにしても、ずっと親が決めて与え続けることはできません。
アタリもハズレもとにかく沢山読んで「面白い物語」のアンテナを磨いていくことが、本を好きになる一番の下地ではないでしょうか。
そして現在。Kindleの導入
この遍歴の途中で、我が家は日本から海外へ引っ越しました。もちろん日本のように気軽に日本語の本を買うことができません。
Kindleのアプリは以前から私が使用していたので子供用iPadにKindleアプリを入れようと思ったところ
子供用アカウントの設定ができない
いかがわしいおすすめ本が表示される
本体が重く、目への負担も大きそうで、長時間勧められなさそう
ということで断念していました。
Kindle PaperwhiteのようなKindle専用端末なら上記の設定もうまくできることは知っていたのですが、既にiPadを持っている上に子供用の端末をこれ以上増やすことを躊躇し数ヶ月。
親の私がスマホでの読書に耐えられず自分用に買ったKindle Oasisに息子の読みたがる本を入れて時々貸していましたが、明らかに使い勝手がiPadよりいい。ソファに寝転がってずっと読書をしています。
そして何より画面が光らず綺麗。紙に印刷されたものと見分けがつかないような表現です。ネット上では「漫画はiPad」と散々書かれていましたが、漫画も単行本の片ページと同じサイズ感でとても綺麗に表示されて、私にとってはこちらの方が読みやすいくらいです。
オンラインでkindle本を購入して読めることももちろんだし、想像していた以上に「紙の本の代用品」ではなく「紙の本の進化系」であることが使っていくうちにわかりました。
息子用のKindle Paperwhite導入を決意。Amazon Kidsがおすすめしてくれる小学生向けの本を自由にダウンロードできるし、私のアカウントから息子用に購入した本を入れることもできます。
半年、一年と使ってみないとわかりませんが、長い付き合いになるのではないかと思います。
みなさんのご家庭の小学生がハマっている本もぜひ教えて下さい。