「COVID-19後遺症の神経精神疾患リスクは他の重症呼吸器感染症と同様」 KINGSTONE_PROJECT 2022年6月26日 08:00 TONOZUKAです。COVID-19後遺症の神経精神疾患リスクは他の重症呼吸器感染症と同様 COVID-19後遺症の神経精神疾患リスクは他の重症呼吸器感染症と同様 英国Oxford大学のAshleyKieranClift氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)回復者のその後 medical.nikkeibp.co.jp 以下引用英国Oxford大学のAshley Kieran Clift氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)回復者のその後12カ月間の神経精神疾患発症リスクを、パンデミック期間中にCOVID-19以外の重症の急性呼吸器感染症で入院した患者と比較するコホート研究を行い、両群間のリスクに差が見られなかったと報告した。結果は2022年5月11日のJAMA Psychiatry誌電子版に掲載された。 COVID-19患者は、後遺症として神経精神疾患を発症するリスクが高い可能性がある。しかし、重症急性呼吸器感染症(SARI)患者は退院後に神経精神疾患や認知機能障害のリスクが増加し、一般の母集団より発症率が高いことが、既にパンデミック前に報告されていた。そこで著者らは、そうした症状が、COVID-19特異的ではなく、急性呼吸器感染症が重症化した患者に見られる一般的な後遺症である可能性を検討することにした。 2020年1月24日から2021年7月7日までの期間に、QResearchプライマリ・ケアデータベースに情報を提供している一般開業医に登録されていた18歳以上の患者を対象とし、その中からCOVID-19またはSARIで入院し、生存退院していた患者を特定した。 主要評価項目は、退院から12カ月以内の神経精神疾患(不安障害、認知症、精神障害、抑うつ、双極性障害)の新規診断、または関連する医薬品(抗うつ薬、睡眠薬/抗不安薬、抗精神病薬)の初回処方とした。COVID-19やSARIで入院する前に、既に神経精神疾患の記録があった患者は除外した。 パンデミック期のコホートは約838万人の診療記録があり、84.22%に当たる705万8199人が1年後までの経過が追跡可能だった。平均年齢は49.18歳(標準偏差18.45歳)で、男性50.1%と女性49.9%だった。このうち、51万9134人がPCR検査でSARS-CoV-2陽性になった記録があり、5万798人がCOVID-19で入院していた。このうち3万2525人(コホートの0.04%)が生存退院していた。SARIで入院後に生存退院した患者は1万6679人(0.02%)見つかった。 生存退院後12カ月間に不安障害と診断された患者の割合は、SARI回復者の1.04%とCOVID-19回復者の0.74%で、認知症と診断された患者はそれぞれ1.13%と0.50%、精神障害は0.05%以下と0.04%、抑うつが0.15%と0.05%、双極性障害は0.08%と0.04%だった。 次にこれらの疾患による入院を経験していない一般的な母集団と、COVID-19やSARI後の神経精神疾患リスクを比較した。不安障害の調整ハザード比は、SARIが1.86(95%信頼区間1.56-2.21)で、COVID-19では2.36(2.03-2.74)だった。認知症のハザード比はそれぞれ2.55(2.17-3.00)と2.63(2.21-3.14)、精神障害は3.63(1.88-7.00)と3.05(1.58-5.90)、抑うつは3.46(2.21-5.40)と1.95(1.05-3.65)、双極性障害は2.26(1.25-4.08)と2.26(1.25-4.07)だった。 関連する医薬品の初回処方についての分析結果も同様だった。抗うつ薬処方のハザード比は2.55(2.24-2.90)と3.24(2.91-3.61)、睡眠薬/抗不安薬処方のハザード比は、3.10(2.74-3.51)と3.79(3.38-4.25)、抗精神病薬処方のハザード比は4.64(420-5.12)と4.78(4.28-5.33)だった。関連する医薬品の初回処方についての分析結果も同様だった。抗うつ薬処方のハザード比は2.55(2.24-2.90)と3.24(2.91-3.61)、睡眠薬/抗不安薬処方のハザード比は、3.10(2.74-3.51)と3.79(3.38-4.25)、抗精神病薬処方のハザード比は4.64(420-5.12)と4.78(4.28-5.33)だった。 続いて、SARIを基準とし、COVID-19と直接比較した場合には、抗精神病薬の処方リスクはCOVID-19の方が有意に低かった(調整ハザード比は0.80:0.69-0.92)が、それ以外の分析結果に有意差は見られなかった。 最後に心筋梗塞で入院後に生存退院した患者とリスクを比較してみた。不安障害を新たに発症するリスクはSARIが0.66(0.49-0.88)、COVID-19が0.62(0.46-0.83)と心筋梗塞後よりも低かったが、認知症を発症するリスクはSARIが2.24(1.53-3.27)、COVID-19が1.92(1.28-2.87)と心筋梗塞後よりも高かった。 これらの結果から著者らは、重度のCOVID-19から回復した患者の神経精神疾患の後遺症リスクは、他の重症呼吸器感染症の生存退院患者と同様であることが示唆されたと結論している。この研究はWellcome Trustなどの支援を受けている。 原題は「Neuropsychiatric Ramifications of Severe COVID-19 and Other Severe Acute Respiratory Infections」、概要はJAMA Psychiatry誌のウェブサイトで閲覧できる。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! 宜しければサポートお願い致します。いただいたサポートはポータルサイトの運営費用として大事に使わせていただきます。 https://music-online.kingstone-project.jp/ チップで応援する #新型コロナウイルス #コロナ #ワクチン #入院 #コロナに負けるな #リスク #コロナ禍 #新型コロナワクチン #コロナウイルス #新型コロナウイルス対策 #アフターコロナ #ワクチン接種 #新型コロナウィルス #患者 #コロナワクチン副反応 #24 #COVID #コロナウィルス #19 #ウィルス #コロナウィルス対策 #新型コロナウィルス予防 #ハザード #sari #神経精神疾患