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人形をつくるということ

人形を作っていると、自分のたくさんの矛盾に気がつく。
たぶんわたしは矛盾がとても多い人で、そのひとつひとつを人形に収めていく。
そっとパズルのピースみたいに、季節違いの花ばかりの花束みたいに。
矛盾を矛盾のままで、それでもなんとか美しく連なるように収めていくと、柔らかな頬になったり、小さな唇になったりする。
解決も答えもない。
昨日見た絨毯は、百年前の女の人たちが毎日少しずつつくったもので、そういうものは日々の祈りや恨み言やなんかが日記のように綴られているのだと思っていた。
説明してくれたおじさんは「違うんだよ。これはね、女の人たちの癒しだったんだよ。この時間だけは自分の自由。すべてを忘れられる時間だったんだよ』とおしえてくれた。
それは柔らかく、百年後も誰かを楽しませ温める。

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近未来
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