2023年 第21戦 楽天スーパーレディース
【初日〜2日目】今度こそ
第5戦ヤマハレディス以来の首位での予選通過。鈴木愛である。2日目の今日はショット〜アプローチ〜パット、すべて噛み合っていたように見えた。今度こそ、昨年から続いている“決勝で崩れる”という悪い流れを止めることができるか。小祝さくらが8連続バーディを含むToday-9で3位Tに躍り出た。小祝はプレーが速いため、ライブでバーディパットを捉えるのは至難の業だ。DAZNのスイッチャーも今日は苦労したことだろう。小祝と同じく3位Tの吉田優利も2日間ノーボギーでとても安定している。昨季の勝みなみの4日間ノーボギー優勝を意識しているようだ。また櫻井心那は資生堂のときのような勝ち方をするなら7位Tは好位置だ。さらに忘れてはいけない1人岩井明愛、19位Tとややトップとは離れているように見えるが、彼女は急に-10とか叩き出したりするので明日のムービング・デーは期待だ。
さて、今大会初優勝者が生まれるとしたら、鈴木と並んで予選を首位通過した宮澤美咲、資生堂で櫻井にプレーオフで敗れたリベンジの機会を狙っていた桑木志帆、同じくヨネックスレディスで悔しい思いをした佐久間朱莉あたりが有力か。菅沼菜々も候補だが、今日は見ていてかわいそうなくらい、まったくパットが入らなかった。18Hのバーディが明日の爆発のきっかけになってくれるといいなと思う。そして最後に菊地絵理香。Today5つ伸ばして+2からの予選通過だった。ナイスプレー! しかし、せっかく伸ばしているのにスタート時間により画面に映らないこのパターンが本当に多い。(しかも滅多に出ないイーグルが出ている)
さて決勝の明日、兵庫の気温はというと、午前中はギリギリ20度台で回れるかもしれない。しかし正午すぎからはまた真夏日の予報だ。どうか選手たち、また会場の観客や関係者全員が、無事に4日間を終えられますように。
【3日目】18番のイーグル・ジェットストリームアタック
ジェットストリームアタック(以下、JSA)とは機動戦士ガンダムの世界内の用語で、3機のモビルスーツ(ドム)が一列に並んで(ガンダムに対して)波状攻撃を仕掛ける戦術である。つまり今日3日目に起こったJSAとは、まず第9組の櫻井心那(ガイア)が2オン1パットで決め、次に第10組の小祝さくら(マッシュ)がチップインイーグル、そして最後は最終組鈴木愛(オルテガ)が3打目を見事ショットインイーグルで締めた。このように20〜30分のフレーム内で3つのイーグルが見られるのはたいへんめずらしい。さらに浜崎未来が8番で初エースを達成。(ちなみにエビアンでは馬場咲希もエースだ)
このような伸ばし合いになるコースセッティングについて、「日本は簡単すぎる」「これに慣れちゃうと海外で戦えない」などの批判が聞こえてくる。それも一理あるが、毎回毎回サロンパスカップのようなギッチギチの試合ばかりでは観ているこちらが疲れてしまう。たまには良いではないか。
3日目で崩れなかった(どころか伸ばした)鈴木愛がついに壁を1枚破った。簡単ではないがあと1枚ブチ破って、2年ぶりにトロフィーを掲げてほしい。
最後に菊地絵理香はToday+1。うむぅ。。。兵庫は暑いからしょうがない。
【最終日】
櫻井心那が今季2勝目。強かった。元来持っていたキャノン砲に続き、100ヤードランチャーを装備してしまった櫻井に死角はほぼなかった。マネジメントもまるでベテランのそれのよう。残り試合数を考えると、あと2,3つ勝ってもまったくおかしくないだろう。一方、2年ぶりの優勝に向かって櫻井を追走した鈴木愛だったが、13番の渾身のバーディで一旦は追いつくも16番のボギーで万事休す。いつものように最終日の“崩壊”があったわけではなかった。ただ17番のバーディパットが入って1打差となったとしても、今日はきっと勝てなかっただろう。今日の櫻井が強すぎたのだ(今週は愛ちゃんに勝ってほしかったのだが)
それにしても、先日の資生堂レディスに続き、山下・岩井千怜が留守の試合でキッチリ勝つところは抜け目がない。(立派だ、という意味だ)このレベルアップした櫻井心那が、たった今フランスで戦っている最中の山下美夢有と相対する今後の試合を思うとワクワクが止まらない。
最後に菊地絵理香は52位Tでフィニッシュ。3.98ptをゲット。
2023.7.30.14:51責了