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「若かりし頃から『役満張ってても打たない牌』などの議論をしていた滝沢和典と白鳥翔。滝沢の腐っていた時期と、白鳥がMリーグ1強い〇〇とは?」滝沢和典・白鳥翔対談スペシャル企画(1)

近代麻雀note・Mリーガー対談スペシャル企画。今回は、共に若い頃からメディアなどで活躍し、雀力と発信力を兼ね備えた麻雀プロとして万人が認める、滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)と白鳥翔(渋谷ABEMAS)が登場。第1回では、二人の知られざる関係性、そして歩んで来た道のりや、それを作ってきた先人たちへのリスペクトについて、語り合ってもらった。
(全3回の1回目/#2、#3へ)
[文・東川亮]


■最初の印象は「なんだ、その名前は?」(笑)

――お二人がお互いの存在を知ったタイミングはいつだったのでしょうか。
 
白鳥 僕はMONDOに出ている滝沢さんと二階堂姉妹を見て麻雀プロの存在を知って、自分もプロになりたいと思いました。僕が知ったときから、滝沢さんはめちゃくちゃ大スターでしたよ。

滝沢 翔ちゃんは連盟に入る前は101競技連盟の道場みたいなところによく出入りしていたそうで、僕はそこの人から名前を聞いたのが最初です。「最近いい若手がいるよ」って話になって、その名も白鳥翔。「なんだその名前は?」って(笑)、すごいインパクトですよね。

 どんな人かも知らない状態ですけど、名前の印象と、最近の若手で一番いい打ち手だというので、名前だけはずっと知っていました。

――はじめて会ったのはいつでしたか。
 
滝沢 本当に覚えてないなあ。
 
白鳥 当時連盟にいたプロの人が滝沢さんとよく麻雀をしていて、その人が誘ってくれて麻雀を打ったのがはじめてだと思います。
 
滝沢 当時はその3人と誰かもう一人、みたいな感じでよくセットしてたよね。(杉浦)勘介とかもいたと思うけど、他に誰がいたか思い出せないくらいいっぱいやってました。たぶん、15年以上前の話だと思います。

――当時の印象はいかがでしたか。
 
滝沢 ただ麻雀をやるだけなので、僕としては「麻雀の話がちゃんとできる人かどうか」っていうことしかないです。で、翔ちゃんはそれがすごくちゃんとできるなと思いました。
 
白鳥 僕は「本物だな」と思いました。滝沢さんは「麻雀の教科書」みたいな感じでずっと言われていて、本当にお手本のような手をいっぱいアガるなっていうのが、最初に打ったときの感想でした。綺麗な麻雀だなっていう。

■麻雀を理で考えたい二人、堀慎吾の仕掛けの意味は

滝沢 言葉を選ばずに言いますけど、当時は「勝負事としての麻雀」みたいなのが、今よりもはびこっているときでした。その中でも僕と翔ちゃんは、どっちかっていうと今寄りの話をしていたほうかな、という感じです。

 話しているときは「これはこう見えないですか」とか「ここは空切りしたほうがいいかな」みたいな、そんな話をよくしてたなっていう記憶はあります。
 
白鳥 僕としては、滝沢さんが合わせてくれていたんだろうな、っていう感覚だったんですよね。僕はもともと勝負勘とかよりも麻雀を数字で捉えるのが好きで、先に数字から入っていたからそういう話をいっぱいしてくれていたのかなって思っていました。

滝沢 僕はそれを学びたかったんですよ。細かい部分も勉強したいから話もどんどん聞くし。 印象的で今でも覚えているのが、翔ちゃんから「堀慎吾がこうやって仕掛けたんですよ。絶対待ち変えじゃないですか?」みたいな話を熱弁されたことがあったんですよ。「絶対これ一点読みなんですよ。堀慎吾の仕掛けに意味がないわけがないからこうです」みたいなことをすごく話してくれて。
 
白鳥 覚えてますね、それ。もはやどういう牌姿かも。仕掛けていて、3mを切っている堀慎吾が4mをツモ切って、上家の僕が7mを切ったら56のリャンメンでチーして8mを切ってきたんですよ。それって56788からチーして69mしかないよね、という。4m引きのときに3メンチャンに取るとフリテンになっちゃうから1回はシャンポンに受けたけど、56でチーして8m切ってきて、それって69mの待ち変えしかないよね、という話でした。
 
滝沢 そうそう。そんな話をしょっちゅうしてるんですよ、ずっと。麻雀が終わって食事に行って、そんな話をずっとしゃべってる、みたいな感じです。

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