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「沖縄の第6波から見えてきた重症度の実際」

TONOZUKAです。



沖縄の第6波から見えてきた重症度の実際

以下引用

新型コロナウイルス感染症COVID-19)の第6波に突入した沖縄県から、重症度に関する知見が発信された。沖縄県疫学統計・解析委員会が2022年1月11日に公表したCOVID-19発生動向報告によると、宮古・八重山医療圏で診断された新規陽性者714人のうち中等症Iが17人(2.4%)、中等症IIが7人(1.0%)で、年齢別では80歳以上の69.3%が中等症だった。ただし、人工呼吸管理を要する重症者は出ていない。

 報告を読むと、1月以降に、沖縄県の宮古・八重山医療圏で診断された新規陽性者 714 人を対象に重症度を確認した結果、1月10日時点で690人(96.6%)が無症候または軽症だった。また、中等症Ⅰ(息切れ、肺炎所見あり)は17 人、中等症II(酸素投与、呼吸不全あり)は7人で、人工呼吸管理が必要な重症者は皆無だった。

 年齢別に見ると、中等症Iは20~39歳が5人、40~59歳も5人、60~79歳が2人、80歳以上が5人だった(図1)。中等症IIはそれぞれの年齢層で0人、2人、1人、4人だった。80歳を境に重症度に大きな違いが表れており、80歳未満では97.9%が無症候または軽症だったが、80歳以上では中等症Iが38.5%、中等症IIが30.8%だった。今後、高齢者へ感染が拡大した場合、重症者が増加して医療がひっ迫する懸念は捨てきれない。


このほか、沖縄県疫学統計・解析委員会がまとめた報告のポイントは以下のようになる。

■新規陽性者数・実効再生産数
 沖縄県における先週(1月3~9日)の新規陽性者数は、7308 人(先々週383人)。「極めて急速な拡大である」ことから、「実行再生産数を疫学的に意味のある形で推計することは困難」であるとしている。

■年代別推移
 年代別では、20歳代が3624 人(50%)と最多。これに30歳代896人(12%)、10歳代 859人(12%)と続く。「活動性の高い20歳代に突出して陽性者が多く、40歳未満が78%を占めている」のが特徴。この点について同委員会は「これまでになく若者に陽性者が集中している」とコメントしている。

■入院患者数推移
 入院患者数は、先週末(1月2日時点)で 107人。1週間前の56人から倍増している。酸素投与など中等症患者も46人で、1週間前の28人より大きく増加した。ただし、気管挿管など重症患者は発生していない。

■オミクロン株感染の病原性と症状
 沖縄県内の医療機関からの報告によると、「若者にとってはインフルエンザに近い」と考えられるとの見方を示した。一方、ハイリスク者、特に高齢者については、沖縄県でも症例が少なく、「まだ判断できない」としつつ、沖縄県立宮古病院と沖縄県立八重山病院の限定的な臨床報告によると、中等症以上の80 歳以上9人のうち8 人はワクチン2回接種を完了し、1人は1回接種の段階だったと紹介している。また、60~79歳では中等症以上が6.7%だった。これらを踏まえ同委員会は「今後、高齢者へと感染拡大が進んだ場合には、医療ひっ迫となる可能性がある」と懸念を示した。

■今後の見通し
 今後も増加傾向が続くものと推定し、今週の新規陽性者数は1万5000人以上と見込んでいる。ただし、沖縄県内の検査体制は1日に2万6000件を上限としているため、陽性率10%の場合、1日に2600人、週に2万人弱の診断が限界となる。今後の検査体制を維持するためにも、体調が軽い人には市販の抗原定性検査キットの活用を求めている。一方、入院患者数は、デルタ株までの入院率に基づけば 1000人を超えると見込む。ただし、「オミクロン株では病原性が低下していることから、入院患者数の推定は困難」との見方を示している。

オミクロン株でも基本的な感染対策は有効

 同委員会は「今後の見通しと対策」の中で、「オミクロン株であっても、基本的な感染対策が有効」と指摘。以下のように求めている。

 「人が集まる場所では、マスクを着用してください。公共のモノに触れたときは、こまめにアルコールなどで手を消毒してください。一緒に食事をするのは、同居する家族やパートナーなど親しい人に留めてください。そして、発熱などの症状を認めるとき、仕事や学校を休み、外出を自粛することは極めて重要です」

 言うまでもないが、こうした対策は何も沖縄県に限ったことではないのだ。





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