日本では未承認ですが、イーライ・リリーの抗体医薬ベブテロビマブ(bebtelovimab)はオミクロン株のBA.1であってもBA.2であっても中和活性を有していることが示されており、米食品医薬品局(FDA)は2月11日に、ベブテロビマブに緊急使用許可(EUA)を与えています。さすが米国、早いですね。
今回、ご紹介したのはあくまでシュードウイルスを用いた研究かつ、プレプリント論文に書かれている内容であることから、ソトロビマブがBA.2に本当に有効なのか無効なのかはまだ結論が出ていません。いずれにしても使用量が増えているソトロビマブの不足は今後、深刻になりそうで、有効・無効のどちらに転んでも、日本のCOVID-19抗体医薬の状況に混乱が生じそうです。
(参考文献)
1)The COVID-19 Treatment Guidelines Panel's Statement on Therapies for High-Risk, Nonhospitalized Patients With Mild to Moderate COVID-19(NIH、COVID-19 Treatment Guidelines)
2)Yamasoba D, et al. Virological characteristics of SARS-CoV-2 BA.2 variant. bioRxiv preprint doi:10.1101/2022.02.14.480335
3)Iketani S, et al. Antibody Evasion Properties of SARS-CoV-2 Omicron Sublineages. bioRxiv preprint doi:10.1101/2022.02.07.479306