長ヌンを使おう!レッドポイントとロープドラッグ
さて、実践です。
ご覧のように、ルーフ下で、ロープが屈曲し、岩角でロープがこすれています。
これでは、じきにロープドラッグで登れなくなりますし、落ちてもビレイヤーに全く衝撃は伝わってこない=ルーフ下の支点が全衝撃を吸収中、です。
ボルトにも悪いですし、クライマーも危険、ロープにも悪いということになってしまいます。
初回は下からビレイヤーの指示で、上の支点にかけたあと、ルーフ下のヌンチャクは解除して登ってもらいました。
しかし、RPしている間は、クライマーが長ぬんというギア自体を持っていないので、この状態で登りました。
60スリング+ヌンチャクでロープドラッグはなくなるそうです。
■ レッドポイントではあるが…リスクありのクライム
ノーテンションで登ったので、一応RPですが…。
一般にショートしか経験がないフリークライマーは、マルチやあるいはアイスのクライマーのように、長ぬんを使ってロープドラッグを解消しながら登るということについては、そう意識しなくても、オンサイト、レッドポイント、それくらいで成否を決めてしまい勝ちです。フリークライミングの教科書にもそう書いてあるからですね。
実際、昨今、ベテランや開拓者でも、このようなクライミングをする人もいます。
まして、クライミング教育が欠如していることが確実な、ジム上がりのクライマーだと、これが危険なクライミングだとは、RPしている手前、なかなか気が付けないのではないかと思います。
これが、登れても、リスク管理の面で不十分なクライミング、ということの事例です。
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