話がしたいよ
2月からずっと沈みきっていて、水の中にインクを垂らしたような、黒いものがズンと沈んできてもやがかかっているような気分でした。
何も出来なくて、出かけようと思っていた日もまったく動けず行けなくて自己嫌悪に陥って、自分の情けなさにまた落ち込むような事が何度もありました。
映画もテレビも小説もなにも観ていられなくて、なぜか藤原さんの声がすごく心地よくて、BUMP OF CHICKENの『話がしたいよ』を繰り返し聴いて、いや、ただ流していました。
3月になってもなかなかもやは晴れず
ただただベッドの染みかのように寝て(横になったまま意識を捨てて)過ごす日々が増えていくだけでした。
だめな自分に向き合えなくて、消えてしまいたくて堪らず、荷物の整理を始めてたくさんの物を捨てたり売ったり。段ボールに詰めたり。
3月にぽつりとあった楽しみだけを目指して息を続けていました。
でもそんな風に死にかけているうちに、もやが少しだけ晴れてきて、ほんの少しずつ気持ちが浮上してきています。
やっぱり人と会わないと。押し沈めてこない、掬い上げてくれるような人だけを選んで。自身もそういう人でいられるようにしながら。
もう少しだけ時間があるから、よく考えてみようと思います。自分がこれからどうするのか。
まだ関わりたい人がいる。死に急ぐ必要もないのかもしれない。
ああ、そういえばまだ現像してないフィルムもあった。