ニンジャvs斜陽を区別する
クライマーのKinnyです。
さて、日本クライミング界は、
A)ボルトが遠いリスクも含めてグレーディングしてあるルート
例:ニンジャ
と、
B)単なるボルト配置の吟味についてのサボりで、5.12が登れる人が作った、ボルトが遠い5.9
例:斜陽
の見分けがつかないことになっています。
そのため、今から岩場にデビューする新人の側が知っておかなくてはならないのは、
初心者が登るグレードである5.9に5.12の実力を要求するようになっている課題が放置される事態
です。
これで迷惑しているのが、ジム上がりでクライミングをスタートしたクライマーで、指導者につかずに外岩デビューする人たちです。
(私は登山からクライミングに入ったので、最初からランナウト当然で登ってきているので、ピンが遠いというのは、私の中にはありませんでしたよ、念のため。チキン扱いすることで、ガスライティングをする人が後を絶ちませんが)
AとBが混同して議論される結果、ニンジャを容認するためには、斜陽も容認しないとならない、ということになっているのです。(名前は便宜ですよ、これも念のため)
■ 安全マージンは初級グレードほど厚く必要
ジム出身クライマーの外岩デビューについて、本当を言えば、安全マージンという面で見れば、外岩5.12がトップロープで登れるようになるまでは、外岩の5.9をリードするべきではないです。
なぜなら、日本では、5.12を登っている前提で5.9が設計されているからです。5.12を登れる人にとって、5.9であると感じられる困難度に5.9とついているということで、誰の主観か?と言えば、5.12を登る人の主観です。決して、5.9が登れる人の主観ではない。
もっと具体的に、正確に言えば、リードデビューの見極め基準は
5.12の実力前提で打たれた5.9の課題が見分けられるようになる
という基準であるべきかもしれません。
それがどのようなものか?自らの実感で分かるようになるまで…結論としてはどこの箇所が落ちれず、どこの箇所が落ちても大丈夫なのか?をきちんと見極められるようになるまで…は、全員トップロープで登れ、というほうが本当なのです。
というのは、
外岩クライミングで落ちる、そして、それが落ちてはいけない箇所である、
ということは、
死に直結するリスク
なのです。もちろん、外岩では、落ちれる個所もたくさんあります。ピン取ってすぐは落ちても大丈夫です。
しかし、どこで落ちてよく、どこで落ちては良くないか?が見極められない人のことを初心者というのですから、その見極めができるまでは、初心者、です。
初心者=トップロープ
1年も登っているからそろそろ、とか全く根拠がないリードデビュー基準です。
ここで落ちてはいけない…ということが例え認識できたとしても、落ちないだけのフィジカル上の力がないと、意思に反して落ちてしまいますから、その見極めができる力も必要です。
■まとめ
・落ちてよい場所と落ちてはいけない場所が見極められる
・5.9を登るにも、5.12が前提になっていることの意味が分かる
・落ちられない箇所、落ちると致命的になる箇所で落ちないだけのフィジカルがあるかどうか、自覚ができる
以上が脱初心者の目安です。
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