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【無料記事】2025世界麻雀へ向けて The Biggest Pro-Ama League in the World

【友達のジェンからもらった記事】

 9月13日に「世界麻雀」というインパクトのある4文字が「X」で拡散された。
 世界陸上とか世界水泳のように「世界麻雀」とコンパクトにまとめられたことで「おっ」となる。
 この大会の正式名称は「World Riichi Championship」で略称は「WRC」で、日本語訳は「リーチ麻雀世界選手権」である。

 2014年に第1回大会がパリで行われ、山井弘プロが優勝。初代世界チャンピオンとなった。
 第2回は2017年にラスベガスで行われ、ともたけ雅晴プロが優勝した。
 第3回は2022年、オーストリアのウィーン。3年に1回の開催を予定していたが、コロナのパンデミックで延期になった。この大会の決勝は、藤崎智プロを僅差でやぶった奈良圭純プロが優勝した。

 そして第4回大会が2025年に東京で行われる。

 2022年の大会が終わってからずーっと水面下で準備が行われてきたが、昨日、ようやく公表されたわけである。
 いよいよ日本と世界の麻雀界が「世界麻雀TOKYO 2025」にむかって盛り上がっていきそうなのだが、そんな中、15年以上前からずっと「世界と日本の麻雀の架け橋」になってきた、日本プロ麻雀連盟のジェンプロから「これ黒木さんのnoteに載せてくれませんか?」という依頼があった。

 ジェンが送ってきたのは「世界の麻雀活動を追っている海外記者・世界雀士」という人の原稿。
 それ誰なん? とジェンに聞いたが「世界雀士は世界雀士やん」と返された。
 ジェンは関西外大にもいたことがあるから、関西弁もいけるのだ。
 まあ、世界雀士が誰なのかは別に良いだろう。
 今後も、公式が発表するニュースとは一味違ったニッチでマニアな記事が不定期に送られてくるから、その都度無料で掲載するので、楽しみにしていただきたい。
 以下、世界雀士が書いた記事である。ていうか、世界雀士、日本語うまくない? 私は一切、原稿には手を入れていないのだが。

【世界最大のプロアマリーグを実現した外国籍のプロたち】

 日本プロ麻雀連盟に初めてのアメリカ人が入会してから18年。初めての「リーチ麻雀世界選手権(WRC)」の開催からちょうど10年。今年度また新たな楔を打った。
「世界で最も強い麻雀選手を含めた800人相手の大会に楽々自宅から参加する機会はなかなかないね!」Team VEGEMITE Sandwichのケビン・ディン選手(オーストラリア)

 7月6日に世界各地から数百人の麻雀プレイヤーが日本プロ麻雀連盟経営のオンライン麻雀ゲーム「龍龍(ロンロン)」にログインしてリーグ戦に参戦した。これは龍龍では史上最大の同時活動となった。その理由は「WROTL」の第一節だったから。
 WROTLとは「世界リーチオンラインチームリーグ」の略語である。名前の通り、世界中の人々が4人チームを作って、毎週土曜日にオンラインで日本式(リーチ)麻雀のリーグに参戦している。これは日本プロ麻雀連盟プロ兼WRC会長の坂本ジェマや同連盟のジェンが見てきた夢の一つである。

坂本ジェマ

 「まずはこれほど多くの方が参加してくれるとは正直驚きました」と坂本プロ。
 参加者は本当に多い。全部で218チームが参戦し、それを計算してみると872人の参加者。その中で海外からは52チーム、日本からのプロチーム以外にもVtuberチーム、龍龍ユーザーチームなどもある。これらのチームが17節をかけてチームと個人の優勝を目指す。
 リーグが発表された当日に魚谷侑未プロがMリーガー豊富のチーム(白鳥翔プロ、松本吉弘プロ、三浦智博プロ)を組んだとX(旧Twitter)で発表したことが呼び水となり、日本内外で雪だるま式にチーム数が増えた。

 「海外にもオンラインリーグやチームリーグがあったりするけれど、言語や時差の問題でなかなか世界リーグを作ることはできなかった。今回は龍龍事務所やWRCが会議して、できるだけ多くの麻雀プレイヤーが参加できる環境を作ってくれた」と日本在住のジェンプロ。
 その時差を超えるために毎週土曜日日本時間23:00~03:00に開催している。それがアメリカ西海岸では土曜日朝07:00~11:00となる。やや早い、やや遅くなる地域もあるが全体的にどこの人でも無理なく参加できる時間帯でしょう。
 「多くの方が参加してくれているけれど今までのオンラインリーグよりも期間が長い分、盛り上がりを継続していけるよう心がけている」と坂本が説明。

 確かに17週間は4カ月以上のロングリーグとなり、途中で諦める選手が出てもおかしくない。そのために総合点数ではなく、期間中に連続した20戦の最も良い成績での争いとし、どこからでも逆転の可能性を残した。その上位8チームが準決勝に通過し、11月10日のベスト8からは世界中に日本語と英語の解説付きで配信される予定。チームメイトばかりに頼るとトラブルになることもあるので、個人戦でも賞品が用意されている。
 その他、プレイヤーの注目を保つためにWRCのユーチューブチャンネルで毎週振り返り番組を英語で配信している。チーム紹介、上位選手の確認、その週の注目プレイ、役満などを振り返っている。

 ジェンプロは「ずっと英語での解説機会を増やしたくて連盟やWRCに様々な提案をしてきたからこの大きな大会の決勝戦も解説するチャンスがあることは本当に嬉しい」と語る。
 以前、ラスベガスやウイーンで行ったWRCや2021年に行ったWRCオンラインでは英語の解説があったが、海外の麻雀人口が増えて数年に一度のイベント解説は物足りなくなった。各プロ団体の対戦の解説はできなくはないけどやっぱり複数の主なプロ団体と海外のプレイヤーが共に競っているイベントの方が全世界で盛り上がるでしょう。今回のイベントだけではなく、今年度からWRCが積極的に複数のプロ団体が参加している「夕刊フジ杯争奪 麻雀女流リーグ」などの解説企画も進めており、例えば将来は最強戦、Mリーグなどの英語解説をスムーズに担当できるように準備をしているようだ。

 海外の麻雀人口が増えているかもしれないけれど麻雀歴が長い日本のプロとの対戦の様子はいかがでしょうか?

 「プロと対戦するにあたって、勝つとすごく気持ちいい。しかし負けた時はそんなに気を落とすことがない」Tenkoshankoのイェルネイ選手(スロベニア)
 1つの楽しみとしてチームの絆を深めるために、アマの各チームはロゴを出してそれを龍龍のアバターの代わりに利用することができる。普段アバターを選べない龍龍だから意外と大きな特典である。
 経験が浅い方も楽しく参加されている中、第8節が終わって主に「NAGA」などのAIを使って勉強している「Snake Shack」、ブラジルベースの「ブラジル風牌」とシアトルベースの「Puget Sansou」という海外チームがベスト20に入っている。香港ベースのPhoenix Warriors鳳凰勇士@HKのチームがなんと9位!。

 特に目立つ海外選手としては海外で長年様々な国際大会などに参加してきた「Puget Sansou」のKinyan選手が第8節が終わった時点では3位で、現在1位である日野太貴プロとたったの26.3の点差。「BC-DV」のチームメンバーであるキリンキリン選手は7位で「VEGEMITE Sandwich」のSBT101選手も上位20位に入っている。
 現地のオンラインリーグや大きな大会が増えていくとともにプレイヤーのレベルもアップしてきているから海外のプレイヤーが日本のトッププロと肩並べる日は遠くないでしょう。その頂点を目指すためにこのイベントが大事な一歩となる。

 「世界のトッププロと対戦するチャンスだ。例えば地元のテニスクラブに行ってロジャー・フェデラー選手と対戦することや社会人サッカーリーグでロナウド選手と対戦できることみたい」とアンドリューZ Pスミス(全アイルランド麻雀主事)
 Mリーグ、各団体のタイトル戦を見て応援してきた方々がこの場でそのヒーロー達と同卓して、牌譜を振り返って、勉強してまた上達していく素晴らしい機会。
 初シーズンのWROTLは最終節が2024年10月26日となり、決勝戦が11月10日。初開催で決勝に残る海外チームがもしあれば、それはまた大事な歴史の転換点になるでしょう。世界が注目しています!

(了)

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