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【読書会】第58回乱読の読書会(2022年8月)レポート

こんにちは!

8/13(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(乱読の読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「多様な本が行き交う場」!

全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者はオブザーバーの方含めて5人。事前に参加者の方から6月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第57回】乱読の読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。

猫的感覚 / ジョン・ブラッドショー (‎早川書房)

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた本です。ちょっと個人的な事情があって7月は猫に関する本をよく読んでいたのですが、その中から特に面白いと思ったのがこちらの一冊。実は以前読んだ本の再読なんですが、それでも非常に楽しめました。

内容としては、人間と猫の関係性の歴史から猫の動物行動学的な考察、社会と猫との関係など幅広く猫について書いています。紙の本で360ページというなかなか分厚い本で、どちらかというと学術的な論調であることも内容の説得力があるのもいいですね。おすすめです!


沈黙 / 遠藤周作(‎‎新潮文庫)

この本は以前「ダロウェイ夫人」を紹介頂いた方のベスト本です。イギリスのガーディアン紙の死ぬまでに読むべき1000冊の本をよく読んでいる方だそうで、その中に選ばれている日本人小説ということで読んだ本であるとのこと。

内容については長崎のキリシタン迫害を描いた小説です。ある意味、キリスト教の敗北ともいえるようなこの本を、ガーディアン紙が選んだ理由について考えさせられるとおっしゃっていました。キリスト教文化にいる方がこの小説をどのように読むのか、そういったことに想像を巡らせるのも読書の面白さなのかもしれません。


宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール / 宮脇孝雄(アルク)

この本は以前「とにかく死なないための「しょぼい投資」の話」を紹介頂いた方のベスト本です。宮崎孝雄さんという翻訳家の方が翻訳における注意点などを、4本の海外作品にピックアップしながらゼミナール形式で解説している一冊だとのこと。

よくある翻訳解説本だと文章単位で解説がなされているので前後の文脈がわからなかったりするそうですが、こちらは短編やある作品の章まるまるが例文として示されているので文脈も含めた理解がすすむそうです。取られている作品もバラエティに富んでいて、中身が濃い本だったとおっしゃっていました。



張り込み日記 / 渡部 雄吉、構成と文 乙一(ナナロク社)

この本は以前「チベット幻想奇譚」を紹介いただいた方の紹介本です。新聞の記事で知った一冊だとのことで、内容としては昭和30年代に起こったバラバラ殺人事件の捜査の様子を写真集の形式で表現しているようです。なかなか珍しいタイプの表現形態ですね。

迷宮入りしそうな案件を追いかけていく刑事の様子を収めた写真集なのですが、紹介者の方は当時の日本の空気感が伝わってきたのが非常によかったとおっしゃっていました。今とは似ているようで違う当時の日本の様子が写真というかたちで残っているのが面白いとのことでした。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もミュートの必要がなく、どんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいですね。


まずはオブザーバー参加いただいた方からおすすめいただいた本として「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」について話題になりました。目の見えない人がどのように世界を見ているのか、また、自分の中でも気づいていなかった偏見に気づくことができたというところで印象的だったとのことでした。


また、こちらの「電気代500円。贅沢な毎日」についても話題になりました。こちらの本を読んだ方の感想としては、ちょっと極端すぎるところが多く、自分と筆者の間で埋まらない溝のようなものを感じてしまったとのことでした。SDGsというお題目は掲げられてはいるものの、なかなか現実としてそう簡単ではない、ということなのかもしれません。

そんなこんなであっという間の90分でした!


まとめ

今回は先日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今後の読書会の予定としては8/13(土)の20:00~21:30となります。

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それでは、また!

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