きんじょの本棚(R)通信 [Vol.17] 金グラ店と君乃本棚店、陽だまりカフェ店
この投稿はきんじょの本棚(R)店主限定で配信したメルマガを編集したものです。
(配信日:2024年8月8日)==================================================
きんじょの本棚店主の皆さん、こんにちは。
きんじょの本棚メルマガ編集部です。
きんじょの本棚通信では全国の本棚の様子、店主のお人柄、体験や工夫、イベント情報などを共有することで、皆様の本棚活動の一助となればという想いで編集しています。
お時間のある時にお読み頂ければ幸いです。
<今回の内容は>
■きんじょの本棚リレー店主紹介 No.17
紹介者:No.87 みんなの森上作延店【神奈川県川崎市】
紹介する本棚:No.26 金グラ店【東京都町田市】
こんにちは
No.87みんなの森上作延店の店主みるねぇです。
私からご紹介するのは
No.26金グラ店の店主荒木さんです。
荒木さんとは前職の会社が同じで社内コミュニティ運営や勉強会などでよくご一緒しており、退職後にきんじょの本棚をご紹介いただきJOINするきっかけをもらった関係です。
今回、荒木さんの幼少時代と本との関係をお伺いすることで
荒木さんのルーツを皆さんにもご紹介できたらと思いました。
幼少期の荒木さんは、今も昔も変わらずボーっとした性格で、特に本屋が大好き。
つくばにある友朋堂吾妻店には、小学生のころからよく足を運び、さまざまなジャンルの本をぶらぶら眺めて楽しみながら、アホみたいに立ち読み!
置いてある漫画は手が届く範囲の漫画は全部読む勢い。
ドラえもん、エスパー魔美、日本の歴史、世界の歴史も読破!
鉄道系にハマった頃は、雑誌も立ち読み!
鉄道ファン、鉄道ピクトリアル、鉄道模型趣味などよく読まれてたそう。
荒木家は兄弟が多く、家族全員で図書館から本を借りると、すぐに本の山ができ、家族で7人。10冊借りて70冊!?
荒木さんの本との原風景は、わたなべしげおの「ジプタ」を読んで手紙を送ったところ、返事が届いたことが心に残っているそうです。
また、ご両親にジョン万次郎の本をもらったことで、海外にでも行くかなーなんて小学生の頃に考えたこともあったそうです。
そんな幼少期をお伺いするなかで、本屋の香りも好きでしたねーと、あの頃の空気感まで思い出して頂きました。
いつも周りの人のことを良く見て、気遣いをしながら、ユーモアで周りを笑顔にしてくれる荒木さん、ご家族で本と楽しくお付き合いし、息子にあった本を選んでプレゼントされるご両親のエピソードに、荒木さんのお人柄のルーツを感じました。
■きんじょの本棚店主寄稿
No.240 君乃本棚店【長野県安曇野市】
「家の外に本棚を持てば、本を処分しなくて済む」
私がきんじょの本棚を開く理由は、たったそれだけ。
はじめまして。No.240「君乃本棚」棚主でございます。
6月に長野県安曇野市で開架し、皆さまのお仲間に加えていただきました。
私と、私の夫はたいへんな本好きです。
マイホームを持ったあかつきには壁四面を全て本棚にした書斎を作るつもりですが、今は身の丈に合った賃貸住宅で小ぢんまりと暮らしていますので、我が家は本であふれています。
リビングの壁一面を本棚に占拠され、収まらない本たちをストッカーに詰め込み、読みたくなってはひっぱり出し、しばらく読むからと積み上げ……。おかげでちっとも片付きませんが、本だけは手放したくないのです。だって10年後にまた読みたくなったら困るから。
ページをめくると、初めて読んだ記憶がぶわっと込み上げます。ああ、そうそう、こんな話だった。ここ、ワクワクしたなあ。この先どうなっていたっけ。あの時は泣きながら読んだっけな……。
そんな記憶たちが家の中にあふれ返って、行き場を失っておりました。
もしもそれが、大切な場所で、大切な人たちに手に取ってもらえるなら。
そして、誰かの大切なものになって旅立っていったら。
寂しいけれど、うれしい。そんなふうに思いながら、棚主をやっています。
本棚を置いているのは、長野県安曇野市のちょっと変わったカフェ「君ノ珈琲」の店内入口です。
レトロモダンな雰囲気のただよう一見普通のカフェですが、変わっているところを挙げればきりがありません(皆さまお馴染みの東京都町田市にも実は縁があります。そのお話はまた今度)。
今回特筆すべきは、このカフェはおもしろいお客が次々と集まる「サロン」であること。
そして、2階を宿泊施設とする「泊まれるカフェ」であることです。
1階カフェの常連である私と、2階の馴染み客であるNo.54 夢想読書会@Ond店のタムラさんが出会ったことで、「君乃本棚」は開架しました。
そこに行けば、誰かに会える。そんな止まり木のような場所に、本たちを住まわせました。
実は長野県、特に松本市などはひっそりと「本屋の街」です。
顔と名前で家が分かるような田舎ですが、本というアナログな文明があたたかみを持って、まだまだ十分に息づいています。
土の匂い、風の匂い、木々の匂い、・・・・・・そして、紙の匂い。
そういうものに囲まれて、北アルプスのふもと「君ノ珈琲」で読書はいかがですか。
(No.240 君乃本棚 棚主 佐藤春香)
■きんじょの本棚店主寄稿
No.106 陽だまりカフェ店【東京都町田市成瀬台】
2024年7月21日16時。東京都町田市成瀬近郊にあるNo.51絲子店・No.83TENT成瀬店・No.106陽だまりカフェ店・No.219南大谷小前のきょうかい店の店主及びスタッフがNo.215ヤマボウシ店に集まり、わちゃわちゃとミーティングを行った。目的は「10/13に開催される町田市南第3高齢者支援センターのイベント”コミュニティ福祉フェア”で何を出店するか」を決めること。今回のNo.215ヤマボウシ店に続き、8/25にはNo.219南大谷小前のきょうかい店で、最終回の9月にはNo.83TENT成瀬店でわちゃわちゃとおしゃべりする予定。
高齢になっても、元気に健康で住み慣れた「このまち」に住み続けるにはどうすれば良いか。今回開催されるイベント”コミュニティ福祉フェア”では、一つの視点として、「このまち」で行われている活動に参加して、地域と繋がり、生き生きと生活していく事を提案する。その為には、まず、地域でどんな活動が行われているかを知ってもらわねばならず、なんか楽しそうに活動している「きんじょの本棚」活動の中身をご紹介頂き、仲間を増やして頂けないか・・・・・。だいぶ前置きが長くなったが、わちゃわちゃの訳はこんなところ。「きんじょの本棚」は実に多くの顔を持っている。
自己紹介で語られたそれぞれの本棚のエピソードも楽しい。
置き場所に失敗し何度も破損を繰り返している本棚。頂いた30冊ワンセットのマンガを目の前にして途方に暮れている本棚。本棚用にと贈呈された高価そうな歌舞伎の本をお義理で置いている本棚。終活の一環を担いつつある本棚。一緒に置いてある貸し出しノートが、利用している子どもたちとの交換日記に発展し、挙げ句の果てにはノートの中で喧嘩が始まるなんて言う誰も想像できない経験をしている本棚。借りていく人はいるが、周りに本棚が無く、「どこに返しても」に至っていないとちょっぴり寂しい思いをしている本棚。でもみなさん「きんじょの本棚」の大ファンである。
10/13の「きんじょの本棚紹介ブース」では、より多くの仲間が増えたら良いという共通の思いから、「きんじょの本棚」に関わるとこんなにも楽しいよ、と言うそれぞれの想いをお伝えしようという結論に至った。でも、ブースを覗いてくれた方に機関銃のように一方的に説明をしても想いは伝わらないだろうから、何か本にまつわる「ものづくりワークショップ」コーナーを設置して、作りながらおしゃべりをする形式はどうだろう・・・・以上が、7/21会議録。
今回ご参加いただいたNo.83TENT成瀬店学生スタッフの川名さんは、大学院で「マイクロ・ライブラリー」の研究をされているそう。「まちを図書館に」と言う私の想いとピッタリ合致。実に頼もしい思いがしました。頂戴した名刺を胸ポケットに入れたまま洗濯機に放り込み、今、こっ酷くカミさんに叱られています。もう一枚ください。
<まとめ>みなさんに宿題です。
本にまつわる「ものづくり」のネタを考えてください。(予算はありません)
では、8/25にお会いしましょう。
■きんじょの小話
先日のfacebookの店主グループの投稿に気になる投稿があった。
ある店主さんの投稿。
きんじょの本棚に置いてあった貸し出しノートに、「こんなことして、なにが楽しいの」と大きく書かれていたそうだ。
小学生かな、と思わせるイラストも添えられていた。
その本棚の店主さんはこんな風に返事をしていた。
「こうやって反応してくれて、地域の人とつながれるのが楽しいんだよ。キミはどんな人になりたいですか?」と。
店主さんの返事はさらに続いていた。
「私は、やりたいことを 人の目を気にすることなく 楽しんでやっている人のことを、応援する人でいたいと思っています。」
最後には「あなたのことも応援するよ」と。
私がもしノートに書き込んだ本人だったら、ガーン!とくる一言だろう。
「どんな人になりたいか」なんて、未来への希望に満ちた言葉、とてもワクワクする。
しかも、どんな大人、じゃなくてどんな人!
明日からでもなれる。
しかも、こんなことを書き込んだ、自分のことも応援するという大人がいる。
叱ったり、貸し出しをやめるのではなく。
落書きをしたら、顔も知らない大人からの無償の応援が返ってきた。
どうしよう!なりたい人に、私も、なりたい!!!……と、もし私が小学生なら思う。
この投稿を読んで、大人の私は本棚の前でポツンと佇む、ランドセルを背負った子を想像した。
肩を落としながらこのノートの返事を読んだんじゃないかな。でも、帰り道はきっと背筋を伸ばして、少し軽い足取りで歩いたんだろうな。
もし私が「こんなことして、なにが楽しいの」と突然言われたら、自分が責められたと思って、落ち度がなかったか探したり、相手を心の中で責めたりする。
さらに、寝る前にもう一度言われたことを思い出し、クヨクヨした自分や、相手を責めた自分を反省する。
そんな自分もfacebookのこの投稿を読んで、目の前が明るく開けた気持ちになった。
すごいお返事をする店主さんだ………。
今日からどんな人になろう。
どんな人として生きていこうかな。
大人の私だってそう思って生きていいんだよな。
きんじょの本棚のすてきなすてきな小話でした。
(この話はNo.113笹野台シュガー&メイプル店の6月13日の投稿を元に書いています。)
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■新規登録店
245.Oliver店[東京都北区]
246.チーオレサポートセンター店[神奈川県相模原市]
247.七国山のふもと店[東京都町田市]
□編集後記
17号も皆さまのご協力ありがとうございます!
今回もきんじょの本棚にまつわるエピソードをたくさんお届けできました。
本棚をはじめたキッカケ、はじめた後も、きんじょの本棚(R)を通じて「行き当たりバッチリ!」なドラマが生まれてますね♪
暦の上では立秋に入りましたが、暑さはもう少し続きそうですね。お身体には気をつけてお過ごしください。
(さだの)
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