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著作物の利用について 世の中的な思いと著作者の思い

 よく、ネット上の表現等で、

著作権があって、これは表示できませんとか
引用のルールを知りたいです

などと、耳にすることも多いと思います。

また、ネット上での引用なのか、拾い 等という文言とともに掲載しているケースも多数見られたことがあるかと思います。

ルールを知る(著作物の引用や利用)ことも重要ですが、思いを知ることが重要ではないかと思います。

どういうことでしょうか?

様々な努力や人々の叡智の積み重ねであること

 私自身は著作物を利用させていただく立場でもあり、権利者(製作者)サイドでも長く業務も経験しております。

 意外と両方の立場を経験された方というのは少ないのかなというのが、私の生活圏内で言えることです。

利用する側は多いですが、圧倒的に製作者サイドでのアウトプットが少なくYoutuber全盛でもまだほんの一握りの人がやっていることだと思います。

製作委員会方式の放送コンテンツの制作過程を例にとってみると、

企画、共同出資者の募集、各出資者側の調整、放送局の編成会議・承認、各社出資、演者アサイン、制作者アサイン・日程調整、台本執筆、ロケハン、収録、編集、編集後下見、編集直し、最終完成パッケージ作成、送出担当への素材提供、送出 簡単に言ってもこれだけの工数がかかり世の中にものがアウトプットされているわけです。スポンサー等がいる場合そちらにも配慮する必要があります。

 一度でも携わった方であれば、軽々しく動画共有サイトや違法な共有などは絶対しないと思うほど、数々の工程が存在します。
こういった裏側や努力の過程を明らかにすることで、著作物に対する啓蒙活動がすすむのではないか と考えます。

 わかりやすいところでいうと、SNSにアップロードした写真をかってに他者のアカウントで、さも自身で撮影したかのような掲載をされる こういったことはご経験あるかたも多いのではないでしょうか。

実際知人はアングルなど凝った撮影写真を勝手に他社が販売していた ということもありました。
あってはならないですが、よく発生するかと思います。

 オリジナルの権利者はそれまで試行錯誤してやっとアウトプットしたものなのに、簡単に使われてしまうと、怒りとともに悲しくもなってきます。

 軽い気持ちで引用という行為も、まず広く共有の前に、制作者がどんな思いで制作したか一度立ち止まってみてはいかがでしょうか。

制作者に思いをはせることで、著作物を正しく利用したい というお話でした。

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