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重症化するのは高齢者に限らないようです。小児でも多臓器炎症症候群などの症例が。。「SARS-CoV-2感染小児の中枢神経異常の特徴」

2021/01/24

TONOZUKAです。

SARS-CoV-2感染小児の中枢神経異常の特徴

以下引用

 米国California大学San Francisco校のCamilla E Lindan氏らは、SARS-CoV-2感染小児の中枢神経系の症状について分析するために、世界中から症例データを集めて神経画像データを中心に検討し、それまで健康に成長していた小児でも、SARS-CoV-2感染に関連した急性期または遅発型の中枢神経系異常が見つかったと報告した。結果は2020年12月15日のLancet Child & Adolescent Health誌電子版に掲載された。
 COVID-19に関する初期の報告では、重症化するリスクが高いのは高齢者で、小児はSARS-CoV-2に感染しても、8割は無症状か軽症ですみ、重症化のリスクは低いとされていた。しかし、世界的な患者数の増加と共に、呼吸器以外の臓器や全身性の異常についての報告が増えており、小児でも多臓器炎症症候群(MIS-C)と呼ばれる症例が見つかるようになった。複数の症例研究をレビューしたところ、MIS-C患者の34%に神経症状が見られたという。しかし、これまでの報告では、COVID-19小児患者に起こる中枢神経系症状の有病率を推定したり、全体像を把握することは困難だった。

 そこで、American Society of Pediatric Neuroradiology(ASPNR)は、国際的に症例データを蓄積するための呼びかけを開始することにした。この論文で著者らは、COVID-19小児患者の中枢神経画像所見について理解を深めるために、10カ国から提供された症例データを分析している。
 ASPNRは電子メールや国際電話で会員に調査を依頼し、年齢が0~18歳のCOVID-19小児患者で、神経画像に異常が見つかった症例を集めた。集まったデータの分析は、神経放射線学、小児神経学、小児感染症学の専門家からなるPediatric COVID Brain Imaging Groupを結成した医師たちが担当することにした。グループの医師たちには、画像、臨床データ、上気道のPCR検査、SARS-CoV-2抗体についての血清検査、脳脊髄液の検査結果、臨床アウトカムなどの情報が提供された。

 ASPNRの呼びかけに対して、2020年4月30日から9月8日までに32カ国から429件の返答があった。SARS-CoV-2感染が確定できていなかった症例や、他の代替診断がつく可能性が高い症例は除外することにした。神経学的症状があった小児の情報を精査して、最終的に、SARS-CoV-2感染に関係する中枢神経障害と判定された小児患者38人を選んで分析した。国別では、フランス13人、英国8人、米国5人、ブラジル4人、アルゼンチン4人、インド2人、ペルー1人、サウジアラビア1人だった。
 それらの患者を、SARS-CoV-2に曝露したと考えられるタイミングと症状に基づいて、以下の4群に分類した。急性COVID-19(カテゴリー1;12人)、無症候性の急性または亜急性のSARS-CoV-2感染症(カテゴリー2;8人)、MIS-C(カテゴリー3;11人)、不確定(カテゴリー4;7人)。

 カテゴリー1の患者の画像で最も多かったは、自己免疫性と見なされる兆候で、12人中6人(50%)に認められた。このうち症例1~4の4人(33%)には、MRIT2強調画像の白質と灰白質に斑状の高信号域が認められ、拡散強調画像では低信号域が見られる。これは急性散在性脳脊髄炎(ADEM)様の変化ではあったが、必ずしもADEMの診断の定義は満たしていなかった。脳梁膨大部にADEM様の変化が見られた2人(症例2と3)は、受信時に痙攣発作が見られたため、臨床症状も合致した。症例4は、長い区域にわたる脊髄炎を起こしていた。自己免疫性の兆候があった症例6と7は、脳神経や馬尾が造影され、神経炎と見なされた。
 症例5は、異常な侵襲性の脊髄炎で、3週後のMRI画像では脊髄の萎縮と壊死が顕著になり、永続的な四肢麻痺を残した。カテゴリー1の残り4人(症例8~11)は、COVID-19以前は健康な小児だったが、劇症の感染症を合併して、積極的な治療にも関わらず死亡していた。症例8は急速に悪化する髄膜炎から、致死的な脳浮腫と脳ヘルニアを起こした。症例9は水痘帯状疱疹ウイルスによる急性脳症を起こした。血液と脳性髄液の培養でMRSA感染も陽性になった。症例10は脳室炎を伴う劇症型の中枢神経結核だった。症例11は、副鼻腔炎を合併しており、髄膜炎や炎症性血管炎を起こし、敗血症となった。培養では、Fusobacterium necrophorumStreptococcus constellatusが陽性になった。カテゴリー1で、正常に退院できたのは7人(58%)だった。
 カテゴリー2に分類されたのは、受診時にはCOVID-19の症状はなかったが、PCR検査でSARS-CoV-2感染が診断された8人の患者(症例13~20)だった。症例13と14には、脳のADEM様病変と、脊髄炎の長大病変が見つかった。症例15では、脳には異常はなかったが、脊髄炎の長大病変は認められた。症例16は、脳にADEM様病変が存在しており、自己免疫性の抗NMDA受容体抗体脳炎と診断された。症例14と17~19には、脳と脊髄神経や馬尾が造影効果を示す神経炎が認められた。

 カテゴリー2の患者で、抗NMDA受容体抗体脳炎と診断された1人は転帰不良で、挿管された状態でPICUに6カ月入院していた。それ以外の7人のアウトカムは良好だった。
 カテゴリー3に分類されたMIS-C患者11人のうち7人(症例21、23、26~30)は、脳梁膨大部に単独病変があるか、または脳の他の部位にも病変が見られた。ADEM様の変化が見られたのは7人で(症例21~27)、脳神経の造影効果がみられたのは2人(症例24と29)だった。また、4人(症例22、23、28、30)には、造影効果を伴う頸部と顔面の筋炎が認められた。カテゴリー3のアウトカムは全員が好ましく、5人は正常まで回復し、7人は症状が回復し退院できていた。
 カテゴリー4に含まれている7人は、SARS-CoV-2抗体陽性で、神経画像により病変が見つかった患者で、PCR検査を受けた患者も、受けていなかった患者も含まれていた。7人中4人(症例33~36)は神経炎で、症例37と38にはADEM様の所見が見られた。症例37には脊髄炎も認められ、38は抗MOG(ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質)抗体陽性だった。症例32は左中脳梗塞と血管炎を呈していた。アウトカムは良好で、3人は臨床的に正常になり、残る4人も神経学的症状の改善を経験していた。
 これらの結果から著者らは、小児には急性期型と遅発型のSARS-CoV-2に関連する中枢神経異常が見つかったと結論している。SARS-CoV-2感染に由来すると思われる神経画像には、非定型的なパターンが多く見られた。アウトカムは良好な場合が多いが、急性期に他の感染症を合併した小児は、既往症がなかったにも関わらず全員が死亡した。感染が小児の中枢神経系に及ぼす短期的および長期的な影響に関する理解を進めるためには、小児のコホート研究が必要だと著者らは述べている。この研究はAmerican Society of Pediatric Neuroradiologyなどの支援を受けている。

今まで「小児は感染しても殆ど重症化しない」と言われてきて殆どスルーされてきたと思います。
しかし実際は多臓器炎症症候群のような症状が出たり、重症化したり、死亡する例まで出ているようです。。
高齢者の重症化ももちろん大変ではありますが、小児で重症化して後遺症が出てしまうと、その先の人生ずっと後遺症と戦っていかなければならない、と思うととても大変なことかと。。
結局のところ「小児でも高齢者でも重症化するし後遺症もあるし死亡もする」と考えると、やはり感染予防対策は大事なような気がしています。


さて今回のブログの内容とは別件なのですが、ここ最近になってもまだ持続化給付金の不正受給のニュースが報道されています。

コロナウィルスの中、FacebookやYouTube、その他のSNSで資格のない人が法律相談をしたり、法律説明をしたり、という事が異常に増えたと思っています。これは正直とても危険なことだと思っています。。
また無資格者からの「相談に乗るよ」という甘い言葉にもお気をつけください。知り合いであっても、キッパリ断る勇気を持ちましょう!

もちろん相談する側が「相談した相手は無資格者(シロート)だから、何か問題が起こった時は全て自分の責任で自分が罰せられても仕方ない」と割り切って相談をするなら問題は無いと思います。(ならば相談する意味は無いと思ってしまいますが。。)
でもやはり自分が犯罪者になってしまったり罰則の対象になってしまう事を考えると、やはりきちんと有資格者に相談をするのが良いと思っています。

クサっても「餅は餅屋」だと思います。

無資格者に相談するのは、「リスクは全て自分がカブる」という気持ちでないと相談すべきではない、と思っています。それを信じて、もしも犯罪を犯してしまっても結局は犯罪を犯したあなたが罪を被ることになると思います。


例えば持続化給付金で、不正が見つかると、このような罰則が待っています。

一 不正受給を行った申請者は、前項第2号の給付金の全額に、不正受給の日の翌日から返還の日まで、年3%の割合で算定した延滞金を加え、
これらの合計額にその2割に相当する額を加えた額を支払う義務を負い、事務局は当該申請者に対し、これらの金員を請求する旨の通知を行う。
二 不正受給が発覚した場合には、事務局は原則として申請者の法人名等の公表を行う。
三 事務局は、不正の内容により、不正に給付金を受給した申請者を告発する。


もしも100万円を不正受給した場合、
●約120万円を支払う義務
●そして、世間に名前などを公表されてしまう
●最後に告発(訴えられる)
となります。


今後もこのような持続化給付金の不正受給のような事件はたくさん出てくると思いますので、本当にお気をつけください。


法律相談ができるのは、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、公認会計士などの法律に関わる士業です。
専門分野や独占業務などもあるので、全ての対応ができるとは限りませんが(しかし弁護士さんは何でもできます!)その場合は違う士業さんを紹介してくださると思います。
我々士業でも、「できる範囲」というのはきちんと決まっています。
例えば行政書士ならば、書類代行などの業務における法律相談はできますが、業務外の法律相談はもちろんできません。(当たり前ですねw)
にも関わらず無資格者が法律相談をしてしまうのは非常に危険だと思います。

法律相談はきちんと有資格者に相談しましょう!


ちなみに補助金や助成金などは、厚生労働省の管轄のものを除いては、行政書士の業務となります。(厚生労働省の管轄のものは社労士(社会保険労務士)の独占業務となります。)
ですので、補助金や助成金については一部を除き、弁護士さんか行政書士さんにご相談下さい。

※持続化給付金、家賃支援給付金につきましては各省庁も行政書士が申請の唯一の専門家として認めております。




〈土濃塚隆一郎 行政書士事務所 ホームページ〉

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