【LPGA】TOTOジャパンクラシック
【初日】
全米女子プロゴルフ協会公式戦が、茨城県太平洋クラブ美野里コースにおいて4日間開催される。米ツアーで戦う日本人選手もほぼ全員帰国してこの大会に臨んでいる。
初日は岩井明愛がコースレコードタイの-9を叩き出しトップをとった。今季何度も見られた光景だ。2位Tに稲見萌寧と西村優奈、畑岡奈紗の3人が続く。以下、初優勝が待たれる期待の選手で今大会こそ勝利の予感……と今季ここで何度も書いた桑木志帆が5位Tにいる。初優勝がTOTOだっていいじゃないか。がんばってほしい。
初日の上位陣は日本人が占めているが、昨年も2日目まではそうだった。1,2,3日本人で独占か、などと浮かれていたら、3日目と最終日でなんと14伸ばしたジェマ・ドライバーグに優勝をかっさらわれてしまった。さて、今年はそのリベンジを誰が果たすのか。
それにしてもオーバーパーがたったの5人という、優しめのピン位置が明日も続くと思われる。優勝スコアはいったいいくつになるのだろうか。
我らの菊地絵理香選手は3バーディ・ノーボギー、初日トータル-3とまずまずのスタートを切った。明日は同所属の阿部未悠、そしてニトリPO以来となる申ジエとのペアリングに。今日の出立ちはベージュのポロシャツに黒スカート、そしてキャップ(これ重要)。このベージュのポロ、出現頻度高めなので気に入っているのだろう。明日もナイスプレーを期待したい。
【2日目】
画面をつけてはいたが、最終プロテストの方を優先視聴していたため、内容はやや薄め。
2日目首位に立ったのは、さすが地元茨城の星・畑岡奈紗と、昨日の推しビームが届いたのか桑木志帆。
2打差3位Tに稲見萌寧と岩井明愛、リン・シュウ(中国)。やはりのピンポジで上位陣はほぼ全員がToday -5越えで大きく伸ばして明日の3日目へ。
菊地絵理香選手。どんまい、そんな日もあるさ。
ひとつずつコツコツ詰めていきましょう。
【3日目】
Wイーグル
桑木志帆がやってのけた。首位Tで明日最終日を迎える。資生堂レディースで流した涙のリベンジをここで果たすことができるか。
2イーグル・2バーディ・ノーボギーの桑木を逃さなかったのは、世界の畑岡奈紗だ。そう簡単に米ツアーでの勝利を渡すわけにいかない。
そこに“おかえり、2年前の私”、稲見萌寧を加えた3人で明日、最終日最終組を戦う。神谷そらの優勝ストーリーも考えていたが、18番のボギーはよろしくなかった。
明日勝って米ツアー参戦権を手に入れるのは誰か?
菊地絵理香選手、今日は7バーディ・1ボギーのナイスラウンド。今日は何が良かったのかは知る由もないのだが、昨日はいったい何だったのよ。
ともあれ、菊地選手の今季の修正力はやはりすごい。明日もがっつり伸ばして「良い11月」のスタートとしてほしい。
【最終日】
表彰式で、トロフィーを始め数々の副賞を手渡されて写真に収まる。
「また彼女が勝ったか」
2シーズン前には正直見飽きてしまっていたこの風景。昨年の山下美夢有、そして今年は櫻井心那ら若手の台頭でうっかり忘れてしまっていたが、2020-21シーズンの絶対女王の強さは、時に“強すぎてつまらない”と形容されてしまうほど凄まじかった。
今大会TOTOジャパンクラシックでの彼女の優勝は、今年8月の鈴木愛の久々の優勝時と同じ気持ちにさせられた。やはり彼女が強くないとツアーは面白くない。鈴木愛や彼女は、いわば“北の湖”。「最強」というその地位に存在していることが重要なのだ。
その女王、稲見萌寧の久々の帰還だ。
さて、桑木志帆について語らないわけにはいかない。優勝してもよかったのに、運悪く女王帰還試合と重なってしまったスケジューリングが悔やまれる。資生堂で敗れたときに「この後チャンスはまだある」と書いたが、今大会を終え、それを訂正する。
「来シーズン、何勝するか楽しみ」と。
力量に疑問の余地はまったくない。今オフでの桑木の大進化に期待したい。
そして最後に我らの菊地絵理香選手。
最終日も7アンダー・1ボギーのナイスラウンド。トータル-12は40位Tと、この2日間で30位ほど順位を上げてフィニッシュ。変えたドライバーもどうやらフィットしまくってきた模様。リコーまであと3試合、ここまでショットが整ってくれば、あとは勝ち負けだ。ニトリで決めたあのスキップをもう一度。