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ボディ麻雀の謎を解明する前に「言い訳」させていただく【無料記事】

【12月13日締切の本】


 「馬場裕一の見た夢」という本が出版される。

 馬場さんが高校生の頃からずっと眺めてきた「麻雀界の歴史」について、馬場さんの「夢」を添えて描かれたものである。

 もちろん馬場さんの書下ろし原稿と、大昔の再録がメインなのだが、馬場さんは病気との戦いから生還したばかりで体力面に不安があった。だから対談やインタビュー形式の記事も多くて、その部分を私が担当させていただいた。

 普通、その程度だと著者と名前を並べてもらえないのだが、この本の企画者であり、表紙と本文のデザインを担当された「尾沢工房」さんのご厚意で名前を入れてもらった。

 尾沢さんは漫画「スーパーヅガン」(片山まさゆき)に出てきて「ムカフーン打法」を使う謎の老人、オザワ竹書房のモデルになった人で、元「近代麻雀オリジナル」の編集長だ。後に「漫画界の巨匠」となるかわぐちかいじ氏に伝説の麻雀劇画「プロ」を描かせ、当時現役大学生だった片山まさゆき氏という天才漫画家を発掘したすげー人なのである。

 片山さんと馬場さんのコンビで誌面で売り出したのも尾沢さんだし、私も20年近くお世話になってきた。

 私が麻雀企画集団バビロンに入って竹書房に出入りするようになった頃には、尾沢さんは会社を辞めてフリーのデザイナーになっていた。尾沢工房にもしょっちゅうお邪魔して、麻雀界の話や漫画の話をさせていただいた。

 だから私にとっては恩人のような存在なのだが、馬場さんにとっては兄貴分みたいな人である。

 表紙のイラストや本文中のカットは、もちろん片山さんだ。この人がいなかったら馬場さんは「バビィ」にはなっていなかった。

 文章の書けるオモロイ麻雀プロではあったと思うが、でも、行く方々で「ババプロって実在していたんですね」とか「クチビルツモやってください」とか言われて、愛される存在にはなっていなかっただろう。

 片山さんが漫画でいじり倒したからこそ、馬場さんは「人間」というよりは「漫画のキャラ」になったのである。

 担当編集者西永聡さんは竹書房OBで「モンド杯」の立ち上げの際に電話を受けた人である。つまり「第1回モンド21杯」のキャスティングをした人なのである。

 西永さんは上司の大島雄司さんと一緒に竹書房を辞めて「ぶんか社」に行った。大島さんも馬場さんの担当編集者として苦しめられてきた歴史を持つ人の1人である。

 その大島さんがぶんか社のグループ会社である文友社の社長になり、この本の発行人になった。西永さんは編集人で、尾沢さんがデザイナーであり実質的な編集長である。馬場さんと片山さんの共著で、それを私がサポートした。

 この本がなぜか竹書房ではない出版社から出るのが面白いところでもあるのだが、その本の宣伝を「近代麻雀」と冠がついているnoteでやらせていただけるのも、竹書房のフトコロの深さである。

 この本の締め切りが12月13日だったのだが、案の定翌日に最後の原稿を入れてギリギリセーフだった。

【12月15日締め切りの本】

 馬場さんの本は原稿を書くだけだから、まだ何とかなった。

 でも、同時にもう1冊抱えていて、それが「編集とDTP制作」なのである。

 佐々木寿人の過去の著作2冊を合体させた文庫本なのだが、再編集して400ページ以上になった。

 これがそうなのだが、マイナビ出版から「サイン本」の予約特典が発表されると思うので、焦って別のところで予約しない方が良いかもしれない。

 これが12月15日締切だったのだが、とにかくキツかった。

 過去のデータがなくて、ほぼ「やり直し」だったのである。

 最初はお断りしたのだが「どうしても」ということで引き受けた。

 マイナビ出版の編集部の人たちが手分けして、紙の本から文字を起こすという作業をやってくれはしたが、牌譜を入力するのは私が手作業でやったし、DTPの作業も1人でやったから、しんどかったのである。

 これがなんとか17日には「ほぼ終わり」になったのであるが、この間、定期購読してくださっている皆さんには申し訳ないことをした。

 これから毎日のように更新していくので、なにとぞご容赦願いたい。

 ボディ麻雀については、本日の夜、必ずや書くということを宣言しておく。

(了)

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