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コーンスープのコーンの気持ち
今日も今日とてバーで一杯。私のよく行くバーでは最初にほんの数口分のスープが出てくる。
その日のスープはコーンスープだったところからそこに居合わせたみんなでコーンスープのコーンの気持ちを考えた。
缶に入ったタイプのコーンスープ。最近では缶が改良されて比較的コーンも美味しくいただけるようになったけど、私たちが学生時代はプルトップ型が主流で常にコーンを食べきれないことに日本国民のほぼ全員が悩んでいたことだろう。
「もし、コーンスープのコーンだったとして、最後まで食べられないように缶の中で踏ん張る?潔く食べられる?」
「私個人的な今の性格であれば踏ん張るタイプかもだけど踏ん張ったところでゴミ箱からの圧死だからなぁ…」
「けど、私は生まれてきた意味を知りたいから食べられに行くかなぁ〜」
「食べられるとしても中盤あたりで先陣の流れに乗って「お先っ!」って言いながら飛び込みたいかな」
「うーん、缶の中で気づかないうちに圧死するのと咀嚼されるのどっちがマシだろ…?」
「うーん、そしたら飲み込まれたいよね」
「心情的なは飲み込んでほしいけどそれだと飲んだ人にちょっと申し訳ない気持ちになるかもな〜」
「じゃあさ、飲まれるとしたら誰がいい?私は受験を控えた学生さんがいい。なんか応援というか励ませたかな?みたいな気持ちになれそうじゃない?」
「その学生がさ、無事合格してウェイ系サークルとか入ってとんでもないことになったら絶対嫌だ〜」
「学生さんはもうずるいよ。だったら失恋直後のサラリーマンとかがいいかな〜」
「CMつくれそう!隣のやつがさ、恋なんてコーンの数ほどあるよとかって励ますの。とはいえコーンの数だと少ないか」
今夜もくだらなくも楽しい話が尽きない。