はじまり
数年前に突然始まった同居生活。
当時の息子は小学校の中学年だった。
じーじが居ても、ばーばが来ることになっても、すんなりと受け入れてたのか、なんにも感じなかったのか、「じーじは病気だから」と、楽しく受け入れてくれてた。
年頃のお姉ちゃん達にとっては、とても辛かったらしく、毎日苛立つ娘達と両親との間に立って、仲介役と言うのか、言い聞かせる毎日を過ごすしかなかった。
そりゃそうだ。
嫁姑問題、夫姑問題、色々あるが、なかなか孫祖父母問題は表に出ないけど、あっておかしくない。
そんなゴタゴタした毎日の中で、息子=僕は、じーじの「忘れていく」全てを面白さに感じていたようで、僕とじーじのやりとりは、まるで「まるちゃん」の世界だった。