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今日のよもやま 2・26 ホットワインとシナモンとパートナーと私

ワインを飲んでいる。

ずっと禁酒をしていた。理由は、一時期筋トレにはまっていて、筋肉によくないとのこと、あとは、職場でストレスにさらされていた時期、心療内科の薬を飲んでいたからだった。

ホットワインを飲む。

これは、わたしがおかしくなる前に、パートナーが買ってくれたものだ。つまり、買ってから何年も経っている。ワインだからまあ大丈夫でしょ、と、自己判断で、ボトルを開ける。すこしの量を出して、鍋を火にかけた。グリューワイン。いろんなスパイスが入っている。

少しの量ってのは、またちょっとチキンな感じ。ふふ。

最近、人生についてよく思い返す。まあ、ひらたくいえば、PTSDの症状のようなもので、フラッシュバックというのかな。そのときそのときの出来事が、そしてあのときは何とも思っていなかったような出来事は、実は自分にとってものすごく不愉快で、悲しくて、つらいようなことだったということによく気付く。

ひとつひとつ思い起こして、その場をすくいとって、そのときの感情にひたる。それはまるで、セラピーのようで。

この年齢になって、いろんなことが麻痺していた。うれしいこと、たのしいこと、かなしいこと、くやしいこと。何年も泣いていなかったのに、今になって、涙があとからあとから出てくる。

それはあのころの無念な自分のきもちを、今やっと吐き出しているかのよう。

ワインがなくなった。また火にかける。

初めてホットワインを飲んだのは、どこだったかな。ドイツだったかな。その時は特に何も思わなかったんだけど、なんだか冬になるととても飲みたくなる。シナモンの香りが好きなんだけれど、私のパートナーはシナモンが嫌いだ。なので、会う予定のあるときは、飲まないようにしている。(とはいえ、ほとんど一緒に居るのだけれども)

ほんとは、シナモンロールも好きなんだけど、一緒に過ごすときは、それを選ばないようにしている。

今日も本当はこれから一緒に過ごすんだけど、でも私は今ホットワインが飲みたい気分だった。

人に合わせることをしすぎていた。そうやって生きてきた。

顔色を伺って、決して嫌な思いをさせないようにしてきた。

そうしないと、嫌われてしまうと思っていた。

でも、それもめんどくさくなったし、無意味な気がする。

「ホットワイン飲んでいい? シナモンくさくてもゆるしてくれる?」

そう聞いてみたら、「もちろん」と返って来た。

「シナモンくさくても、大好きだよ」と。


いろんなことを先回りして、複雑に考えて居るのは、結局自分の世界のなかのこと。

本当は、なんでもないことだったりするんだ。


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